サバゲー

2022/04/20

検証!! 「凸砂」トライアルに挑戦【突撃!! スナイパー塾】


 スナイパーとは身を隠し、遠方から狙い撃つもの…。そんな常識に真っ向から抗い、ロマンを追い求める傾奇者たちがいた。射線さえ通りゃ戦況次第で突撃する命知らず。人は彼らを「突撃スナイパー」と呼んだ…。

 


 

凸砂トライアルに挑戦!

 

 前回は突撃スナイパー、略して凸砂について解説したわけだが、「解説してオワリッ!」では専門誌の名折れでは? と思ってしまう。ここはアームズマガジンらしく体当たりでトライアルに挑戦しよう! ということで、「凸砂ならではの要素」が求められるコースを設定し凸砂の有用性、面白さを検証してみた。参加者は以下の5人だ。

 

トライアル参加者

 

アームズマガジンの生ける伝説たち

 

毛野ブースカ

 

アームズマガジンエグゼクティブエディターにして、エアガン・実銃の射撃経験も豊富な大ベテラン。もちろんボルトアクションの扱いもお手の物で、調子に乗った若手たちに格の違いを見せつけるべくトライアルに参戦だ!

 

ボスゲリラ

 

世界にサバゲーの素晴らしさを伝えるため日夜活動する、ガン業界の革命戦士。もちろんスナイパーの腕前も超一流。今回はぽっと出の若手たちにヤキを入れるべくフィールドに見参した!

 


 

編集部の雑兵ども

 

珈琲

 

編集部の若手スタッフの1人。普段はハンドガンをメインで戦っているが、S&TM24 SWSスポーツラインと共に参戦。脚力には自信があるが、いつも直感頼みの射撃をしているため、命中精度は圧倒的に劣る。付け焼刃として一応ドットサイトを搭載した

 

津軽太郎

 

気は優しくて力持ちを地で行く編集部若手スタッフ。若手ではあるが小学生からエアガンに親しみ、豊富な経験と知識を持つ期待の星。今回は自ら選んだAGMのドラグノフとマルゼンのCA870の2挺を携え参戦

 

ポスカ

 

編集部イチの下っ端にしてにわかサバゲーマーの最右翼。すぐ調子に乗る単細胞だが、今回のシューティングコースは頑張って考えた。完成したのが嬉しすぎて、本番直前まで練習するのを忘れていたうっかり野郎

 

ステージ1
ノンストップで駆け抜けろ! 近距離スナイプシューティングマッチ

 

 ステージ1はシューティングマッチ形式で凸砂に求められる要素を追体験するタイムトライアルだ。
 図のコースを駆け抜けながら、途中に配置されたターゲットを射抜いていく。進む方向はほぼ一本道だが、起伏があったり室内を狙い撃たなければならなかったりと一筋縄ではいかない。機動力・体力・射撃センスのすべてが問われるステージとなっている。

 

 

:開始の合図とともに、スタート地点から1番ターゲットを撃つ。このコース最長距離での射撃となるので、冷静に狙うことが求められる。

:1番ターゲットにヒットしたら走り出す。道中の茂みの中に2番ターゲットが隠れているのでそれを撃つ。腰だめ撃ちでも当たる距離だ。

:3番ターゲットは土手に阻まれ、真横からでないと撃てない。おまけに設置場所が低く狙いづらいので、素早い照準が求められる。

3番を倒すと急勾配の上り坂が。息が乱れれば近距離の的でも外してしまう。基礎体力がものをいう。

:坂を上りきると目の前に4番ターゲット。素早く息を整え、確実に射抜きたい。

:4番ターゲットの横には小屋があり、その中に5番ターゲットが潜んでいる。入口から対角線上に位置するので、上手く狙えば小屋に入らずとも倒せる。

:最後に6番ターゲットを倒せばタイマーストップ。小屋の陰に置かれているので、きちんと踏み込まないと狙えない。

 


 

1st Challenger
毛野ブースカ

 

トップバッターは毛野ブースカ。使用するのは東京マルイ VSR-10 Gスペックだ。鋭い眼光でターゲットを見据える

 

合図とほぼ同時に1番ターゲットを撃ち抜き走り出す。コッキングも移動中に一瞬で済ませてしまう

 

結果は最速となる16秒51。Mr.アームズマガジンは凸砂でも強かった

 

TIME:16秒51

 


 

2nd Challenger
津軽太郎

 

2番手は若手組のまとめ役、津軽太郎。AGMのエアコキドラグノフで参戦する

 

ニーリングに入りながらスライディング。普段は見せないアクロバティックな姿だ。しかし砂埃がすごい

 

最終ターゲットまで一気に駆け抜けラストショット。大きなミスもなく、安定したタイムを叩き出した。しかし砂埃がすごい

 

TIME:45秒27

 


 

3rd Challenger
ボスゲリラ

 

3番手はボスの登場だ。自らプロデュースした東京マルイM40A5用カスタムフレームを使用する。「よく見とけよ、ヒヨッコたち!」

 

難所である急勾配の坂道も一息に登りきる。さすが、スタミナも一級品だ

 

一気に駆け抜け、好タイムを叩き出した。革命戦士は伊達じゃない!

