エアガン

2022/05/09

ついに完成!東京マルイ「シグ ザウエル P226レイル」外装カスタム【Armsカスタムガレージ】

 

 月刊アームズマガジン編集スタッフとライター陣がマイガンのカスタムに挑戦するコーナー「Armsカスタムガレージ」。今回のベースガンは東京マルイ シグ ザウエル P226レイル。ジャンク品として手に入れたエアガンをカスタムしていく。

 

塗装工程はこちら

 

 


 

ベースガン

 

 

東京マルイ

シグ ザウエル P226レイル

  • 全長:196mm
  • 重量:766g
  • 装弾数:25発
  • 価格:中古のためオープン価格

 

 

 前回スライドに塗装したメタルパーカーを充分に乾燥させたので、今回は仕上げの磨き工程からスタートする。また、分解時にはパーツの破損が一切見られなかったのでブローバック不調の原因についても解決していきたい。
  仕上げ工程は作品の出来映えに大きく関わる箇所なので、一作業ごとに慎重さが要求される。慎重に作業を進めよう。

 

作業ポイント

 

①各部ダメージ箇所の修正

②不要箇所の削除
③様々な表面処理を行ないグレードアップを図る
④機能の追加と仕様に合わせた刻印の追加

⑤作動不良の修理

 


 

スライドの仕上げ

 

研磨にはピカールを使用した。液体コンパウンドは細かい箇所への研磨にも役立つので凹凸の多いスライドへの使用に適している

 

 

ピカールを使ってウエスで丁寧に磨いていく。エッジ部は削れやすいので優しく丁寧に、平面部は少し力を入れながら、場所によって加減を加えながら研磨していくのがコツだ

 

仕上がりの違い

 

研磨前

 

研磨後。研磨前は艶消しが強調されたように見えるが、研磨をすると金属感のある光沢が現れる


 


 

グリップの加工

 

初期型を再現するために、タナカのSIG P226のグリップを流用することにした

 

 

グリップ内側はハンマースプリングハウジングが収まるスペースを確保する必要があるので不必要な場所を切除した

 


 

シリンダーバルブのカスタム

 

 

シリンダー内のバルブを取り出すためにシリンダー上部のネジを外しシリンダーを分解する

 

加工前

 

加工後。バルブの支柱は4本だがガスの流入量を増やすために2本の支柱を削除。負荷の掛からない箇所なので強度の心配はいらない

 


 

スライドの加工

 

 

分解したところパーツの破損は一切見られなかったので不調の原因は判明しなかった。そのためハンマースプリングとリコイルスプリングは純正品の新品と交換。中古品の場合はスプリング類が原因である場合が多い

 

組み上げて試射を行なってみる。トリガーの引きも軽くなり作動不良は解消した。バルブをカスタムしたのでスライドの動きも機敏になった

 


 

完成!

 

 5カ月間に及ぶ連載によって遂に初期型P226を再現したカスタムガンが完成した。見た目も大きく変化し、ノーマルモデルから印象がガラリと変わったのがよくわかる。

 

カスタム前

 

カスタム後

 

細部解説

 

レーザー刻印とフロントセレーションの追加によってスライドの印象は大きく変わっている。アンダーレールを排除した箇所も加工跡が残らずキレイに仕上がった

 

トリガーガード部はホルスターへの挿入を楽にするためにラウンド型へ変更した

 

タナカ製の初期型グリップは薄く、チェッカーが確実なグリップをサポートしてくれる

 

 

エジェクションポート部をフラットにし、リアサイトの再仕上げなど多くの加工によって初期型のイメージに近づけられた


 

スライドとフレームの色合いはノーマルと同じだが、より発色の良い専用の塗料を使ったおかげで高級感がでた。小傷やレバー類のリペアの効果も大きい

 


 

まとめ


 とうとう完成したSIG P226だが、納得できるまずまずの完成度になった。ブローバックの調子も良くなったので不調の原因はスプリングで間違いないようだ。シリンダーバルブへのカスタムはマガジンバルブを交換するより安価に行なえるおススメのカスタムである。

 5回にわたってご紹介したテクニックであるが、すべてを実施することは難しいかもしれない。旋盤やフライス、レーザーなど道具や材料を揃えるにはお金も知識も必要ではあるが、自作のカスタムを作るには工具類は欠かせないので工具類を充実させることも重要である。盛る、削る、塗るはパーツの交換に比べて難易度は高いが、自分の理想に近いものを作ることができるので恐れずにぜひともチャレンジしてほしい。

 

TEXT:IRON SIGHT/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年6月号 P.126~128をもとに再編集したものです。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×