2019/09/01
東京マルイ ハイキャパD.O.R【毛野ブースカの今月の1挺!】
「月刊アームズマガジン」編集部の毛野ブースカがおくる『毛野ブースカの今月の1挺!』 。
今月は東京マルイのガスブローバックガン『ハイキャパD.O.R』をご紹介!
今年4月に発売されたばかりの東京マルイのガスブローバックガン・ハイキャパD.O.R。2004年に登場し、現在も発売され続けているハイキャパ5.1ガバメントモデルの各部を最新スペックにバージョンアップしたモデルだ。実はハイキャパ5.1ガバメントモデル(以下ハイキャパ5.1)が登場した当時、東京マルイさんから1挺提供されてシューティングマッチに参加し、個人的にも購入してカスタムしまくった思い出深いモデルだ。当時から基本性能の高さは折り紙つきで、「サバゲーで使えるハンドガンが1挺欲しいのだけど…」と聞かれたら、私は迷わず「特に好みがなければハイキャパ5.1かグロック17がいいですよ」と答えたほどだ。
2004年に開催されたジャパンリミテッドスチールに参加した時の様子。成績は中の上だったが、ハイキャパ5.1のポテンシャルはしっかり感じられた
今回登場したD.O.Rは、そんなハイキャパ5.1のエリート的な遺伝子を受け継ぎつつ、さらに実射性能をブラッシュアップし、カスタムガバメントらしい使い勝手を追求したモデルとなっている。実射性能に関しては、同社のM45A1 CQBピストルのブローバックエンジンやショートリコイルシステムを活かしつつ、大容量のハイキャパシティーマガジンによる弾道とブローバックアクションの安定性は他の追随を許さない。もちろん命中精度、飛距離は申し分なく、東京マルイのガスブローバックハンドガンの中でも3本の指に入るはず。これは断言できる。
外観に関しては、ハイキャパ5.1と同様、東京マルイのオリジナルデザインだ。むしろよりオリジナリティが高まったとも言える。これは賛否分かれるところだろう。まあ、もとはカスタムガバメントであり、どこかのモデルを忠実に再現したわけではないので、デザインは自由と言えば自由なのだが、これだけ長く売れ続けているということは、ユーザーが受け入れているということの証だろう。
ハイキャパ5.1ではオーソドックスなドーブテイルタイプ・フロントサイト+ボーマータイプ・リアサイトのコンビネーションだったのが、D.O.Rではまったく方向性の異なるオリジナルデザインのロープロファイル・フィクスドタイプのフロント/リアサイトが付属している。使い勝手を重視したものだが、これは好みが分かれる。もともとマイクロプロサイトの搭載を前提としており、気に入らなければマイクロプロサイトを載せてしまうのも手だ。ちなみに、スライドアッシーに関してはほぼすべてのパーツがハイキャパ5.1から流用できないので、カスタムしたい方はカスタムパーツの登場を待ちたい。マガジンはハイキャパ5.1のものが共用できるので、長らくハイキャパ5.1を使っている方でも安心だ。分解方法はスライドやバレルが異なる以外はハイキャパ5.1とほぼ同じ。メンテナンスやカスタムはしやすい。
ハイキャパ5.1とは似て非なる銃と言っても過言ではないハイキャパD.O.R。めちゃくちゃリコイルショックが強い、恐ろしいほどブローバックスピードが速いわけではないが、エアガンとしての基本性能に忠実なところはハイキャパ5.1と変わらない。撃てばきっと満足できるはずだ。
『毛野ブースカの今月の1挺!』は毎月第1土曜or日曜に更新予定!
次回の更新もお楽しみに!
[プロフィール]
アームズマガジンの編集ライター。エアガンシューティング歴35年。数多くの国内シューティングマッチ入賞経験に加えて、1999年、2000年に開催されたIDPAナショナルズ参戦、シグアームズアカデミーや元デルタフォース隊員のラリー・ヴィッカーズのタクティカルトレーニングを受講するなど実弾射撃経験も豊富。今まで23年、280冊以上のアームズマガジンと関連MOOKの制作に携わる。