エアガン

2023/01/30

【エアガンスキルアップへの道】「本物」のトレーニングを見せてやる【毛野ブースカに訊く!】

 

LESSON7 「本物」のトレーニングを見せてやる


 かのラリー・ヴィッカーズにも師事した経験がある毛野ブースカ指導の下、銃をよりカッコよく、より安全に扱えるシューティングテクニックを学んでいく「毛野ブースカに訊く!エアガンスキルアップへの道」。第7回となる今回は、実戦的な動き方を身に着けられる練習法を解説しよう。


「反復練習」になるな!

 

 射撃の練習として多くの人がやりがちなのが、決まったコースやターゲットを決まった順番で繰り返し撃っていく、いわゆる「反復練習」だ。もちろん「反復練習」が効果的な競技もあるが、タクティカルシューティングという観点だとあまり効果的とは言えない。なぜかというと、「実戦」の場において決まりきったシチュエーションというのはありえないからだ。
 そこで今回教えるのは、ターゲットの配置と撃つ順番を変えることで様々なシチュエーションを練習できる練習法だ。数個のターゲットさえあれば簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてほしい。


 まずは初級編ということで、並んだターゲットを左から、ターゲット前方に置かれたマーカーまで移動して撃ってみよう。マーカーからターゲットまでの距離はそれぞれバラバラなので、流れ作業では上手く当てられない。最初は焦らず、一発ごとにしっかりと狙って撃つことを重視しよう。

 

黄→緑→赤の順番でマーカーを移動し、目前のターゲットを撃つ

 

動き、止まり、狙い、撃つ。一つ一つは簡単でも、それらが組み合わさると途端に難易度が跳ね上がる

 

いきなり素早く・正確にクリアするのは無理なので、まずは時間をかけてじっくり狙い、確実に当てることを意識してみよう

 

同じセッティングで逆からスタートするだけでもまったく違うコースとなる

 

 銃を構えながら右へ動くのと左へ動くのではまったく感覚が違う。右利きのシューターの場合、右から左へ動く方がやりにくく感じるはずだ。
 比較的単純なコースなので、ここで今まで習ったマズルコントロールや足の動かし方をしっかり再確認しよう!

 

焦ると途端に当たらなくなる。平常心が大切だ

 

移動に気を取られすぎると、銃口が移動方向へ向いてしまったりして危険だ

 

それを防ぐためには、常に銃口をターゲット方向へ向けておくとよい。人差し指でターゲットを指さし続けるイメージだ

 

逆に射撃に集中しすぎると足下への注意がおろそかになってしまう。移動時はターゲットばかりでなく、足下へもしっかりと意識を向けよう

 

アレンジコースでステップアップ!

 

 先に述べた通り、この練習法はターゲットと射撃位置を変えることで様々なシチュエーションを練習できる。ここからは難度を少し上げたメニューに挑戦してみよう。

 

PATTERN1

 

まずは射撃位置を三角形に配置する。一番遠いマーカー(緑)からスタートだ

 

 

的を撃ったら右前方のマーカー(赤)までダッシュして射撃。移動コースも複雑になるのでしっかり意識して動きたい


 

 

最後に奥のマーカー(黄)まで平行移動して射撃。ターゲットまでの位置も遠近がはっきりと分かれるので、適当に撃つと当たらなくなってくる

 

 ポイントは一発で命中させる意識を持つこと。当たり前のように聞こえるが、実戦になるとつい連射してしまう人が多い。最初は時間がかかってもいいので、しっかり狙って命中させる感覚を掴もう。それができてきたら、少しずつ射撃速度を上げていってみよう。

 

PATTERN2

次はさらにステップアップし、ターゲットの配置も三角形に。奥のマーカー(緑)からスタート

 

命中したら斜め前のマーカー(黄)へ移動して射撃。各ターゲットとの距離もバラバラなのでしっかり狙わないと当たらない

 

さらに斜め後ろのマーカー(赤)へ移動し射撃。斜め後ろへ移動する時は、特に銃口管理や足下に注意

 

最後にスタート位置のマーカーに戻り、もう一度射撃。狙う距離も移動方向も目まぐるしく変わるので、焦ると途端に当たらなくなる

 

PATTERN3

 

 最後に、長めの距離を移動しての射撃を練習しよう。

 

まずはスタート位置から3つのターゲットを撃ち…

 

一気にダッシュ!

 

マーカーまで移動したら再度ターゲットをすべて撃つ。ダッシュ直後は息も乱れるので、思った以上に当てるのが難しくなるぞ

 

 バリケード間を移動した後など、サバゲーでもダッシュ直後に射撃する機会は多い。これはそういったシチュエーションのトレーニングにも最適だ。

 

スタート位置を入れ替えるだけで違うシチュエーションになる

 

バック走からの射撃はさらに難易度が上がる

 

 今回紹介したコースはほんの一例だ。自分で様々なコースを考えて実践することで、よりタクティカルな技術や判断力を身に着けることができるぞ。あらゆる状況に対応できるよう、考えながら練習してみよう!

 

TEXT:ポスカ/アームズマガジンウェブ編集部

監修:毛野ブースカ
撮影協力:ビレッジワン

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年3月号 P.122~125をもとに再編集したものです。

 

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