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2022/02/21

MYSTERY RANCH「RANGE BAG」&VOLK TACTICAL GEAR「Outrange Container」【毛野ブースカのガンロッカー】

 

 アームズマガジンの自称「物欲番長」こと毛野ブースカが購入したエアガンやギアを紹介するコーナー。第13回目はレンジバッグ特集ということで、ミステリーランチ「RANGE BAG」とVOLK TACTICAL GEAR「Outrange Container」だ。

 

第12回「HELIKON-TEX "STRATUS"HEAVY FLEECE JACKET」はこちら

 


 

 

 みなさん「レンジバッグ」をご存知だろうか。シューティングマッチに参加したことがある方なら耳にしたことがあるかもしれない。レンジバッグとは「レンジ(Range)」という言葉のとおりシューティングレンジに銃や弾、イヤーマフ、工具などの射撃時に使用する用品類を持っていく時に使うバッグのことだ。デザインはカメラバッグに似ているが、ハンドガンを収納するためのスリーブやマガジンホルダーなどが付属している。通常のバックパックやボストンバッグより効率よく収納できることから、サバゲーでも駐車場からセーフティエリアに移動したり、公共交通機関を利用してサバゲーフィールドに向かう時に便利なバッグだ。

 私が最初にレンジバッグを入手したのは1990年代後半。当時の月刊Gun誌や月刊コンバットマガジン誌に掲載されていたアメリカで開催されたスチールチャレンジやIPSCなどのシューティングマッチの写真に写っているレンジバッグを見て欲しくなり、アメリカから個人輸入で手に入れた。その後、イーグルのレンジバッグをしばらく使っていたが、約2年前にサファリランドのレンジシューターズレンジバッグを一目惚れして購入。非常に使いやすいレンジバッグだが、さらに使い勝手がいいいレンジバッグが欲しくなって探していた。そんな中、今回紹介するミステリーランチとVOLK TACTICAL GEARのレンジバッグを発見して即購入した。

 私がレンジバッグ(もしくは銃を収納するバッグ類)を選ぶ時に重要視しているのが、ガスガン用ガスボンベが縦置きで収納できるかどうかだ。横置きでもいいじゃないかという声もあるが、私としては縦に、しかも倒れないように収納したい。そうなると自然とカメラバッグタイプになる。もともとレンジバッグはカメラバッグタイプが多いが、中には高さが低いものがあるので選ぶ際は注意しないといけない。その点でミステリーランチとVOLK TACTICAL GEARのレンジバッグは合格だった。

 実はミステリーランチを購入した直後にVOLK TACTICAL GEARからレンジバッグが出ることが判明。なんてタイミング悪いんだ! と思いつつ、以前からVOLK TACTICAL GEARで作ったレンジバッグが欲しかった私としては購入せずにはいられず、結局両社とも購入。余計な出費になってしまったが満足している。ミステリーランチはサバゲーなどライフルとハンドガンの両方を持っていかなくてはならない場合、VOLK TACTICAL GEARはシューティングマッチなどハンドガンしか持っていかない場合とに役割分担することにした。

 これでしばらくレンジバッグ欲しい熱は収まるだろう(たぶん…)。

 

これは2015年にアメリカ在住のリアルガンライターSHINさん(写真中央)が住むアメリカ・ラスベガスを訪れた際、郊外にあるシューティングレンジにみんなでトレーニングに行った時の模様。机に置いてあるのがレンジバッグ。レンジバッグはシューター必携のアイテムだ

 

MYSTERY RANCH「RANGE BAG」

 


 ミステリーランチは特徴的な「3ジップデザイン」を採用したバックパック「スリーデイアサルト」で有名なメーカーだ。バックパック以外にもショルダーバッグやヒップバッグも製造しており、長年培ってきた技術を生かしつつシューターの意見を取り入れてデザインしたのがこのレンジバッグだ。本体の側面と底部には衝撃吸収パッドが入っており、内部に移動式の間仕切りのほかにハンドガン用スリーブ(2つ)、外部にマガジンポーチ(ライフル×4、ハンドガン×4)、オーガナイザーが備わっている。分割式のハンドストップにはショルダーストラップが接続できる。ガスボンベやバッテリー、BB弾、工具に加えてチェストリグやホルスター、マガジンポーチ、ベルトなどが収納できる。ミステリーランチのバッグは初めて購入したが、大容量で使い勝手がよく、さすがミスラン(ミステリーランチの略)! と唸ってしまった。

