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2021/02/21

【海外】ドイツ最大の室内射撃施設「MSZU」取材レポート【前編】

 

 これまでさまざまな実銃レポートを紹介してきている月刊アームズマガジン。だが、それを実射している施設についてはあまり触れてこなかった。そこで今回はドイツ最大である室内射撃施設MSZUのレポートを前後編に分けて公開しよう。

 

目次 

 

 


 

ヨーロッパ最大の室内射撃施設

MSZU

 

ドイツ最大の室内狙撃施設「MSZU」

 

ショーケース編

 

 ワルサー社の本拠地でもあるドイツ南部ウルム市の郊外、小高い丘の上にヨーロッパ最大の室内射撃施設MSZU(ミュラー射撃場・ウルム)は置かれている。筆者がドイツに立ち寄ったおり、友人でありワルサー社のセールスマネージャーであるダルハマー氏が案内してくれた。

 

ドイツ最大の室内狙撃施設「MSZU」
ドーム球場並みの大きさを誇るMSZU。正面入り口から建物に入ると、近代的な外観とは一変して貴族的な雰囲気が満ちている

 

ドイツ最大の室内狙撃施設「MSZU」
棚には高級ハンティング用品が並び、装飾も美しい猟銃がショーケースに陳列されている。どこか射撃場とは思えない雰囲気だ

 

 取り揃えられている銃器は、近代的なものも豊富にある。最近、ドイツではピストルグリップ型のアサルトライフルや大口径ライフルの所持が許可されるようになり、標的射撃用ながらタクティカルなラインアップが増えてきたようだ。ドイツでは標的射撃用ライフルは全長で区分されており、口径に規制はないという。

 

ドイツ最大の室内狙撃施設「MSZU」
MSZUでも、シュタイヤー(ステア―)などの.50BMG口径ライフルが販売されていた。なお、フルオートは許されていない。

 

 ダルハマー氏によれば、ドイツでは標的射撃を楽しむ場合、過去12 ヶ月間に18回の射撃実績(射撃クラブを18回訪問している)が求められるそうだ。この点では年間に1回でも射撃実績があればよい日本より厳しいと言えるかもしれない。

 一方で、アサルトライフルや.50口径ライフル、ピストルまで所持することができ
るあたり、速度制限の無いアウトバーン(ドイツ高速道路)のように、危険は自己責任というドイツらしい合理的な個人主義を感じる。

 そういった背景もあり、全体的にはハイクラスな顧客が射撃を楽しむため、このドイツの射撃施設ではどこか高級感漂う内装となっているようだ。

 

ドイツ最大の室内狙撃施設「MSZU」
顧客は富裕層が多くを占めるため、MSZUのクラブハウスのカフェやレストランは高級ホテル並の施設とサービスを誇っている

 

 では続いて、実際の射撃場の様子をご覧いただこう。映画でしか見られないような、臨場感あふれる射撃場を楽しんでいただければ幸いだ。

 

続きのレポートはこちら

 

Text & Photos: 笹川英夫

 

この記事は月刊アームズマガジン2020年2月号 P.138~139より抜粋・再編集したものです。

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