実銃

2023/03/12

【実銃】1911スタイルの大御所によるリボルバー「Kimber K6s」

 

キンバーのリボルバー

 

 2016年、ポリマーフレーム&ストライカーファイアセミオートが全盛のSHOT SHOWで、魅力的な1911スタイルセミオートの一方の雄とされているKimber(キンバー)から、2インチバレルのリボルバーがひっそりとリリースされた。今となってはレア種ともいえるこのモデルの実銃レポートを公開しよう。

 

 

Kimber K6s

  • 口径: .357マグナム/.38スペシャル
  • 高さ:4.46インチ(113mm)
  • 長さ:6.62インチ(168mm)
  • 幅:1.39インチ(35mm)
  • 重量:23オンス(652g)
  • 装弾数:6発
  • フレーム材:ステンレス
  • 仕上げ:サテンシルバー
  • バレル長:2インチ(51mm)

 

 長年のリボルバーファンである筆者が2016年のSHOT SHOW会場で、それもKimberキンバーのブースで、このK6sを目にした時は、まさに驚愕したといってよい。あのバラエティに富んだ1911スタイルセミオートの大御所ともいえるキンバーが、ひと目でそのクオリティの高さが見て取れるスナブノーズリボルバーを新製品としてリリースしていたのだ。

 

Kimber K6s

 

 完成度はかなりのもので、シャープなハンマーレスデザインもさることながら、私がCCW(コンシールドキャリーウェポン)リボルバーに望む3つのポイントがすべてクリアされていた。

 

1: 6連発であること。
2: サイトピクチャーに優れた、スナッグフリー(溶接部分などの突起や引っかかりがない)の前後サイトを備えていること。
3: 7ヤード(約6.4m)でホルスターからドロウして、2秒以内にダブルタップ(2連射)を致命ゾーンに撃ち込めること。これにはリコイルマネージメントがしやすく、上質のダブルアクショントリガープルが必要となる。

 

 キンバーブースにあったサンプルは、現代的なデザインはもとより、ウインデージ(左右の調整)のアジャストが可能なリアサイトと交換可能なフロントサイト(3ドットシステム)を搭載している上に、10ポンドを切ると思われるスムーズなトリガープルを備えていた。やや気になったのは、その強気な価格($900ほどだった)と、キンバーがどのくらい本気でこのリボルバーを作っているのか、という点だったが、それを差し引いても、筆者のようなリボルバー好きの間では人気が出ることは間違いないと感じた。

 

.357マグナムを装填すると、弾頭はここまでくる。フレームはキャストパーツから削り出しているのでよくないという人もいるが、問題が起きたというレポートは今のところ出ていない

 

フロントサイトは交換できる、ここは赤いドットにトリチウム入りあたりにしたい。エジェクターロッドは短めだが、チャンバー内の仕上げが綺麗だからか、ケースの抜けはいい

 

ロックナットを緩めてドリフトすることで、左右のアジャストができるリアサイト。K6sを選ばせる大きな理由だ

 

クリムゾントレースのロゴが入ったグリップ。レーザー機能はついていない

 

スナブノーズ3種。上から、S&W M640、Kimber K6s、Colt Detective Special。Kimberの進化した姿が目に付くのは、私だけだろうか

 

 月刊アームズマガジン2023年4月号ではこのK6sの詳しいレポートを実射を交えて掲載している。気になる方はチェックしていただきたい。

 

Photo&Text:Hiro Soga

 

この記事は月刊アームズマガジン2023年4月号に掲載されたものです。

 

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