Briley West Coast
Steel Challenge
Championships
By Akira
Gun Professionals 2012年11月号に掲載


1981年に南カリフォルニア発祥のハンドガン競技として誕生し、全米を代表する競技にまで成長したスティール・チャレンジ(以下SC)。マイク・ダルトン、マイク・フィッチマン両氏により運営が行なわれ、1998年にSCSA(スティール・チャレンジ・シューティング・アソシエーション)が発足し全米から世界へと競技の輪が広がった。
2007年にUSPSAに売却された後も毎年LA郊外のパイルーのISIシューティスト・レンジで世界選手権が行なわれてきた。
途中ステージ内容の変更もあったが8ステージに設置されたサイズと距離の異なる5枚の鉄板をいかに早く撃つかという競技内容は単純明快。純粋に射撃の精度とスピードを競い合うシンプルなところにのめり込むシューター達が後を絶たない。
会場となったのは毎年、世界選手権が行なわれて来たパイルーのISI シューティスト・レンジ
開催当初は70人程度だった同大会も2007年には約250エントリーに達し、商品総額39万ドルの規模となった。日本からの参加者も多く、2004年にはTatsuya Sakai氏が日本人初の優勝を飾っている。
そんな歴史あるSCも大きな節目を迎えた。USPSAの意向により今年からフロリダ州フロストプルーフへと世界選手権の開催地を移す事が決定したのだ。これはアメリカの反対側まで遠征する事が出来ない西海岸周辺のシューター達にとっては大変残念なニュースとなった。
SCの歴史を支えてきたマイク・ダルトン(Mike Dalton)氏は、世界選手権に近いエントリー数が集まったことでとても喜んでいた
しかしSC発祥地として歴史を絶やしてはならない…とマイク・ダルトン、そしてサンノゼ郊外に住むベテラン選手、ジム・オーヤングが舵を取り西海岸独自の地方大会(以下WCSC)を行う事を決定した。昨年の6月に第1回大会が開催され、この企画を応援するシューター達により今年は更なる活気が生まれた。
そして今年の6月16日と17日の2日間、WCSCが再びパイルーで開催。両氏の呼び掛けで200人以上の参加者が集まり、数多くのスポンサーが協賛し総額7万5千ドルの商品が用意され、単なるローカルマッチではない大規模の大会となった。それではマッチの様子を写真と共に追ってみよう。
スクワッドは受け付けに6人くらい集まった時点で決定する。我々のスクワッドのLA地元代表はTOP SHOT(射撃王)のシーズン4で活躍したダニー・チー・クワン(Danny Chee Kwan)と彼女のキャリーちゃん(Carrie Gan)。
ガンプロ・チームの一人、日本から来られた丸山氏。デザインを提供しリノのガンスミス、ジーン・シューイが製作したACSを装着したグロック17で参加。
SC最大の壁がこのペンデュラム。振り子の軌道のように並べられた小型プレートは大変外しやすい。ストップ・プレート(この場合は中央)を最後に撃てば当てる順番は自由
WCSCの仕掛け人の一人、ジム・オーヤング(Jim O'Young)。試合中も運営で忙しくリムファイアで軽く参加したのみだが、これからこのマッチをさらに育てていきたいという熱意に満ちあふれている
リムファイア部門を中心にキッズ達もエンジョイ
チームS&Wのジュニア・メンバー、モーリー・スミスちゃん(Molly Smith)。今回はTV中継のリポーターとしても大活躍
2年前にサウス・ダコタ州に移転したバースト・プリシジョンの社長アーヴ・ストーンさんとも再会。同社もWCSCに協賛している
世界選手権と同じくハンドガンとライフルのリムファイア部門もある。長物では10/22系カスタム・ライフルのオンパレードで試合中のスピード・リロードがないのでトライマグというアクセサリーで10連マガジンを連結してとり回しやすくしているシューターが多い
プロ選手の数はメッキリ減ってしまったがS&Wからはジョン・バガキス(John Bagakis)が参加(リムファイアのライフル部門で3位)
リムファイアのハンドガン部門ではブローニング・バックマークとルガーが双璧をなす。これはヴォルカーツェンのカーボン・ファイバー・バレルで軽量化したカスタム・ルガー
ホーグ・グリップに勤務するネイル・ホーグ(14位、リボルバーでは2位)。S&W M627(口径38スーパーの8連発)を土台にシーレン製バレルのブランク素材を自身でCNC加工し装着。エイペックス・タクティカルのタクティカル・ハンマーに自社のグリップ(ココボロ製)と延長型シリンダー・リリース・レバーを装備
唯一移動が入るステージがこのアウター・リミッツ。左側の2つの鉄板に当て、次に反対側に移動し右側の2つ、そして中央のストップ・プレートに当てる
敏速な移動がカギとなっている
SC世界選手権で3度の優勝経験を持つKCエルセビオ(KC Eusebio)も参加した。
ガンプロ・チームのH氏。昨年S&Jカスタムのグロック17が弾の問題で大破してしまったので今年は筆者と一緒にこのSTIスティール・マスターを使用した
丸山氏は最初エイムポイントのH-1を装着していたが練習中に故障しC-Moreの横置きマウントに切り替えた。本場のマッチに参加し、そこで得られた経験を新製品開発のアイデアにも活かす前向きな姿勢を持っている
軽量なアルミ合金フレームを採用したSIG X-5タクティカルで参加した女性
ずっと1911系を使い続けてきたKCだが今年はチーム・グロックのキャプテンとしてS&Jカスタムのグロック17のオープン・ガンを使用。合計タイム84.14秒と2位に約7.5秒の差をつけ優勝を果たした
モクモクと凄いスモークを出しながら撃ち続けているカスタムM1911
歴代のメンバーが使ってきたのと同仕様だがフロント・ヘビーな銃が好きなKCらしく長いコンプ(SJCの新型11ポート・コンプ)を装着。トリガー・プルは約1kgに調整
度肝を抜いたのがミッキー・ファーラー氏の息子さん、ローガン・ファーラー(Logan Fowler)。たった2か月の練習しかしておらず、しかもトリガー・ジョブもしてないグロック17 RTF2(バレルはバースト、サイトはヘイニー)で94.64秒をたたき出し4位(SSP部門1位)となった。プロダクション部門でも総合6位と大健闘。
2日目の夕方、商品授与式が行なわれた
レンジ所有者のウェス・トンプソン(Wes Thompson)氏(中央)
マイク・ダルトン氏のお孫さんが選手の名前をピックアップ
世界選手権とは違い商品はくじ引きで順番に選ばれた選手が好きなものを選べる。つまりビリでも運があれば一番高価な商品をゲット出来るのだ
最も高価なブライリー・シグネチャー・シリーズの3ガン・タクティカル・ショットガンをゲットしたのは日本から参加されたHoshinoさん。クジ運だけでなく総合7位と実力派のシューターです。今年は2位のSamejima氏、3位のShoji氏、5位のYada氏と10位内に日本人が4人も名を連ね大健闘。来年のWCSCは一週間ずれて6月22~23日の2日間の日程で開催予定です
Gun Professionals 2012年11月号に掲載
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