その他

2025/12/10

モキナイフ×山秀×HOBBY JAPANのトリプルネーム・ナイフ、誕生!!【ナイフダイジェスト・アームズマガジン版】

 

 人類最古の道具とも言われる刃物。その中でも、実用性と収集性が並び立つアイテムである「ナイフ」にフォーカスして、最新情報をお届けしよう

 

TOPIC

 

 限定生産!!  三位一体を体現するコラボモデル、販売予約受付中!!

 

 ROBSON Trinity。モキナイフ、山秀、そしてHOBBY JAPANが手を組んで送り出す三位一体のコラボナイフだ。
 刃物の町、岐阜県関市を拠点とする世界を代表するファクトリー、国内外のカスタマーから絶大な信頼を寄せられるショップ。そして日本唯一の専門メディア。ナイフにそれぞれの立場で深く携わっていた三者が手を組み、それぞれの知見を持ち寄ってつくりだしたモデル。


 プロトモデルも完成、チェックも済ませた上で、満を持して送り出す自信作である。初めてのアウトドアナイフとしても、コレクションとしても十分にポテンシャルを発揮するだけの用と美が共存したマスターピース。
 限定販売。現在、予約受付中だ!!

 

 

モキナイフ×山秀×HOBBY JAPANのトリプルネーム・ナイフ、誕生!!

 

 今回のモデル。そのベースとなるモデルはモキナイフの「ロブソンラギッドマン」。
 バトニングにも対応するアウトドアナイフだ。コンベックス(蛤刃)と呼ばれる膨らみを持たせた刃は、頑丈さと切れ味を両立しており、キャンプなどの野外シーンでさまざまな用途に使える汎用性の高いモデルだ。

 

「これまでのデザインやコンセプトを一新してつくった、いわば当社のこれからを指し示すフラッグシップモデルです」

 同社の代表取締役、櫻井哲平さんが言うとおり、繊細なポケットナイフやデスクナイフで国内外で高く評価を受けてきたモキのオリジナルラインとはイメージが異なる。


 だが、曲線を多用したデザインは、紛れもない「モキ」の遺伝子が受け継がれている。
「丁寧なつくりに優雅なデザイン。モキのナイフからはメイドインジャパンの誇りを感じますし、実際にお客様にお勧めすることも多い。中でもロブソンは人気の高いモデルです」


 そう話すのは、山秀の西村優一さん。品揃えの豊富さとホスピタリティの高い接客で知られるショップの先頭に立つ人物の言葉には、説得力がある。

 実はホビージャパンチームもこのシリーズにはかねて注目してきた。2022年版の「ナイフカタログ』の表紙にも「ロブソン」よりひと回り小さなモデル「バーグ」を起用、その後、国内外で人気を呼んでいるというニュースも、当然のことと受け止めていた。

 

 

「使いやすく綺麗な、どなたにも長く愛用していただける1本を」


 三者での打ち合わせの末、テーマが決まり、アウトドアをより意識させるグリーンのジュートマイカルタをハンドル材にして、山秀とホビージャパンのロゴをさりげなくブレードに入れるというオリジナルのアレンジを施した。

「さまざまなシーンで使いやすい、自信を持っておすすめできるコラボモデルになりました」

 試作品を手にした西村さんが、そう語るように、さまざまな層のユーザーにとって、扱いやすく、手元に置いておきたいデザインとなった。

 

モキナイフでの打ち合わせも熱がこもる。左から山秀の西村優一さん、モキナイフ代表取締役の櫻井哲平さん、アームズマガジン編集長の渡辺干年

 

 仔細に眺めていくと、コラボモデルのテーマを十全に実現すべく、高い技術の職人さんたちが工夫を重ねながら腕を振るってつくり上げたことが伝わってくる。
「ものづくりは一人では完結しません。つくる者、選ぶ者、その魅力を伝える者、それぞれの立場で日本のナイフ文化に携わってきた人たちが、「本物」を届けたいと力を合わせること自体が、これまでにない、意義ある取り組みだと思うんですよ」


