2023/01/14
FALと双璧を成すバトルライフルの傑作「LCT Airsoft LC-3A3-S 電動ガン」
ヘッケラー&コック躍進のきっかけとなったG3
MP5とともにヘッケラー&コックを代表する銃器であるG3バトルライフルシリーズ。しかしその誕生は決して容易なことではなかった。
ドイツ連邦共和国は1955年に再軍備を開始するにあたり、それまで使用していたG1ライフル(FN FAL)の国産化を目指してFNから製造権を取得しようと試みた。しかしベルギーに本拠地を置くFNは歴史的な背景からドイツに製造権を与えなかった。自国開発・製造を余儀なくされたドイツはスペインのセトメで開発されたセトメモデロA1に注目。これを改良・国産化するべくセトメからライセンスを購入して当時新興メーカーであったヘッケラー&コックに製造を依頼。それがG3として完成したのである。
口径はNATO標準弾であった7.62mm×51弾、作動方式はローラーディレイドブローバック、プレス製レシーバー、ポリマー製ハンドガードやストックを採用していた。ドイツ連邦軍に制式採用されただけではなく世界各地の40カ国以上で採用され、多くのクローンモデルも生み出した。G3の成功がきっかけでヘッケラー&コックは銃器メーカーとして躍進し、同じローラーディレイドブローバックを取り入れたMP5サブマシンガンやHK33アサルトライフルが誕生することになる。
ヘッケラー&コックのレジェンドライフルが電動ガンで蘇る
AKシリーズの電動ガンを数多く手掛けているLCTエアソフトは、AKシリーズで培ったプレスレシーバーを製造する技術を生かしてG3をモチーフにしたLC3シリーズを電動ガンで再現。プレスレシーバーは一見すると実銃と見間違うほど重厚に作られており、手にした時の重量感・剛性感は電動ガンとは思えない。内部にはバージョン2タイプをベースにしたメカボックスが組み込まれている。ハンドガードやストックは実銃同様にピンを外せば交換可能だ。
LC3シリーズは写真のフィクスドストックとスリムハンドガード仕様のA3のほかにも、リトラクタブルストックとワイドハンドガード仕様のA4、バイポッドとフィクスドストックにチークピースが追加されたマークスマンライフル仕様のSG-1がラインアップされている。
ヘッケラー&コックの歴史を物語るG3をリアルに再現したLC3シリーズ。レジェンドライフルとしてぜひコレクションに加えてほしい1挺だ。
LCT Airsoft
LC-3A3-S 電動ガン(グリーン)
DATA
- 全長:1,026mm
- 重量:4,410g
- 装弾数:140発
- 価格:オープン
- お問い合わせ先:LCTエアソフト
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2023年1月号 P.48~49をもとに再編集したものです。