2026/07/14
絶対王者レミントンを脅かす最強の軍用散弾銃「モスバーグM590ショットガン」【無可動実銃ミュージアム】
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この1挺は戦うために作られてきた本物の銃だ。
数奇な運命に導かれ、今はこの日本という平和な地で静かに眠っている。
発射機構を排除され魂を抜かれても、その銃の魅力が廃れることはない。
時代と共に歩んだ歴史を、培われた技術体系を銃はその身を持って示してくれる。
その姿は銃に魅了された我々に新たなる知見をもたらすことだろう。
さあ、今回も無可動実銃のことを語ろう……。
絶対王者レミントンを脅かす存在へと
1962年に登場したモスバーグM500ショットガンは、手頃な価格と品質のバランスがとれた人気の高いショットガンとなった。モジュラー方式のため、膨大な数のバレルや純正オプションから数パーツを交換するだけであらゆる用途に対応したモデルだ。1980年代後半、モスバーグはM590という新しい改良型を発表。このモデルはメンテナンス性の向上や、装弾数の増加、銃剣装着機能の追加など軍や法執行機関での運用を強く意識したモデルである。
またM590は厳格な軍用試験基準を満たした当時唯一のショットガンであり、アメリカ全軍での採用を勝ち取った。これらの実績によってモスバーグのショットガンは驚異の販売実績を伸ばし、後発メーカーながらも現在はレミントンM870に次ぐ生産数を誇っている。M590のバリエーションとアップグレードの規模は驚異的だ。現在では用途に適さないものを見つけるのが難しいほどである。モスバーグがナンバー1になる未来は近いのかもしれない。
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- 全長:1,015mm
- 口径:12GA
- 装弾数:8発
- 価格:¥198,000
- 商品番号:【10123】
最大の信頼を勝ち得たショットガン
M590はM500とM590A1の中間にあたる機種だ。外見上はM500と変わらないが米軍からの弾薬容量の増加やその他の改良の要請により1987年に完成した。米陸軍の戦闘用ショットガンにふさわしいかどうかを判断するために実施された過酷で容赦ないミルスペック3443Eテストに合格したショットガンである。そのテストとはフルパワーの12ゲージバックショットを3,000発連続発射して故障は2回までに抑えることが条件であった。さらに、過酷な環境条件下でも機能し続けなければならない。モスバーグM500とM590は、それらの基準を満たせたショットガンである。また2004年にはさらに耐久性が向上したM590A1が追加導入された。採用から40年経った古い銃のため後継機種に置き換える予定であったが、後継のオートマチックショットガンだけでは低反動弾や致死性のない弾丸の発射時に作動不良が懸念されるため、陸軍ではM590A1を引き続き制式ショットガンとして維持するものと見られる。
米軍はショットガンの導入にあたり最低入札者ではなく、高く設定された基準に基づき、モスバーグを採用した。結果として湾岸戦争を皮切りにあらゆる戦場でモスバーグは活躍し、軍におけるショットガンの有用性を証明している。モスバーグM590が軍用、法執行機関で有効な武器であり続けている理由は、シンプルさと信頼性、そしてショットガンの持つ圧倒的な火力に尽きるだろう。また現在でも対ドローン用の弾薬に代表されるように、弾薬の進歩が続いており、ショットガンは標準的な選択肢となっている。変化の激しく次々と新兵器が投入される戦場でもモスバーグM590はその強力な破壊力と圧倒的な信頼性で、まだまだ頼りになる存在のようだ。
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TEXT:IRON SIGHT
この記事は月刊アームズマガジン2026年8月号に掲載されたものです。
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