2025/02/25
【実銃VSトイガン】クラフトアップルワークス十四年式自動拳銃(後期型)
対決!実銃vsトイガン
クラフトアップルワークス
十四年式自動拳銃(後期型)
Toshi
Gun Professionals 2012年10月号に掲載
CAW クオリティ
CAWのHW樹脂製モデルガン、十四年式自動拳銃が届いたのでさっそく実銃と比較してみたい。
十四年式のモデルガンは、ハドソンの金属製一挺のみが40年の長きに渡って改良を重ねつつ君臨してきた。元々、数社が競作して然るべき日本軍の主力拳銃だ。また、競作されることで活性化が望まれたモデルでもある。しかし、競作どころか09年のハドソンの廃業で市場から消滅。寂しさが募っていたところに今年の3月、CAWの朗報だったワケだ。

なお筆者は、CAWの製品を手に取るのは今回が初めてという不届き者の不適格モデルガンマニアである。面目次第もない。その分、先入観無く素直な気持ちで拝見できるかと。
一目見て、その品の良さ、相の良さに感じ入った。全体がきちんと、丁寧にまとまっている。作り手の鋭利なバランス感覚が伝わってくる。
落ち着いた、それでいて艶のある黒い肌。樹脂パーツと亜鉛パーツが混在するはずが、仕上げの色が全く同じで見分けが付かず焦る筆者。無論すべてのバリは綺麗に処理され、表面に一切の引けがないのも立派だ。




安全確認をし、トリガーを引いてみる。遊びは極端に少ないが、感触自体は実銃とまるで一緒! しかも落ちが軽い! 十四年式はその絶品なトリガーフィーリングで名高いが、それをそのまま再現している。材質に極度の制約を受けるモデルガンでも追及は可能なのだと改めて思い知る。
参った。この時点で既に脱帽と恐れ入りつつ、各部のチェックを進める内に頭の中が新鮮な驚きで満タンになってきたので、たまらなくてCAW代表の本郷さんに電話してしまった。
初対面( ? )のご挨拶もそこそこに、先ずは恐る恐る、なぜ十四年式を?の質問をぶつけてみると、
「う~ん、特に理由といってはないのですが…まあ、日本軍の拳銃を作るなら、第一に十四年式でしょう」と、つれないお答え。
じゃ、製作で苦労した点とかは?
「う~ん、コレといって特に…」と、またまたそっけないお答え。




よっしゃ。こうなったらもうざっくばらんにピンポイントで質問だ。
CAWの十四年式は、ボルトノブが極めてタイトでレシーバーとの隙間も少なく、それでいてキチンと水平が出ていて感動だ。実銃は、コレがグラグラの緩々で締りがないのである。
「何挺もの実銃を観ましたが、この部分、固かったり緩かったりとまちまちです。でも、グラ付いていたら製品として気持ちが悪いじゃないですか。そこで、ノブはネジ部のインナーと被せのアウターとの二重構造にし、インナーをボルトに合わせてネジを切った後、ボルトロックの切り込みも削った上で、アウターを被せる方式を取ったんですよ」
言われてみれば、実際、二重構造だ。裏側から見ればそれは分かる。グラ付きを無くすためにワザワザここまで…こだわりというよりも、物の作り手としての真摯な態度の表れか。
では、ボルトを引く時の、作動の渋さはどうなのだろう。発売当時から、ネット上などで話題にのぼっている点でもある。
「コレは、実銃のショートリコイル構造から来るものです。引き始めが固く、ソレを超えるとグッと軽くなる。内部の見えない部分を、感触によって体感してもらいたい、想像してもらいたいと考えたのですが」


見えない部分を体感する…十四年式のショートリコイルをざっと説明すると、ボルトの引き始めではバレルエクステンションとボルトはロッキングブロックにより結合されており、一体となったまま約4ミリ後退後、レシーバー後端に設けられた溝にロッキングブロックが落ち込んでロックが解け、バレルエクステンションはレシーバー後端部に当たって停止、ボルトはそのまま引き切れるという具合。この一連の流れを、指先で体感して欲しかったというワケだ。なお、操作性を重視する方は、付属のアップデートパーツ(ロッキングブロック・スプリング&ロッキングブロック・スプリングガイド)に組み替えれば軽くなる。この辺の気遣いも嬉しい限りで。

