2021/09/06
LOWA「ZEPHYR GT」【毛野ブースカのガンロッカー】
アームズマガジンの自称「物欲番長」こと毛野ブースカが購入したエアガンやギアを紹介するコーナー。第9回目はLOWAのタクティカルブーツ「ZEPHYR GT」だ。
第8回「VOLK TACTICAL GEAR×3 MADE ISSUE SERPENT SLING-2POINT」はこちら
かつてのサバイバルゲームではジャングルブーツやコンバットブーツといった黒一色の硬派なデザインのブーツが定番だった。しかし、2000年代半ば以降、特殊部隊やPMCを中心に機能性を重視したトレッキングシューズやタクティカルブーツが使われるようになり、サバイバルゲームでも浸透していった。私もかつてはアメリカ軍が採用していたマッターホルン製コンバットブーツやダナーライトなどを履いていたが、2000年代後半からはBATESのタクティカルブーツやサロモンのトレッキングシューズを使い続けてきている。
私がブーツを選ぶ時の基準は、日本人的な幅広・甲高の足にフィットすることや優れた防水機能はもちろん、岩場や石がゴロゴロしているフィールドでもしっかり踏み込めるグリップ力だ。以前、とある屋外フィールドで某メーカーのタクティカルブーツを履いて遊んでいたところ、石を踏んで前のめりに「ズデ~ン」っと転んでしまったことがあった。グリップ力は実際に履いてみないとわからないのだが、それ以来、グリップ力を気にするようになった。
私はほぼ毎日タクティカルブーツを履いているのでソールなどの消耗が激しい。半年~1年のスパンで買い替えているのだが、ダメになる前に買い替えておこうと思っていたところ、本誌リアルガンライターとして活躍中のSHINさんがLOWAのZEPHYR(ゼファー)GTを愛用していると聞いた。LOWAのブーツは以前から気になっていたものの今まで買ったことがなかったので、思い切って購入してみた。
LOWAはドイツに本拠地を置く登山靴メーカーで、ゼファーGTは同社のミリタリー&ローエンフォースメント部門であるタスクフォースシリーズにカテゴライズされている。ドイツ製と聞くと質実剛健なちょっとお堅いデザインかと思ったが、実際に手にしてみると今っぽいデザインでカッコいい。重量はタクティカルブーツとしては軽量な部類に入る。ミッドカットなので転んでも足を挫きにくく、スピードレース仕様なのでスムーズに脱ぎ履きできる。ゴアテックスファブリックが搭載されているので雨が降っても安心だ。正規輸入品ということもあり甲高・幅広の私でも履きやすい。肝心のグリップ力は、石がゴロゴロしているような乾いた地面でも踏ん張りが効いて滑りにくい。しっかりとした作りながら足首付近はしなやかに動けて素早い動きにも追従してくれる。今は履き慣れてより動きやすくなった。SHINさんやお友達である警察官やオペレーターの方たちに愛用されているのがわかった。
「オシャレは足元から」という言葉があるが、「いつも心にタクティカル」を座右の銘とする私なりに表現するなら「タクティカルは足元から」だ。たかがブーツ、されどブーツ。しばらくはこのLOWAのゼファーGTを相棒として使おう。
[プロフィール]
アームズマガジンの編集ライター。エアガンシューティング歴36年。数多くの国内シューティングマッチ入賞経験に加えて、1999年、2000年に開催されたIDPAナショナルズ参戦、シグアームズアカデミーや元デルタフォース隊員のラリー・ヴィッカーズのタクティカルトレーニングを受講するなど実弾射撃経験も豊富。今まで25年、300冊以上のアームズマガジンと関連MOOKの制作に携わる。
Twitter:@keno_booska