 櫻井さんの言葉どおり、日本のものづくりの「粋」とも言うべき今回のコラボモデル。
 その名も「ROBSON Trinity」。


 山秀とホビージャパンでのみで販売の脹定モデル。お届けは2026年1月以降になる予定だ。

 ぜひ、チェックしていただきたい。

 

ROBSON Trinity
全長:280mm
ブレード長:150mm
ブレード厚:5mm
重量:295g
ブレード材:VG-10W
ハンドル材:グリーンジュートマイカルタ
付属:グリーンレザーシース
価格:¥45,100(税込み)

 

うねりがない滑らかな蛤刃。日本のものづくりの粋だ

 

ダークグリーンに染めた特別仕様のレザーシースがつく

 

 予約開始!!「ROBSON Trinity」を予約するには 

 

ホビージャパン

HOBBY THE PEOPLE (通販のみ)
https://hobbythepeople.shop/items/6906bbad4f6263df9018a003

 

*山秀で購入するモデルはブレードの表側(MOKIのロゴが入る側)に"Yamahide"、裏側(ROBSONのロゴが入る側)に"Hobby JAPAN"のロゴが入ります。
*HOBBY JAPANで購入するモデルはブレードの表側(MOKIのロゴが入る側)に"Hobby JAPAN"、裏側(ROBSONのロゴが入る側)に"Yamahide"のロゴが入ります。

 

制作やフィールドテストの模様などを当サイトでご紹介します!

写真:加藤晋平(人物)/玉井久義(製品)

 

REPORT

 

刃物まつり

 

毎回、大盛況となる「刃物大廉売市」の様子

 

 世界を代表する刃物の町、岐阜県関市で開催される一大イベント「刃物まつり」。今年(2025年)も、10月11日(土)、12日(日)の両日に開催された。数々の刃物メーカーたちが軒を連ねる「刃物大廉売市」を中心に、2日間とも大勢の人出で賑わった、刃物まつりの期間中には、幾つもの刃物に関連するイベントが開催される。ナイフにまつわる主なイベントをここでご紹介しよう。

 

せきてらすでは包丁研ぎコーナーも開設された

 

関高校の生徒さんたちが海外からの方に案内をしていた

 

関市長の山下清司さんをはじめVIPたちが集結

 

 

 

詳細レポートはこちらでご覧いただけます

 

 

 

関アウトドアズナイフショー

 

例年にまして多くの人出で賑わったショー会場

 

 国内外のナイフ作家たちや関のナイフファクトリーが集結する日本を代表する「関アウトドアズナイフショー」。33回を迎えた今回は、例年に増して大盛況となった。市長自ら審査するナイフコンテストをはじめとするイベントも開催された。

 

「関市長賞」を見事受賞した岡島健二さんの作品

 

米のメーカー"Spartan Blade'’なども海外の人気作家も参加して注目を集めた

 

 

KIKU KNIVESナイフショー

 

松田菊男さんとも直接話せる貴重な機会となった

 

 松田菊男さん率いるナイフ工房
「KIKU KNIVES」ではナイフの展示販売が行なわれた。貴重なモデルが手に入る上、‘‘キクさん’'たちと直接話せるチャンスとあって、国内外から来場者が集合。整理券を配布する人気ぶりだった。

 

ホビージャパンとのコラボの試作品も抽選販売した

 

前日から並んだ客もいたというが、マナーがよく混乱もなかったそう

 

 

山秀ブレードショー

 

屋外の敷地ではイベントも行なわれ盛り上がりを見せた

 

 ナイフ専門店として国内有数の品揃えを誇る「山秀」でも、毎年恒例の「山秀ブレードショー」が開催された。ゲストの作家も展示する中、貴重なナイフが多数販売され、大勢の客で2日間とも終日賑わいを見せた。

 

刀匠の高羽弘宗、秀忠親子の作品も展示販売された

 

併設されたcafe sunでくつろぐ人もおり、終日多くの人が集っていた

 

 

関善光寺インビテーショナルナイフショー

 

世界唯一の寺で開催されるナイフショーとして知られる

 

 名刹・善光寺の境内で開催されるナイフショー。ナイフ作家の原幸治さんと龍一さん親子が企画。今回も国内外から注目のナイフ作家やショップなどバリエーション豊かな面々が参加熱気のこもった2日間となった。

 