 

正面のポケットにはM16/M4カービンやAK用のマガジンが4本収納できる。レンジバッグでライフル用マガジンポーチが備わっているレンジバッグは意外と少ない

 

背面はハンドガン用マガジンポーチ4つと、ペンやノート、工具類などが収納できるオーガナイザーが備わっている。細かな部分にも配慮が行き届いている

 

両側面にはハンドストラップが備わっており、カラビナを使えば帽子などを掛けられる

 

防水バッグのような形状のハンドストラップ。中央はバックルだが持ちにくくはない

 

付属のショルダーストラップはこのようにハンドストラップに連結する。重量物を収納しても安定して肩から提げることができる。捩れたり絡まったり、外れてしまうことはない

 

ジッパーを開けたところ。開口部は広く、物の出し入れはしやすい。内部の容量は充分確保されている。メインコンパートメントの周囲には衝撃吸収パッドが内蔵されている

 

内側左右にはバックル付きストラップがあり、イヤーマフなどを掛けるのに便利

 

レンジバッグらしく本体内側には大型オートマチックピストルが楽に収納できるハンドガン用スリーブが2つ設けられている。ガンケースを別途用意しなくてもいい

 

内部には移動可能な間仕切りが付属しており、ガスボンベやBBボトルを収納するのに大変好都合。内側はベルクロ(雌)になっておりベルクロ式オーガナイザーが使える

 

VOLK TACTICAL GEAR「Outrange Container」

 

 

 私の好きなタクティカルブランドのひとつであるVOLK TACTICAL GEAR。先ほども述べたように以前からVOLK TACTICAL GEARがデザインしたレンジバッグが欲しくて、いつかリクエストしようと思っていた。そんな矢先にいきなりレンジバッグが発売され、願いは叶ったということで即購入した。色は装備に合わせてマルチカムにした。ハンドガン用スリーブや間仕切りなどがないレンジバッグとしてはシンプルなデザインだが、その分自由にアレンジできる。私は100均ショップで買ったカゴを使って小物類が散らからないようにしている。正面のポケットはハンドガン用ガンケースが収納でき、このほうが使いやすい場合もある。ハンドストラップとショルダーストラップが別々になっているので、移動や保管時に便利。VOLK TACTICAL GEARらしい機能性とデザイン性を両立させたレンジバッグだ。

 

正面のポケットにはハンドガン用ガンケースが楽に収納できる。これは意外と便利だ

 

メインコンパートメントのフラップはダブルジッパー式なのでスムーズかつ素早く開閉できる

 

やや横長のメインコンパートメント。奥行、高さとも充分あり、ガスボンベを立てたまま収納できる。開口部は広いので物の出し入れはしやすい

 

メインコンパートメント内側の生地にはベルクロ式オーガナイザーやパッチが貼れる。メインコンパートメントの周囲は衝撃吸収パッドが備わっている

 

メインコンパートメントには間仕切りなどは付属していないので、100均ショップで購入したカゴを使って小物類を収納。ズレないように底部にはベルクロ(雄)を貼ってある

 

ショルダーストラップにはHKフックが使われており、ハードな使用にも耐えられる。細部のパーツチョイスや作りにVOLK TACTICAL GEARらしいコダワリが伺える

 


 

[プロフィール]

 

アームズマガジンの編集ライター。エアガンシューティング歴36年。数多くの国内シューティングマッチ入賞経験に加えて、1999年、2000年に開催されたIDPAナショナルズ参戦、シグアームズアカデミーや元デルタフォース隊員のラリー・ヴィッカーズのタクティカルトレーニングを受講するなど実弾射撃経験も豊富。今まで25年、300冊以上のアームズマガジンと関連MOOKの制作に携わる。

 

Twitter@keno_booska

 

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