エアガン

2023/04/24

【エアガンスキルアップへの道】「PPS」にチャレンジ!前編【毛野ブースカに訊く!】

 

LESSON9 「PPS」にチャレンジ!前編

 

 かのラリー・ヴィッカーズにも師事した経験がある毛野ブースカ指導の下、銃をよりカッコよく、より安全に扱えるシューティングテクニックを学んでいく「毛野ブースカに訊く!エアガンスキルアップへの道」。第9回となる今回は、アームズマガジン編集部スタッフがシューティングマッチ「PPS」に挑戦した模様を追いながら、シューティングテクニックを前後編で詳しく学んでいこう。

 

PPSについてはこちら

 


 

 PPSは基本の5コース月替わりの1コース合わせて6コースで成り立っている。1コースにつき3回挑戦でき、その合計タイムが各コースの記録となるぞ。6コースのタイムを合算したものが最終的な成績になる。
 また、エントリーするクラスも使うエアガンやスタンバイ姿勢で細分化されている。今回編集部若手スタッフはセミオートのエアガンをアイアンサイトで撃つ 「リミテッド(RM)」 、待機姿勢は肩より上に手を上げてスタンバイする 「ハンズアップ(HU)」。毛野ブースカはドットサイトを載せたエアガンを使う「オープンガン(OP)」、スタンバイ姿勢は「HU」でエントリーした。

 

今回は普段から記録会のレンジオフィサー(RO)を務める、フォリッジグリーンのサンタさんにROをしていただいた


1stステージ ハイタッチ

 

 1stステージは「ハイタッチ」。横に2つ並んだ的を撃ち抜くだけのシンプルなコースだが、それゆえにホルスタードロウ、正確なグリップとエイミング、正しいトリガーの引き方などの基本が試される。緊張して肩に力が入ると途端に当たらなくなるので、平常心を心掛けたい。

 

右の的がストップターゲット。必然的に左→右の順に撃つことになる

 

先陣を切る毛野ブースカは自らカスタムした東京マルイ グロック17Gen.4を使用

 

プライベートでも頻繁にPPSに参加しているだけあって、あっという間にターゲットを撃ち抜いてしまった

 

2番手の編集部スタッフ・ポスカは東京マルイM&P9で挑戦。過去に「Armsカスタムガレージ」でカスタムした愛銃だ

 

緊張で平常心を失い、肩に力が入り無駄弾が増えてしまった

 

Point
射撃時は余計な力が入らず、自然な姿勢でいるのがベスト。緊張せずに挑戦できるよう、練習を続けて自信を身に着けよう

 

続いて挑戦したのは津軽太郎。今回のために購入した、おろしたての東京マルイ グロック17 Gen.4で挑む

 

落ち着いてはいたものの、素早い照準移動に苦戦してしまった

 

Point

複数のターゲットを撃つときは、「銃を動かす」「撃つ」とメリハリをつけるのが大切。照準移動した流れのままトリガーを引くと、思ったよりも銃が逸れてしまいがちだ

 

最後は珈琲の挑戦。東京マルイ U.S. M9ピストルを使う

 

ホルスタードロウは素早かったが、スピードを意識しすぎたのか構えが崩れてしまった

 

Point
射撃でまず意識したいのは、正しい構えをすること。射撃の度に違う構え方をしてしまうと、身に着けたテクニックも活かせなくなってしまう。何度も練習して正しい構えを身体に覚えさせよう

 

1stステージ 結果

 

 

 

2ndステージ チェック

 

 続いて挑戦するのは「チェック」。ボックス正面、奥、その中間のストップターゲット、計3つの的を撃つステージだ。的ごとに高低差も付けられているため、細やかな照準移動がカギとなる。

 

的を撃つ順番も作戦のうち。難しい遠くの的から撃つか、スピード重視で目の前の的を狙うか

 

2ndステージも毛野ブースカは慣れたもの。タクティカルに、近い的から素早く撃ち抜いていった

 

ポスカはまたもプレッシャーに負け、初弾を外してしまった。焦りは禁物

 

Point

初弾を外すのは「ガク引き」になっている可能性がある。トリガーの正しい引き方をもう一度確認してみよう

 

津軽太郎は照準の上下移動に大苦戦。思ったよりも銃が大きく動いてしまった

 

Point
照準移動は「ターゲットを見る」→「銃を動かす」→「撃つ」の順に行なう。何度も言うがメリハリを意識だ

 

珈琲のファストドロウは見事なものだったが、射撃姿勢が前傾ぎみに

 

Point
当然だが安定した姿勢で射撃する方が命中率は上がる。正しい射撃姿勢を心がけよう

 

2ndステージ 結果

 

 

3rdステージ カウボーイストリート

 

 前半戦最後のステージは「カウボーイストリート」。互い違いに配置された3つの四角い的とストップターゲット、計4つを撃つ。四角い的は面積が大きいので狙いやすくはあるが、そのぶん照準移動も大きくなる。きちんと中心を狙って、無駄弾をなくしたいところだ。

 

このコースもターゲットを撃つ順番が肝心。自分が一番撃ちやすい順番をイメージしておく必要がある

 

セオリー通り、近くから遠くの的へ射撃していく毛野ブースカ。あっという間にストップターゲットまで撃ち終えてしまった

 

ポスカは射撃姿勢がへっぴり腰に。的を狙うことに集中しすぎて姿勢が乱れたようだ

 

Point
射撃時は的に意識が向きがちだが、それ以外のことにも広く意識を向けられた方がいい。リラックスした状態で射撃に臨みたい

 

津軽太郎は通常の的とストップターゲットの大きさの違いに苦戦。数発外してしまった

 

Point
大きい的から小さい的に狙いを移すと、サイズ差のせいで意外なほど当たらなくなる。それを防ぐためにも、どんな的も中心を狙えるようになるとベストだ

 

珈琲はここでもスピード重視。しかしグリップが甘くなってしまった

 

Point
ハイグリップは慣れてきた頃にうっかり忘れがち。定期的に正しいグリッピングを練習し直して、身体に覚えさせよう

 

3rdステージ 結果

 

 


 

 これで前半戦は終了。ダントツの毛野ブースカを除くと、現状トップはダークホースのポスカ(合計32秒66)。そこから珈琲(33秒11)津軽太郎(38秒54)と続いた。3人ともほぼ横ばいのスコアとなっていることからわかるとおり、PPSはシューティング初心者でもしっかりとスコアを競っていける競技となっている。興味を持った方はぜひエントリーしてみてほしい。

 

後半戦に続く

 

TEXT:ポスカ/アームズマガジンウェブ編集部

監修:毛野ブースカ

撮影協力:フォリッジグリーンときがわ

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年5月号に掲載されたものです。

 

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