2025/01/25
ビンテージ対決、懐かしの実銃vsトイガン 『SMITH & WESSON アメリカン・ワンダーナイン M459』
SMITH & WESSON
アメリカン・ワンダーナイン
M459
Toshi
Gun Professionals 2012年9月号に掲載
Smith & Wesson M59
70年代後半から80年代初頭をモデルガンとともに過ごし、今は中高年となっているマニアにとって、S&WのM59オートは、語っても語っても語り尽くせない愛着モデルの一つだと思う。
斯く言う自分もその中高年マニアの端くれであって、『刑事スタスキー&ハッチ』のスタさんが、『太陽にほえろ!』のドック刑事が、『特捜エバース』のエバース隊長が颯爽と握り撃つM59を、それこそ手に汗握りつつ、食い入るように眺めていたクチである。
であるからして、MGCのM59にはホント、どれだけ恋焦がれたことか知れやしない。定価15000円という赤貧学生泣かせの高価格ハードルをやっとこ乗り越えて手に入れた日の喜びは、今でも決して忘れていない。
ボテボテの超極太かまぼこ板二段重ねグリップ、フルに詰めるとメチャメチャ重たくなる15連発のダブル・カラアム・マガジン、そしてオートなのにダブルアクションでガチャガチャ引けちゃう空撃ちに持って来いのトリガーメカ…痺れました、本当にビリビリ痺れました。
実銃のM59は1971年に登場。元々は、S&Wが1954年に開発した“アメリカ初のDA 9mmオート”M39(82年まで製造)を、64年頃から軍の注文を狙って社内で試験的に多弾数化していたものをコマーシャル用に展開させたモデルで、脅威の15連発は当時としては比類なきファイアー・パワーを誇り、警察方面にも受けが良くて当初は生産が追いつかず…といったような実銃の背景には、当時高校生だった自分はそれほど関心はなくて、もうひたすら闇雲に、そのずんぐりむっくりした姿に惚れ惚れとし溺愛するのみなのであった。浅はかと言うかなんというか、ただただ「かぁーっこイ~イ」コレだけでシアワセだったんですね。

日本の実家には、今も黒モデルとシルバーめっきとウエスタンアームズのカスタムの計3挺が残っており、自分の帰りを首を長くして待っている(待っているのは自分のほう?)。アメリカにも1挺、白黒のツートンモデルを持ち込んでいるくらいで。そんな、自分を泥酔状態に陥れてくれたMGCのM59が登場した1979年の同じ年、実銃のM59は大きな進化を遂げていた。
セカンドジェネレーションのM459が登場したのだ。