2020/02/25
自分だけのアイテム制作!レザークラフト教室【第1回:革の種類と多様性】
アームズマガジン レザークラフト教室
「レザーで自分だけのホルスターやベルトを作りたい」という気持ちから始まったこの企画。レザークラフト未経験者でもコツコツと練習を重ねれば自分だけのカッコいいレザー製品が作れるということを紹介していこう。
第1回 革の種類と多様性
レザークラフトを始めるにあたってまず必要不可欠なのが「革」だ。しかしいきなり革を買おうとはいってもそれだけで何種類もあり、何を買っていいのかが分からない。
今回はまず、革とレザークラフト用の道具をそろえるために荻窪駅西口を降りてすぐにある革製品に関する老舗「クラフト社」に足を運んだ。店内には数えきれないほどの種類の革皮やレザークラフトのための道具、さらにはお安く買ってもらうためのハギレなどレザーに関するものが所狭しと並んでいる。
クラフト社の方に話を聞いてもらい、初めてレザークラフトに挑戦する際に、どんな革を使い何を選べばいいのかを、扱い方を交えて教えていただいた。
(株)クラフト社 荻窪店
- 住所:東京都杉並区荻窪5-16-15
- TEL:03-3393-2229
- URL:http://www.craftsha.co.jp/
- 営業時間:平日(月~金) 11:00~19:00/第2・4土曜日 10:00~18:00(第1,3,5土・日・祝日 休み)
店内には様々な種類の革皮や革を加工するための道具が所狭しと並んでいる。クラフト社ブランドの道具はレザークラフト関係の市場でも多く見られるほどの老舗だ
クラフト社で販売している「レザーハンドソーイングセット“スタンダード”」(¥12,500)。レザークラフトに必要な道具に加え、カードケースが作れるキットまで同梱されている。非常にお得だ
革皮の種類
タンニン鞣(なめ)し革
一般的に「タンニン革」と呼ばれるもので、堅く伸びにくい性質があり、水で湿らせることで型付けが可能である。使い込むうちに肌に馴染み、色合いも変わってくる
クロム鞣し革
一般的に「クロム革」と呼ばれ、特徴としては柔らかく軽いうえに耐熱性と弾性があり非常に丈夫な素材である。ジャケットやバッグなど多用途に利用されている
基本の技術
革皮のカット
定規を使い、カッターで3回程度かけて切るようにする
スタンピング
革を霧吹きなどで湿らせ、硬い土台の上に置いたらガイドラインをけがいてそれに沿って刻印用の道具を使い革に打刻していく(写真上)。これを繰り返せば自分の好きなように模様付けできる(写真下)
染色
クラフト社独自ブランドの「クラフト染料」を小皿に入れる
刷毛で端が少し重なるように横に塗っていく
今度は向きを変え先程と交差するように同じ要領で塗っていく
2~3回ほど重ね塗りした後は刷毛の先を回すようにしながら塗っていき、ムラをなくす
キット内容の「カードケース」を実践
先に紹介した「レザーハンドソーイングセット“スタンダード”」にはカードケースが作れるキットが同梱されている。工程やパーツの点数としては少ないので初めてレザークラフトを行なうにはうってつけだ。
革のパーツ数は3点と挿し込みタイプのカードホルダー付きという初心者にはまさにうってつけのキット。これだけでカードケースができあがるのだ。説明書も付属しており、非常に分かりやすく作製できる仕様になっている
初心者でも2~3時間で完成させることができ、製作工程でもいくつかの専門知識が学べるようになっている。その内容はアームズマガジン本誌をお読みいただくこととして、まずはこのキットを使って練習するのがおすすめだ
TEXT:アームズマガジン編集部
撮影協力:クラフト社 荻窪店
この記事は月刊アームズマガジン2020年3月号 P.154~155より抜粋・再編集したものです。