エアガン

2023/06/06

米軍で使用されたKAC M110の2機種を詳細に再現「VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1 ガスブローバック」

 

ナイツアーマメントとの正式契約で再現したSR-25のアメリカ軍仕様

 

 2001年以降の対テロ戦争での経験から、速射性に劣るボルトアクションライフルM24 SWSでは状況によっては能力不足を露呈したことから、セミオートスナイパーライフルの採用計画のもとで開発されたのがM110 SASS(セミ・オートマチック・スナイパー・システム)だ。これは特殊部隊による運用で実績のあるSR-25をベースに改良。専用サプレッサー、20インチヘビーバレル、フリップアップフロントサイトが組み込まれたピカティニーレール仕様のURXⅡハンドガード、バットストックが調整可能な固定ストック、中東での使用を想定したTANカラーと、即実戦を意識したセミオートスナイパーライフルのエポックメイキングモデルとなった。

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
▲KAC M110 SASS

 

 そしてM110 K1は、USSOCOMがM110のアップグレード版としてUSSOCOMが採用したモデルだ。短縮化されたSR-25Kをベースとし、部隊の上級射手が使用するDMR(ディジグネイテッド・マークスマン・ライフル)に位置づけられる。

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
▲KAC M110 K1

 

 VFCはナイツアーマメントと正式契約を結びガスブローバックガンとして発売している。KACはSR-25 ECCとMk11 Mod.0を先にリリースしているが、M110は本命と言ってよい機種であろう。VFCらしいこだわりが随所に見られ、先の2機種とはまったくの別物だ。ブローバックとリコイルは強烈で他のARでは体感できない激しいリコイルが味わえる。装弾数はどちらも20発とリアルで、最終弾まで撃ってもダレることはない。

 

2つのM110の違いをガスブローバックガンで詳細に再現

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
SASSにはビッグサイズのバードゲージハイダーが、K1にはスチール削り出しのQDCフラッシュサプレッサーがチョイスされた。両モデルとも専用品となっている

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
SASSのフロントサイトはトップレール収納型の専用品。K1はサイトクリアランスを稼ぐためにトップレールが延長されナイツマイクロサイトがつけられている

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
フルサイズには狙撃に特化したURXⅡハンドガード。カービンにはCQBを意識したURX3.1とハンドガードを見ただけでも明らかに要求している使用用途の違いがわかる

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
レシーバーの刻印はシンプルにSTONER RIFLEの刻印だけの同一のものだ。シリアルナンバーはモデルに関係なく1挺ずつ刻印されたものである。E3フレームの特徴であるマガジンキャッチはアンビタイプでライブで作動する

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
マガジンハウジング部には使用される口径と正式に米軍から与えられたモデルナンバーが刻印されている。誤解されがちだがSR-25とM110は別物である。そのため米軍の要求を満たしたM110だけにこの刻印は入っているのだ

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
M110はARスタイルであるがセミオートでの射撃専用の狙撃銃だ。よってフルオート機能は搭載していないのでセレクターはセーフとセミのみ。ストッパーがあるのでフルオートポジションには動かない

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
マガジンキャッチボタンの上にあるレバーはボルトリリースレバー。E3フレームはすべての操作を左右から行なえるストーナーライフルの完成形のレシーバーである

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
サプレッサーの使用を前提として採用された専用のナイツチャージングハンドル。指を掛けるT字部分が大型化され操作性が数段向上している

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
フォールディングリアサイトはどちらもナイツ600mサイトだが、K1のほうはフロントサイトと合わせたマイクロサイトがチョイスされている

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
SASSの固定ストックはサイドのノブを緩めるとバットプレートが伸ばせるアキュラシーストック仕様だ。K1のストックはM4 SOPMODと同一のクレーンストックとショートモデルならではのチョイスがされている

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
A2スタイルのシンプルなグリップが採用されているので構えた印象はM4と変わらない。M4を兼用して使用するシューターにはありがたい。カラーも本体に合わせたTANカラーだ

 

VFC KAC M110 SASS&KAC M110 K1
7.62mm用のマガジンは実銃と同じ装弾数は20発というこだわりようだ。ガス注入口はマガジン上部背面に設けられているので、銃に装着すれば隠れてしまう

 

 命中精度に大きな差は感じられないので体型に合わせたセレクトかスタイリング重視で好みの方を選ぶのがベストであろう。セミオートオンリーなので光学機器を兼用したスナイパーライフルとして使用をすればどちらを選んでも充分な戦力となる。

 


 

VFC
KAC M110 SASS&KAC M110 K1

 

DATA

 

KAC M110 SASS

  • 全長:1,034mm
  • 重量:3,405g
  • 装弾数:20発
  • 価格:¥107,580

 

KAC M110 K1

  • 全長:900mm/980mm(ストック伸長時)
  • 重量:3,090g
  • 装弾数:20発
  • 価格:¥107,580

 

  • お問い合わせ先:VFC

 

 

TEXT:IRON SIGHT/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年6月号に掲載されたものです。

 

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