主催の原幸治さん。その作品目当てで来る客も多かった

 

来週店舗を開業予定の"riguo"のブースでは目新しい作品も多数展示された

 

 

モキナイフ直売市

 

 関を代表するナイフファクトリー「モキナイフ」では、11日のみ直売市が開催された。オリジナル限定モデルが手に入る貴重な機会とあって熱心なファンがファクトリーに詰めかけていた。

 

本社内スペースにモキナイフのオリジナル限定品が並ぶ

 

社屋や工場を開放してセールを行なうメーカーはほかにも多い

 

 

SETOカトラリーナイフ市

 

 世界のナイフを展示する資料館があることでも知られるナイフ専門店「SETO カトラリー」でも貴重なナイフの数々がセールされた。ジビエ料理の出店もありリピーターたちで賑わっていた。

 

貴重なナイフも数多く販売され、愛好家たちを喜ばせた

 

ホスピタリティ溢れる接客も特徴。リピーターも多い

 

 

JKGナイフショー

日本最大級のカスタムナイフショー

 

キャプションある作家によると、会場の照明がブレードの仕上がり状態を正確に映し出すそう。ナイフの鑑賞に適した環境だろう

 

 10月18日、19日の両日、東京・銀座の時事通信ホールで「JKGナイフショー」が開催された。日本を代表するナイフ作家たちが展示販売をし、国内外からの来場客で盛り上がる同ショー。第46回を迎えた今回も、多くの来場者で賑わった。
 初日には、主催するJKGが行っている「JKGナイフコンテスト」の表彰式が行なわれた。同コンテストの応募作も一同に展示され、終日見学する人が絶えなかった。

 

JKGナイフコンテストの作品も一堂に展示される。応募者にとっては多くの人の目に触れる貴重な機会ともなる

 

ショーで展示されるナイフの中から「ベストインショー」も選ばれた。今回は張智さんのワーンクリフが受賞した

 

左からJKG会長の鈴木康友さん、張智さん、JKG事務局の相田東紀さん。審査員たちから絶大な支持を受けての受賞

 

会場の時事通信ホールは広々として週こしやすい。地下鉄の東銀座駅からほど近い立地。交通の便の良さもメリット

 

 

 

詳細レポートはこちらでご覧いただけます

 

 

 

JKGナイフコンテスト授賞式

 

 第40回を迎えた今回のコンテスト。例年に増して力作揃いだった。審査員による厳正な審査の上、受賞した主だった方々からコメントを頂いたので、ご紹介したい。

 

 

 JKG大賞 

「ジェス・ホーンニューヨーク・スベシャル」池添雛太

 

 品格を感じさせるソリッドなシルエットを再現してなお、独特の柔らかな雰囲気を醸し出している。作者の先人たちへの敬意を感じさせられると同時に、独自の豊かなセンスとアイデアを実現する技術力の高さを感じさせる逸品だ。

 

大賞受賞は意外でした、技術やメソッドといった基本的なところを審査員の方々に見ていただいたのかな、と嬉しく思っています。これからも変わらないスタンスで自分のペースでナイフ制作を続けていきたいと考えています。

 

 

 優秀シースナイフ賞 

「スケーゲル風オールドハンター」岩本伸一

 

 ウィリアム・スカーゲルというカスタムナイフのパイオニア的存在の作品をオマージュしながらもオリジナリティのあるシルエット。さらに鎬の削りなどのディテールにも気が配られ、見て手に持って楽しめる作品となっている。

 

驚いています。今回の応募作をウェブで見たら、すこくレベルが高くて。正直、選ばれるとは思っていなかったので光栄です。これからも「自分が作りたいと思ったものを作る」という基本姿勢を守ってナイフづくりを続けていきます。

 

 

 鈴木眞メモリアル賞 

「Seiren(セイレーン)」毛利沙羅

 

 自身で鍛造したブレードにシルバーワイヤーのインレイ、隙のない構成と秀逸なデザインには感嘆させられる。作家の今後ますますの活躍が楽しみに感じられる作品だった。

 

短い時間で集中して作ったので、後から「こうすればよかった」と思えるところも出てきています。今後は細かなところにもう少し気を使いながら作っていきたい、というのが本音です。受賞はもちろん嬉しいです!

