2021/12/12
新世代サバゲーツール『B2i』の性能を徹底検証!!
昨今サバゲー界隈でにわかに話題になりつつあるツール、『B2i』をご存じだろうか。従来のBB弾に代わり、赤外線によってヒット判定を行なうツールであり、昨今ではさまざまなイベントが開催されている。このツールにソコハカとない魅力を感じた新人編集・ポスカは他の若手も巻き込み、体当たり検証に向かうのであった。
B2iとは?
さて、まずは「そもそもB2iとは何か?」という説明から入らねばなるまい。
B2iとは専用のツールを使い、赤外線でヒット判定を行なうサバイバルゲームのことだ。専用ツールは赤外線の送信機と受信機からなり、送信機は各種エアガンの銃口、受信機はプレイヤーの頭に装着できる。
B-i0001 B2i STANDARD
B2i専用赤外線送信機。14mm逆ネジに対応し、様々なエアガンに無加工で装着できる。
B-i0002 B2i MAIN RECEIVER
B2i専用赤外線受信機。付属のヘッドバンドで直接頭部に装着するほか、別売りのアタッチメントを使えばナイトビジョンマウントを備えたヘルメットにマウントできる。
B-i0003 B2i SUB RECEIVER
赤外線受信機の子機。上で紹介した主機と接続することで前方だけでなく左右および後方にもヒット判定が行なえるようになる。
送信機はエアガンの空撃ち時に発生する空気を感知して赤外線を発する。そのため、電動ガンだけでなくガスブローバック、エアコッキングなど様々なエアガンに装着して遊ぶことができるのだ。
このように、機器の装着には特殊な手順などもなく、誰でも手軽に行なうことができる。更に専用のスマホアプリとB2i機器を連携させ、設定したHP(体力)がゼロになったら退場するHP制のゲームなど、より先進的な遊び方を楽しむことができる。より手軽に、あるいはより競技性に特化したサバゲーの可能性を拓くツールだといえよう。
これらのB2iの製品の詳細なスペックは公式ポータルサイトに記載されている。そのほか、詳しい遊び方やゼロインの方法などを解説した取扱説明書が無料でダウンロードできるので、B2iが気になっている読者の皆様にはぜひ一度お読みいただきたい。
性能実験!
ここまででB2iについての知識は紹介できたが、そうなると気になってくるのが「実際に遊んでみるとどうなの?」というところだ。
そこで今回はサバイバルゲームフィールド『バトルシティー』をお借りして、性能実験を行なってきたぞ!
ちなみに、通常のBB弾を使った射撃と同様にB2iにもゼロイン(照準と着弾点を同調させる作業)が必要となる。しかし今回は箱出しでのフラットな性能を計測するため、あえてゼロインを行なわず実験を行なった。
射程距離
やはり「赤外線サバゲー」と言われて一番気になるのは「どこまで届くのか?」…つまり射程距離だろう。B2iは公式で、晴天下であれば120mの射程を実現すると表記している。最大の疑問にメーカー自ら回答してくれているのである。それじゃあ今回検証する必要もナシ。お疲れさまでした~!
……というワケにもいかないので、ちょっと視点を変えて今回は「最大射程」ではなく「サバゲーで咄嗟に照準してヒットをとれる距離」を測定してみた。ざっくり言い換えると「誰でも当てられる距離」である。具体的な検証内容は以下の通り。なお、先ほども書いたが今回検証に使用した送信機はゼロインを行なっていない状態だ。ゼロインを実施した後の精度はより高くなることをお断りしておく。
- 距離20mからスタートし、5mずつ離れていく
- 射手はショートスコープを使用し、倍率は2倍に固定
- ローレディポジションから照準し、1秒以内に射撃する
- ターゲット役はローレディポジションを取り動かない
20m
まずは20mから測定スタートだ。これは通常のサバゲーならまあまあ近距離、ヒットするとなかなか痛い間合いだ。しかしB2iなら当たってもまったく痛くないので、遠慮なく引き金を引ける。ということで、ターゲット役は頼れる先輩・津軽太郎氏(写真手前)にお願いした。結果は問題なくヒットとなった。
25m
続いて25m。これは屋外フィールドなどでよく見られる、カバー越しの撃ち合いの交戦距離といったところか。射手のスペック的にきちんと狙えるか不安になってきたが、幸い一発でヒットとなった。
30m
さらに距離を離して30m。これはシューティングレンジでもきちんとゼロインしなければ当たらなくなってくる距離だ。緊張しながら構え、撃つものの…ヒットせず。どうやらゼロインなしで咄嗟の照準では30mあたりから当たらなくなってくるようだ。しかし、検証終了後に実際にB2iを用いてサバゲーをしてみたところ、約50mほどの距離からヒットを取る場面があった。詳細は後編にてお伝えするが、どうやらこれがB2i本来の性能のようだ。腕に自信のある方ならば、100mの距離から相手にまったく悟られないままヒットを取る凄腕スナイパーになるのも夢ではないかもしれない。
感知範囲
さて、赤外線を使うと言われて気になるのが感知する範囲だ。テレビのリモコンなんかでは感知範囲が広いほうが寝っ転がりながらでも使えるので便利だが、ことサバゲーに使うとなると話は別だ。明後日の方向に向いた銃口から直撃判定が飛んでくるなんてことになったらとてもじゃないがゲームが成り立たなくなってしまう。多少シビアな感知範囲のほうがありがたく感じるところだが、果たしてどんな結果になるだろうか。検証内容は以下の通り。
- 射手とターゲットの距離は10mで固定
- 受信機に照準を合わせた状態を基準に、半径30㎝程の範囲内で照準を動かし射撃する
結果は上の写真の通り、約30cm照準がズレると反応しないというものだった。では感知する限界はどのあたりなのかと探ってみたところ、約15cmの範囲内なら感知してくれた。
10mの距離で受信機を中心に15cm程の範囲というのは、実際にゲームに用いてみてもきちんと「狙って当てる」ことでヒットが取れる、いいバランスなのではないだろうか。
一点、現状では必然的に頭部を狙わなければヒットを取れないので、胴体部分にもヒット判定ができる受信機が発売されるとより楽しめるのではないかと感じた。このあたりは今後の発展に大いに期待したい。
というわけで、B2iの性能実験を行なってみたわけだが、想定していた以上の性能を持っていることが分かった。これは次世代のサバゲーツールとして期待を膨らませずにはいられない。さらなるアップデートや追加機能に今後も注目しよう。
ところで、せっかくフィールドまで来たのに性能検証だけで終わるなんてもったいない! ということで実際にB2iを使って2対2のサバゲーを行なってみた。次回はその様子をレポートするので、そちらも要チェックだ!
TEXT:ポスカ/アームズマガジンウェブ編集部
撮影協力:バトルシティー