2025/02/25
AMT HARDBALLER LONG SLIDE 45【この銃に会いたかった】
この銃に会いたかった
AMT HARDBALLER
LONG SLIDE 45
フォト&キャプション:Toshi
Gun Professionals 2012年11月号に掲載
「この銃に会いたかった」は、日本全国のガン愛好家の方々に銃への憧れとか思い入れを声高々に語って頂くコーナーです。
今月は、横浜出身のP.N.ニノマエさんがご登場。お目当ての銃は、7インチ銃身
のロングスライドが大迫力のAMT ハードボーラーです。
それではハリキッテどうぞ!
どうも自分の年代でガンマニアというのは珍しいらしく、学校でもオタクや鉄ちゃん(鉄道マニア)を見かけても、ガンマニアは見かけません。「ガンオタ」と言うと「ガンダムオタク」という方が一般的だったりもします。「自称ガンマニア」を見かけても、いざ会話してみると全く自分について来れず「ポカーン」とされてしまいます(苦笑)。
そんな自分にとって、Gunの細かいディティールや撃ち心地などが綺麗な写真とともに明記されているガンプロさんは、受験で荒んだ心を癒してくれるオアシスだったりします(そのせいで他人もついていけないほど悪化したのですが……笑)。
さて前置きはともかく本題に入りましょう。AMTのハードボーラー、7インチ銃身です。


多くのガンファンの皆さんがそうであるように、私もM1911オートは大好きです。ハードボーラーも通常であれば「全ステンレス製カスタム1911」なのですが、長銃身モデルだとその趣は大分違ってきます。なんというか、「やっぱりハードボーラーだなぁ」というかガバメントとは系列の違う銃に見えてきます。
近年よく見るタクティカル系のカスタムには見られないような野暮ったいというか、お高くまとまらずに頑丈一徹で割り切ったようなルックスがイイ。何だか「漢」を感じさせてくれます。
最近では9mm口径に押されがちな.45ACPですが、百年以上前から存在するM1911と共に大きなアップデートもなく使用され続けているというのは、それだけ信頼に値する弾だということだと思います。それにフルステンレスの頑丈なフレーム、弾頭を加速する7インチのバレル、各所のカスタムフィーチャーなんかも考慮して考えれば、「趣味拳銃」と割り切るには勿体ないポテンシャルを秘めてるのでは? と思うのです。








……このように、どうも自分は銃をタクティカルな方面に持って行きたい傾向があるのですが、特にハードボーラーにはその傾向が強いようです。というのもそれは、自分とハードボーラーの出会い方が少し特殊だったからでしょう。
読者の皆さんが目にした「最初のハードボーラー」は、おそらくアーノルド・シュワルツェネッガー主演の「ターミネーター」だと思います。しかし自分が初めてハードボーラーを目にしたのは、ゲーム「バイオハザード4」での事でした。
当時ベレッタM92Fなどに夢中になっていた「なりたてガンマニア」だった自分は、身近な先輩「ガンオタ」であった友人に勧められるままにそのゲームをプレイしました。
そのゲームでは「マグナム」と呼ばれるピストルが二挺存在し、S&W No.3を模した「マグナム」、そして「ターミネーター」と同じくドデカいレーザーサイトを載せた長銃身ハードボーラー「マグナム(キラー7)」がありました。
「マグナム」は改造すれば威力が高まり、またステージで拾えることもあって、多額のペセタ(ゲーム内の通貨)を払わなければ入手できないハードボーラーはゲーム中マイナーな存在でした。

しかし、イザ「キラー7」を購入して敵に向かって一発ぶっ放してみると……なんと敵の集団が束になって吹き飛んで行くではありませんか! 主人公である米国エージェントの鍛えられた腕でも銃口が真上を向くほどの激しいリコイルと共に、その光景はただただ鮮烈でありました。
「すげーっ! こんな強い弾を撃てるオートがあんのかぁ――」とやたら感動しました。当時のニワカな知識は、「リボルバーは頑丈だからマグナムが撃て、オートは繊細だから強装弾が使えない」程度のモノでしたから(笑)。―― 勿論、実際の.45ACP弾にそんな激しい威力はありませんし、トップブレーク式のNo.3リボルバーもそんな弾は撃てないという事も今の自分は分かっています(笑)。

こうしてハードボーラーをキッカケに銃に対する知識欲を深め、情報を際限なく集めていった男子高校生は、いつしかガチガチの――前述の友人も手のつけられない「ガンオタ」になってしまったのでした(笑)。
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さて終わりになりますが、私にとって銃とは「文明進化の過程」。本来は弾丸を射出して人を殺すために開発された銃器ですが、競技用など様々な形に特化して普及する「ツール」のような側面も見られます。自分のように、戦争のための道具を見て心が癒される人間もいます。銃が人殺しの道具という本質は変わりませんが、人や文化に望まれる形で進化を遂げているとも考えられないでしょうか?
そのように銃器を見ていると、現在日本や世界にはびこっている様々な問題や争いも、見方を変えれば互いに納得して解決できるのではないか?とも思えます。
なにやら本題にさっぱりかすらない終わりですが、ここら辺で筆を置かせて頂こうと思います。

今月、語って頂いた方
プロフィール
お名前(P・N)
ニノマエ
・年齢、性別
17歳,男
・出身地
横浜市
・トイガン歴
3年
・職業
高校生
・自分を芸能人に例えたら
イケてない松山ケンイチ
・子供のころの夢
趣味(Gun)に明け暮れる社会人
ハードボーラーは、素ガバのコピーではなく、ゴールドカップをベースに持ってきたところにAMTのセンスの良さを感じます。加えて、サムセフティ等はエクステンデッド・タイプを採用し、初期の製品ではポリッシュ部とマット部の仕上げのコントラストも素晴らしかった。業界初のステンレス製ガバとしての心意気がそこにありました。これだけのロングスライドが轟音とともにビンビン動く様は、かーなりマジで感動的ですよ。
ともあれP.N.ニノマエさん,思い入れタップリの原稿,本当にありがとうございました。
フォト&キャプション:Toshi
Gun Professionals 2012年11月号に掲載
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