2025/01/25
【Rifleman's Corner】“ケースのファイヤーフォーム” Fire Forming a case
“ケースのファイヤーフォーム”
Fire Forming a case
Turk Takano
Gun Professionals 2012年11月号に掲載

日本のライフルマンの何パーセントがリローディングをするのか、皆目見当もつかない。かつて筆者も日本でライフル・カートリッジのリローディングしていたが、当時は少数派であったと記憶している。
米国ライフルマンの大半は季節ハンターでシーズンのときだけ撃つ、週末レンジに通い趣味で撃つというライフルマンの数は少ない。少ないと言っても射撃人口の多い米国であるから、その数たるや世界何処の国の比ではないはずだ。
今回、ケースのファイヤーフォームについてレポートしてほしいと言う編集部の希望もあり筆者のやっている方法を主体としたケース作りをリポートしてみた。
筆者の方法はオーソドックスで機械化されているわけではない。ファイヤーフォームしてケースを作るとなると2つの状況が考えられる。
1) 一般的にいうファイヤーフォームは、“カートリッジ・ケースをチェンバーの寸法にリフォームすること”で、より命中精度を高めるためにおこなう。
もうひとつは、
2) 既にあるケースを土台にショルダー径またはアングル、口径、寸法の径の変更によりオリジナルのケース容積を拡大し、性能を特化するためにおこなう。通常これらのケースまたはカートリッジは市販されていないことからワイルドキャット・カートリッジと呼ばれる。
しかしワイルドキャットとして登場し、性能が買われて、その後にファクトリー・カートリッジとなったものも少なくない。近年では6.5mm-284や.260Rem、7mm-08、.416バレットなどが挙げられる。
ケースのリローディング法には目的から見て2つある。
a) 射撃後のケースをフルレングス・サイジング・ダイで矯正、規格内とする。特に同じ口径でも他の銃からのケースを使うとなると、これはマストだ。セミ・オートにはフルレングス・サイジングされたケースを使うことを薦める。例え同じ銃でも危険防止上必要だ。筆者の場合、タクティカル・ボルト・アクションでもフルレングス・サイジング法としている。
b)ネックのみ矯正する方法(ネックサイジング)
同じチェンバーで使うことが前提条件となる。ボルト・アクション・ライフルのみに適応される方法でありセミ・オートなどには使うべきではない。
今回はb)の方法に焦点を絞りたい。次回でa)の方法を取り上げる。筆者は銃の種類により両方を使い分けるが、b)の方法でのリローディングはベンチレスト関係のライフルのみとしている。

まずはネックのみを矯正する方法だが、米国ではこれを単にネックサイジングという。これにも二つの方法がある。通常のフルレングス・ダイのようなネックサイジング・ダイをプレスと併用したもの。またハンド・ダイで簡易なプレスまたはハンマーを使って行う。いずれの場合もネックのサイズはボタン(リング状のもの)の交換で、好みのネックテンションが選べる。
使用するパウダー、ブレットによっては締め付け具合などが精度に微妙に関係してくる。
ここではケース作りの基礎からスタートしよう。
ここにあるライフルは口径6mmPPCだ。典型的なワイルドショット・カートリッジで通常、オリジナル・カートリッジ名. 22ロシアンをベースとして使う。近年、ノルマなどは出来上がった6mmPPCケースを発売しシューターの負担を減らしているが、それぞれ好みもあり現実には面倒でもラプア製.22ロシアンを使うシューターが大半となっている。
筆者の6mmPPCライフルはすべて通常、タイトネック・チェンバーと言われる特化モデルだ。その中の一つがネック.261だ。.261”というのはチェンバー・ネック部の内径を指す。ケース・ネック部の厚さから言えば内径.270“でも適正なのだがケース・ネック部の厚さは均一ではない。これがタイトネックのアイデア・スタートなのだ。
筆者もライフルによってはほかに.264”、.262”のタイトネック・チェンバーをもっている。複数のサイズをもつと頭が混乱し、シューター自身にとって芳しくない(笑)。
ファクトリー・ケースネックの厚さは近年、改善し昔ほどのばらつきはなくなった。と言うわけで.261”である必要性は薄くなった。