2020/06/12
リアル仕上げのための実銃分析!CZ75 First Model 編
トイガンに模型の塗装術を応用し、使い込まれた実銃の持つリアルさや凄みを表現する… そんなテクニックをご紹介していく本コーナー。今月はCZ75ファーストモデルをチョイスした。ベースガンとして用意したのは、東京マルイのエアコッキングガンだ。
箱出しノーマル状態の東京マルイ製エアコッキングガンCZ75ファーストモデル(¥3,500)。率直に言って価格相応のチープさは否めないが、はたしてどのように変身するのだろうか?
実銃をじっくりと観察する
前編では実銃のCZ75ファーストモデルをよく観察してみることにしよう。まず目を惹くのが、ブルーがかった美しい表面仕上げだろう。ここではスライドやフレームを中心に、各部の仕上げについて詳しく見ていく。
オイルが付着した状態で屋外撮影した写真。磨かれたブルー仕上げは光の状態、表面のオイルの状態によって異なる色合いと輝きとなる。太陽光の下ではよりブルーがより鮮やかに浮かび、生き物のような柔らかさを見せる
東西冷戦期、東側諸国の人件費が低かったためかファーストモデルは細かな部分まで手作業で仕上げられている。フレームやスライド周りを見ると、機械加工と手作業で仕上げられた箇所が混在していることが分かる
トリガーはステンレス製でポリッシュ仕上げ。スライドストップは独特な形状で、セーフティの赤いドットがアクセントに。各パーツに残るヘアライン仕上げが立体感を際立たせている。トリガーガード付け根のFWW刻印はドイツに輸入された際に刻まれたもの
右側はフラットでシンプル。エジェクションポートから見えるバレルのヘアライン、エキストラクターの荒々しいグラインダー跡等、手作業による仕上げであることが見てとれる
後編ではSHINが撮影したこれらの実銃画像を参考にして、モデラー國谷忠伸が模型的アプローチでリアル仕上げを施していくことになる。はたしてリーズナブルなエアコキをどこまで実銃の高級感に近づけることができるか、後編をお楽しみに!
実銃写真・解説:SHIN
塗装・解説:國谷忠伸
作例監修・分解組立:毛野ブースカ
構成:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2020年7月号 P.124~127より抜粋・再編集したものです。