2020/11/22
【塗装編】トイガンを塗装で美しく仕上げよう【カスタム】
自分だけの「魅せるカスタムガン」を作りたい……! そう思っている方は少なくないはず。そこで今回は塗装をメインにした外装カスタムをレポートしよう。前回、東京マルイのBBエアーリボルバー「パイソンPPCカスタム 4インチ ブラックモデル」の分解を行なった。今回は実際に塗装を施していく。
※このレポートは月刊アームズマガジン2018年10月号に掲載されたものを再編集したものです
用意した塗料
- グリップ用:アサヒペン クリエイティブカラースプレー チョコレートブラウン
- 上塗り用:アスペンラッカースプレー ツヤ消しクリア
- バレル&フレーム用:キャロムショットの塗料
- ブラックスチール(¥2,800)
- ステンレスシルバータフ(¥2,800)
- ガンブルーカラー(¥3,000)
- ブルースチール(¥2,900)
塗装に使用するガン専用塗料は高価ではあるものの、強化ABSなどの樹脂への食い付きがよく(※プラモデル用塗料等では塗膜が弱くすぐにはがれてしまう)、銃独特の質感・風合いも再現してくれる。発色がよく塗膜を薄くできるので、セレーションや細かいモールドを消さずに済むのも特徴だ(厚塗りしてしまうと消えてしまうが)。
下準備
塗装に入る前に、分解したパーツを下準備する。塗装するパーツは中性洗剤とスポンジで洗浄し、パーツ表面に残っている油分や離型剤等の成分を徹底的に落としておく
各種塗装
外したサイトリブの平面出しをする。400番のサンドペーパーで、エッジを落とさないよう注意しつつ平面に均し、細目の800番でさらに磨いて下地を整える
磨いたサイトリブは洗浄し乾燥させたら、ステンレスシルバーで塗装する
フレーム、シリンダー、バレルをガンブルーに塗装する。ガンブルースプレーは塗りっぱなしでも光沢が出るので手軽だ
ポリウレタン樹脂製のトリガーとハンマーはシンナーに浸け(塗料の密着性が高まる)、この材質にも食い付きのよいブルースチールで塗装
グリップを樹脂系塗料で木製グリップ調に塗装。前述のチョコレートブラウンは吹いてみたところイメージに合わなかったので、より明るめのブラウンを吹いた
サイトリブとグリップスクリューはダミーだが、エナメル塗料でブラックとゴールドでそれぞれ筆塗りしてアクセントにしてみた
グリップは塗膜保護ためにツヤ消しクリアで上塗りする。こうすることで樹脂っぽいツヤがなくなり、質感を高める効果も出る
フロント/リアサイトはバレルやフレームとは別パーツの雰囲気を出すため、ブラックスチールで塗装。こうすることで各部に質感の違いが生まれ、見映えもよくなる
精密インナーバレル自作
外観だけでなく、実射性能の向上も図るべく、今回はカスタムインナーバレルの組み込みも行なう。利用したバレルは「コルトパイソン.357マグナム 4インチ」のノーマルバレルだ。
使用するパイソンのシンチュウインナーバレル
ハンドドリルのジャックにバレルを固定し、アルミのノーマルバレルの全長に合わせてマスキングテープなどで後端側にマーキングしておく
ハンドドリルを簡易旋盤代わりにして回転させ、金属のこぎりを使って切断。ヤスリでバレルの切断面を仕上げる。内部のバリも慎重かつ丁寧に仕上げる
組み立てる上の注意
全ての塗装が終われば、あとは元通りに組み立てるだけだがその上で少しだけ気をつけることを二点挙げておく
- 塗料の乾燥
可動部分が多いトイガンは、少なくとも24時間は乾燥させよう。特にツヤありの光沢塗装は特に注意が必要だ
- 結合部分
仕上げたパーツの塗膜を傷めないよう注意しながら分解と逆の手順で組み立てる。その後、パーツの結合部分に違和感がないか確かめよう。特に、ブルバレルの分割線は、接着後に軽く磨いて目立たなくしておくのがオススメだ。
完成!
元が10歳以上用のエアガンとは思えないほど、美しいガンブルーのPPCカスタムに仕上がった。バレルはノーマルのアルミバレルより重く精度も高いシンチュウ製に交換したことで、命中精度も向上しているはず。カスタマイズ初心者は、まずはこうした安価な銃から実践してみてはいかがだろうか?
Text: 樋口マサル
Photos:川本孝
この記事は月刊アームズマガジン2018年10月号 P.98~99より抜粋・再編集したものです。