 

 

 レポーター&エディター賞 

「9inユーティリティ」下谷拓也

 

 ヒルトがアクセントになる流麓なデザインに加え、剣舵的な使い方を想定した重量バランス、砥石を内蔵したシースなど、実用にも目配りをしている良作だ。

 

受賞、嬉しかったです。今回は「自分が使いたいナイフ」というイメージで作りました。普段はアウトドア活動もあまりやらないのですが、藪漕ぎなどをする自身の姿を想像しながら(笑)。これからもメイキングは続けていきたいです。

 

 

 

詳細な受賞コメント等はこちらでこ覧いただけます

 

 

 

NEWS

 

気鋭作家×HOBBY JAPANコラボレーションナイフ企画 in 関

 

上から市川志郎「Core Breach」、萩野 力「Monolith Prime」、石崎祐也「212CK-T」
*いずれもプロトモデル

 

 10月11日、12日に岐阜県関市で開催された「刃物まつり」。ホビージャパン社も「関アウトドアズナイフショー」にブースを出展、本の販売等をさせていただくと同時にコラボナイフのプロトを初お披露目させていただいた。
 ちなみに市川志郎さんは「関アウトドアズナイフショー」、石崎祐也さんと萩野力さんは「関善光寺インビテーショナルナイフショー」に出展、3名とも完売という華々しい活躍ぶり。

 

 ならば、と2日目は市川さん&萩野さん(石崎さんのモデルも展示)のブースでプロトモデルを展示させていただいた。
 各ブースでの反応を総合すると、高い評価が実に多かった。初日のホビージャパンブースで3点を同時に展示した際も、多くの方々が手に取り、それぞれの「推し」を決めている印象。3作品いずれにも注目が集まっていた。

 

 予約開始から販売まで、今後もこまめに情報を更新していく。楽しみにしていただきたい!

 

ホビージャパンのブース@「関アウトドアズナイフショー」。こ来訪いただいた皆さま、ありがとうこざいました

 

萩野さん&市川さん。互いにリスペクトし合う仲(もちろん石崎さんとも仲良しです)

 

石崎さん、初日の午前で完売という人気ぶり!

 

 

 

詳細な受賞コメント等はこちらでこ覧いただけます

 

 

 

'26年4月までに開催予定のナイフショー

 

●京都ナイフショー
■ 日時2026年1月10日(土)、11日(日)
■ 会場京都市勧業館みやこめっせ地下1階特別展示場A面
■ 問合せ:urushikoubou.ken@gmail.com(堀居賢司)
■ X:@kFG5MfQpjdQwuXC

 

●東京フォールディングナイフショー
■ 日時2026年2月7日(土)
■ 会場日本橋プラザビル3F会議室1~4(東京都中央区日本橋2 -3-4)
■ 問合せ:tfks.chicchi@gmail.com(米山勝利)
■ URL:https://tfks.tokyo/

■ X:@tfksofficial

 

●銀座ブレードショー
■ 日時:2026年2月8日(日)
■ 会場:時事通信ホール(東京都中央区銀座5-15-8)
■ 問合せ:mnarasada@gmail.com(銀座ブレードショー事務局)
■ URL:https://www.ginzablade.jp/

 

●オールニッポンナイフショーin神戸
■ 日時:2026年3月7日(土)、8日(日)
■ 会場:KIITOホール1階大展示場(兵磨県神戸市中央区小野浜町1-4)
■ 問合せ:masatoknife2006@yahoo.co.jp(雅刀)
■ URL:http://waigaya.gl.xrea.com/

 

●JCKM/JKG鰤目ナイフ部会合同カスタムナイフショー
■ 日時:2026年4月19 日(日)
■ 会場:時事通信ホール(東京都中央区銀座5-15-8)
■ 問合せ:mail@jckm.jp (JCKM事務局)
■ URL:https://jckm.jp/

 

●SAKURAWEBナイフショー
■ 日時:2025年12月
*不定期にSNSのX上で開催されるナイフショー。参加者はハッシュタグ(「#SAKURAウェブナイフショウ」となることが多い)をつけて自身の作品の画像等をアップする。2025年の12月に開催される予定。詳細は主催するNEMOTO KNIVESのX:@NEMOTOKNIVESをチェック!!

