2025/01/31
カウボーイアクションシューティング Smokey Mountain ShootOut 02
Smokey Mountain
Shoot-Out
―THE RETURN OF THE SMOKY MOUNTAIN OUTLAW―
SMSOとマッチの概容
Text by Terry Yano Photos by YAsunari Akita
Gun Professionals 2012年8月号に掲載
カウボーイ・アクション・シューティング
前回はイントロダクションとして、カウボーイアクションシューティング(CAS)の基本ルール等を管理するSingle Action Shooting Society(シングルアクションシューティングソサエティ:SASSと略記された場合は「サース」と発音する)という国際団体について説明させていただいた。
今回は、この連載企画の写真を撮影したSmoky Mountain Shoot-Out(スモーキーマウンテンシュートアウト:SMSO)について解説したい。

マッチの運営上、各ステージ間を素早く移動する必要に迫られるマッチ・オフィサーたちは、例外的にゴルフ・カートを用いていた

Smoky Mountain Shoot-Out
SMSOを主催するSmoky Mountain Shootist Society, Inc(スモーキー マウンテンシューティスト ソサエティ インク:SMSS)は、テネシー州東部ノックスビル(Knoxville)に拠点を置くCASクラブだ。毎月第2土曜日に、オークリッジ(Oak Ridge)市郊外のオークリッジ・スポーツメンズアソシイエション(Oak Ridge Sportsmen’s Association)というシューティングレンジで、5ステージのCASマッチを行っている。
SMSOは、不定期に開催されるSMSSの特別マッチだ。2011年度大会は、テネシー州内からはもちろんのこと、全米各地から115人の参加者があった。



メイン・マッチはシングル・アクション(以後はSAと略す)・リボルバー(2挺)/ライフル/ショットガンを使用する10ステージで、各ステージの合計タイムを競うわけだが、SASSルールに従って安全を重視し、いわゆるファースト・ドロウやファニング(サポート・ハンドの掌でハンマーをスラップして撃発すること)は禁止されている。
ターゲットまでの距離は10〜50ヤードで、各ステージによって多少違いはあるが、基本的にはリボルバー10発(5発×2)、ライフル10発、ショットガン4発を撃つ。
スティール・チャレンジ(STEEL CHALLENGE)などで使用されるラウンド・プレートと比較すると、CASのスティール・ターゲットはかなり大きいように感じるが、弾数に限りがあり、ミスすれば5秒のペナルティーを食らうことを忘れてはいけない。
SMSO 2011で使用されたショットガン用のノックダウン・プレートは1種類だが、ライフル/ピストル用のターゲットは16インチのラウンドや16×16スクエアのほか、トゥームストーン(墓石型)やカウボーイ・シルエット(SASSロゴ)など、様々な形状のものが用いられていた。
撃つ順番を間違えるなどのプロシージャル・エラーは10秒のペナルティ、セイフティ・ルール違反は、程度に応じて10秒のペナルティやステージDQ(失格)、時にはマッチDQと判断される。


やる気満々のオーラを放ちながらシューティング・ポジションを見つめてスタート体勢をとるのは、ステージ・デザインやシナリオを担当した“Fast Harley”(ファースト・ハーリー)。このステージも、彼がデザインを担当した

SMSO 2011は4/7〜4/9という3日間のスケジュールであったが、初日である木曜夜に現地入りした我々は、残念ながらその日に行われたサイド・マッチの数々を見逃してしまった。
CASのメイン・マッチではターゲットまでの距離が比較的短いが、サイド・マッチにはロング・レンジの射撃もあり、バッファロー/シングル・ショット・ライフル部門では300ヤードと600ヤード、レバーまたはスライド・アクションのライフル・キャリバー部門では300ヤード、レバーまたはスライド・アクションのピストル・キャリバー部門では100ヤード、ロング・レンジ・ピストル部門では75ヤードのターゲットを撃つ。
また、ライフルのスピード・イベントや、各種ショットガンのスピード・イベント、またピストルのスピード・イベントでは、別の機会で説明予定のシューティング・スタイルによってカテゴライズされ、それぞれに入賞者が選出される。



我々が取材したメイン・マッチでは、参加者は6つの“Posse”(パシー、追跡隊)と呼ばれるグループ(モダン・マッチにおけるスクワッドに相当)に分けられ、2日で10ステージを撃つ。
金曜日の午前中に3グループが5つのステージを撃ち、午後に残りの3グループが撃った後でステージが変更され、土曜日にも同じように午前と午後で3グループずつ5ステージを消化するという段取りであった。

次回は、CASで使用される銃器の種類や、改良に関する規定などについて解説する予定だ。
ではまた。God bless you!!
Text by Terry Yano
Photos by Yasunari Akita
Special thanks to
Tennessee Tombstone,
Lady Tombstone,
all the shooters and their families at
Smoky Mountain Shoot-out
Gun Professionals 2012年8月号に掲載
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