2019/11/28
エラン「KONGSBERG COLT M/1914」製品レビュー
リアリティを極めた1挺! コングスベルグの決定版が登場
●正確に再現されたシリアルナンバー
ノルウェーのコングスベルグ(Kongsberg)兵器廠で製造されたコングスベルグ・コルトM/1914(通称:コングスベルグ、以下同)は、数あるコルトガバメントのバリエーションの中でもマニアライクな1挺として人気がある。各部に細かく施された刻印やシリアルナンバーはもちろん、指掛け部分が下方に延長されたスライドストップが最大の特徴だ。
エランは今まで数回に渡りコングスベルグをモデルガンで製品化、多くのファンから支持されてきた。今回リリースされる最新版は、決定版と言っても過言ではない完成度を有している。
まずコングスベルグのアイコンであるスライドストップはスチールで完全新規で製作。形状を見直すことで本体とのフィッティングに違和感がなくなり、リアルさがアップした。
コングスベルグのアイコンである指掛け部分が延長されたスライドストップ
リアサイト後部には実銃同様の「A」の文字が再現されている
スライド右側には1936年製を表わす刻印が刻まれている
●アンティークフィニッシュの木製グリップ
スライドなどに施された刻印類は旧六研の長田氏によるもの。彫刻機を用いてシャープで均質に彫り込まれており、別格の存在感をかもし出すことに成功している。
そしてバレルブッシングやスライドストップ、トリガー、サムセーフティなどの外部パーツやエジェクターやリコイルスプリングガイドなどの内部パーツに至るまで施されたシリアルナンバーを忠実に再現。表面は摩擦熱で艶を出す金属感溢れるグレイジング仕上げ。
さらに木製グリップは木目の太いウォールナットでヘレッツに製作を依頼、大和木工研究所でアンティークテイストに仕上げたものが付属している。今までコングスベルグを手にしたことがある方なら漂う雰囲気だけで従来型との違いを感じるはずだ。
旧六研の長田氏によってコングスベルグ特有の刻印が再現された。「22207」がこのモデルの正式なシリアルナンバー。各部には実銃同様に短縮された通しナンバーが刻まれている
通しナンバーが刻まれたバレルブッシング
指掛け部分が短いサムセーフティ。もちろん通しナンバーが入れられている
外から見えない内部パーツにも抜かりなく「.207」の通しナンバーが刻まれている
ヘレッツに特注したウォールナット材をアンティーク風に仕上げたグリップ
手にした者を魅了するエランのコングスベルグ。ガバメントマニアならコレクションしておきたい1挺だ。
DATA
- 全長:220mm
- 全高:146mm
- 全幅:34mm
- 重量:976g
- 装弾数:7発
- 価格:¥238,000
- お問い合わせ先:エラン
TEXT:毛野ブースカ
この記事は月刊アームズマガジン2020年1月号 P.96~97より抜粋・再編集したものです。