 

TIME:20秒45

 


 

4th Challenger
珈琲

 

今日のためにS&T M24 SWSスポーツラインを取り寄せたという珈琲。個人的趣味でギリースーツも身にまとっている

 

ストック付きの銃は初めて持ったという珈琲だったが、なんとゼロインを忘れる痛恨のミス。なかなか1番ターゲットに当たらない

 

それならばと的にギリギリまで近づいて腰だめ撃ち。シューティング的には大暴挙だが、凸砂的にはアリかもしれない

 

TIME:1分2秒80

 


 

5th Challenger
ポスカ

 

企画の言い出しっぺであるポスカの挑戦。使うのはCYMAのAWFだ

 

室内の的を撃ち抜く。凸砂では得物が長いので、室内の敵は外から倒す方が効率的だ

 

そこそこのタイムを出したが、トライアル結果は毛野ブースカの圧勝。相当悔しがっているが当然の結果だ

 

TIME:21秒07

 

結果
1位:毛野ブースカ(16秒51)
2位:ボスゲリラ(20秒45)

 

ステージ2
狙え下克上! レジェンドVS若手攻防戦!

 

 ステージ2では毛野ブースカ・ボスゲリラのアームズレジェンドチーム、津軽太郎・珈琲・ポスカの若手チームに分かれて攻防戦を行なう。ステージ1と同じエリアを使用し、攻撃側は坂の下からスタートして最奥部のターゲットを倒すことを目指す。一方防衛側は小屋周辺に防衛線を構築し、進攻を防ぎきることが目的だ。ヒットされた場合、攻撃側はスタート地点へ戻れば復活可能で、防衛側は一発で退場となる。攻撃側はとにかく突撃してかく乱すること、防衛側は慎重かつ素早い射撃で仕留めていくことが重要なポイントだ。

 

 


 

まずは若手チームの攻撃からスタート。レジェンド2人を倒して下克上だぜ!

 

対する防衛側の毛野ブースカ・ボスゲリラ陣営。ベテランの余裕で静かに待ち構える

 

血気盛んに突撃する若手チームだったが、冷静な狙撃に阻まれただのシャトルラン状態に。ヒットコールだけが木霊する

 

ベテランチームはもはや流れ作業。まったく危うい様子もない

 

このままでは埒があかない。「私にいい考えがある!」津軽太郎が二挺持ちで飛び出した!

 

あっ、これじゃコッキングができない。次弾が放てず集中砲火で返り討ちに

 

結局一度もヒットを取れないままリタイアとなった若手チーム。こりゃ情けない

 


 

攻守交替!

 

「こういうのは防衛側が有利なんだ!」懲りずに防衛戦に挑む若手チーム。ネタバレするとこのあと負けます

 

初手、茂みの中からボスを狙うポスカ。完全に捉えたぜ…!

 

しかし、ボスからはバレバレ。見事なカウンタースナイプで一発ヒットとなった

 

珈琲はわざわざ用意した自前のギリースーツを使い、土手と一体化して毛野ブースカを狙う。しかし色味が違いすぎないか?

 

そんなんじゃベテランの目はごまかせない。毛野ブースカのランニングショットで撃ち抜かれてしまった。言わんこっちゃない

 

早々に退場したチームメイトを見て津軽太郎が奮起! だけどやることは変わらず2挺持ち

 

逆に2人から同時にヒットされてしまった津軽太郎。見事なやられっぷりだ

 

そのままガラ空きとなった本陣へなだれ込み、ボスがターゲットをヒット。若手はこの上ないぐらいに格の違いを見せつけられてしまった

 

手も足も出ないとはこのこと

 

結果
レジェンドチームの勝利!
(若手チームの惨敗

結論!


 若手の醜態はさておき、このシューティングを通じて凸砂の戦い方というものはお伝えできたのではなかろうか。実際に挑戦してみてわかったのは、凸砂は一見滅茶苦茶な戦い方に思えるが、動く・隠れる・狙う・撃つというサバゲーに必要な要素が非常にバランスよく、メリハリある形で混ざり合っているということ。FPSゲームなどからサバゲーに入った初心者ももちろんだが、経験豊富なサバゲーマーならば非常に実戦的な形で凸砂を運用できるかもしれない。新たな刺激を求めているサバゲーマーの皆々さまはぜひ一度、凸砂にトライしてみてはいかがだろうか。

 

みんなもやろうぜ! 凸砂!!

 

TEXT:ポスカ
撮影協力

 

この記事は月刊アームズマガジン2022年4月号 P.66~71をもとに再編集したものです。

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×