2025/01/25
S&W M39 DEVEL Custom 【この銃に会いたかった】
この銃に会いたかった
S&W M39 DEVEL Custom
フォト&キャプション:Toshi
Gun Professionals Vol.3 (2012年6月号)に掲載
今月、語って頂いた方
お名前(P・N):山崎孝一
プロフィール
年齢、性別:43歳、男
出身地:東京都
職業:会社員
トイガン歴:5年(実質的には最近の5年ですが、小学生から中学生の間にモデルガン購入歴あり)
自分を芸能人に例えたら:外観と風貌はラッキー池田さんで、思想は渡哲也さん
子供の頃の夢:渡哲也さんのような俳優
「この銃に会いたかった」は、日本全国のガン愛好家の方々に、銃への憧れとか思い入れを声高々に語って頂くコーナーです。今月は、千葉県にお住まいの山崎孝一さんがご登場。お目当ての銃は、S&W M39のコンパクト・カスタム・オート、デベルです。
それではハリキッテどうぞ!
読者の皆様、こんにちは。
今回、デベルについて書かせて頂く機会に恵まれました。私なりに、可能な限り語れたらいいなと思います。

先ず本題に入る前に、蛇足ながら私のGun歴について少し書きます。
私のGun歴のルーツは、忘れもしない今から34年前。
当時はアクション系刑事ドラマの全盛期であり、『太陽にほえろ!』『大都会』『Gメン75』と、毎日、どのチャンネルを回しても必ず一つは刑事物を放映しているほどの盛況ぶりでありました(チャンネルを回すという言葉自体が懐かしい)。 また、ちょうどルパン三世の第2シリーズが始まった頃でもあり、まさにアニメも刑事ドラマもアクション物花盛りの熱い時代でありました。
当然の事ながら、ブラウン管のヒーローたちが持っている銃に男子ならば皆憧れますよね。

ちなみに、当時一番のお気に入りの刑事ドラマは、『大都会PARTⅡ』であります。渡哲也さん演じる黒岩デカチョウのMGCローマンは、しかし当時の私にはまだまだ遠い存在であり、やっと買う事が出来たのは、今では懐かしいマルシンさんのジュニア・モデルガン、ワルサーP38でありました(当時は知識が本当に乏しく、自分はこれが本物サイズだと信じていた!)。

このワルサーP38を握り、自分はルパン三世気取りで発火(オートだけどブローバックなどしてくれない)。けれど、小学生の私には発火後の手入れの知識もなく…しばらくすると、当然の如く見るも無残に朽ち果ててしまいました。

その後も、ジュニアガンを色々と買い集めていくワケですが、国際産業さんの本格的フルサイズ・モデルガンである44マグナムM29を中学生の時に買ったのを最後に、私のGunへの情熱は永い眠りに入ることになります。何故かというと、国際44マグナムを家の中でぶっ放して親に烈火の如く怒られ、モデルガンを一切禁じられてしまったのです。ああー悲しき30年前!
それから約20年近くが経った2001年。何気に寄った近所の本屋さんで見掛けた銃器雑誌に、私は衝撃を受けました(ココから本題です)。表紙一面に優雅に輝くデベルの姿。

ここでデベルについてちょっと解説させて頂くと、ベースになっているのはご存知S&W社が始めて世に出した9mmDAオート、M39なのであります。そのM39に、出来得る限りのコンパクト化を施したカスタム・モデルがデベルなのです。その後はバリエーションも増やし、ドック刑事で人気が出たM59ベースのものも造られました。

初めてデベルの写真を見た時、これぞ“拳銃界の宝石”という言葉がピッタリの銃だと思い、その美しさには本当にウットリしたものでした。
さて、デベルを語る上でどうしても外せないテーマがあります。それは80年代末期を代表するフジTV系ポリス・アクション・ドラマ『あいつがトラブル』です。

主演は、我らがアラフォー世代のスター、ナンノちゃんこと南野陽子さん。ドラマの舞台となる“神奈川県警港街署・失踪人課”(あぶ刑事の港署を意識しているのだろうか?)に所属する、我らがナンノちゃん演じる紅一点の華麗なる女刑事“美咲令子”がデベルを使うのですが…おそらく日本の刑事ドラマ史上もっともゴージャスなプロップガンを持った女刑事の誕生だったのではないでしょうか?
このドラマで初めてデベルを見た人たちの中には、この銃は、美咲令子の為だけに特別に考え出されたプロップガンだと思った人が結構いたことでしょう。実際、私もそう思いました。

前述の2001年の銃器雑誌の記事の中に、当時私が夢中で読んだデベル開発秘話があります。『あいつがトラブル』で初めて見た時、かなり先進的で近未来的なフォルムだと思ったデベルは、実は70年代の中頃に登場した意外なほどクラシカルなモデルであるという事実!
まだまだここまでコンパクト化する考えなど無かった時代に、天才ガンスミスによって造り上げられたのがこのデベルだったのです。現代の視点で見ても、進み過ぎているくらい見事でコンパクトな銃と言えるのではないでしょうか。

デベルの中で一番に挙げたい魅力的な部分に、残弾が透けて見えちゃうグリップの透明な小窓があります。冷徹な道具である筈の銃の中に宿るキュートさをソコに感じてしまうのですね。

そんなキュートさをも秘めた、優雅且つ華麗なデベル・カスタムを構えた我らがナンノちゃんこと美咲刑事が、悪党どもに怯む事もなく「港街署の美咲令子よ。抵抗すれば容赦なく撃つわよ」と言う決めゼリフが…カッコよかったなーナンノちゃん。

聞くところによると、番組収録後、劇中で使われたデベルの一つが南野陽子さんにプレゼントされたそうです。いつの日か再びサウスポーでカッコよくデベルを構えるナンノちゃんを見てみたいと思います。その時の決めゼリフは、やはり「私が美咲令子よ!」
今回は未熟なる私の語り事に付き合って頂いて本当にありがとうございました。
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最後に、私にとって銃とは…かけがえのない友人の一人であります。
この無機質な友人がきっかけとなって出来た人間の友人もいます。銃が橋渡しをしてくれた様々な人間関係が私の財産の一つです。
これからもこの趣味と友人を大切にして行きたいと思います。嫁さんも大切にしているよー(笑)。

ノバック・サイトで有名なウエイン・ノバック氏は、デベル・カスタムのコレクターとしても知られています。かなり熱心に集めているそうです。銃の超エキスパートであるノバック氏がのめり込むほどのカスタム・オート。この事実だけでも、デベルの底なしの凄さが分かるってもんじゃないでしょうか。ともあれ山崎さん、思い入れタップリの原稿、本当にありがとうございました。
フォト&キャプション:Toshi
Gun Professionals Vol.3 (2012年6月号)に掲載
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