 

 

ショー出展の申し込み受付中!!

 

 年明けに開催されるふたつのショーが現在募集中だ。
 ちなみに「ホビージャパン」は、東京フォールディングナイフショー(2026年2月7日)、銀座ブレードショー(2026年2月8日)、オールニッポンナイフショーin神戸(2026年3月7日、8日)に出展予定。
 ショー限定の企画などを現在考えているので、ぜひ、足をお運びいただきたい!

 

●東京フォールディングナイフショー2026
■ 申込締切:2025年1 1月2 8日
■ 問合せ:tfks.chicchi@gmail.com(米山)

 

東京フォールディングナイフショーは、世界でも珍しい「折りたたみナイフ」専門のショー。会場となる「日本橋プラザビル」は東京駅八重洲北口から徒歩4分という抜群のロケーションだ


●オールニッポンナイフショー in 神戸 '26
■ 申込締切:2026年1月31日
■ 問合せ:masatoknife2006@yahoo.co.jp TEL 090-5248-2697(雅刀)

 

オールニッポンナイフショー in 神戸はその名の通り、神戸で開催される日本最大級のナイフショー。今年は三宮の海のそばにある開放感ある会場「KIITO ホール」で開催される

 

*各ショーの詳細は主催のHP等でご確認ください

 

 

Column

 

培った高い技循と猿自の感性が産み出す、KIKU KNIVES松田昌之オリジナルモデル

 

11月17日にムック「ナイフカタログ2026」が発売されました。その中の特集「KIKUKNIVES Masayuki Lineに大注目!!」を再編集した記事です。

 

 世界有数のナイフブランド、KIKU KNIVES(キクナイフ)。
 創業者・松田菊男さんの圧倒的なデザイン&技術が国内外で高い支持を受けてきていることは、周知の事実であろう。
 そして今、キクナイフの新たな作品群が人気を呼んでいる。


 その名は“ MASAYUKI LINE'’。
 つくり手は松田昌之さん。菊男さんの長男であり、四半世紀以上、彼のもとで腕を磨いてきた人物である。
 そんな昌之さんが満を持して手がけるオリジナルモデルは、試行錯誤の末に身に染み込ませた技術と独自のセンスが高いレベルで融合している。


「最初は、とりあえず1本つくってみようって」
 松田昌之さんは、はじめの一歩をそう振り返る。稚拙な出来だったが、つくるのは楽しかった。だから、仕事の合間を縫って、自分のモデルをつくっていった。「猫と紫が好きだから」という理由で、マークやテーマカラーも決め、ナイフショーにキクナイフとして出展した際に、隅っこに置いてみた。
 時間こそかかったものの、次第に売れるようになった。気をよくして新作を手がけると、リピーターも付いてきた。クオリティが上がったことに注目した山下刃物店の山下善啓さんの提案もあり、大型モデルや複雑な造形のモデルを手がけた結果、注目を集めるようになった。

 

 ここ数年のことである。

 

「使いやすさだけは常に意識しています。それもあって、できるだけ素直なブレードラインになるように心がけています。あと、動物が好きなので、彼らをモチーフにして「躍動感」を出すことも多いですね」
 そう語る昌之さんは、ここで立ち止まるつもりはない、と言う。


「新進作家たちとのコラボも予定しています。それらで得た知見を、最優先であるキクナイフの製品づくりにも活かせたらと考えています」
 そんな息子を、父・菊男さんは「なかなかいいナイフをつくるようになっていると思うよ」と言葉少なに、だが嬉しそうに評する。

 

 躍動感ある姿に秘めた高い実用性。MASAYUKI LINE。今後、ますます注目度が上昇することは間違いない。

 

 

くじら鉈 Kujira-Nata

 カスタマーからの依頼がきっかけで作られた個性的なデザインのモデル。

全長:375mm ブレード長:235mm ブレード厚:6mm強 ブレード材:OU-31 ハンドル材:パープルG10 グラインド:蛤刃 価格:¥80,000

 

野風 Nokaze

 幅広い用途に使うことを想定してデザインされたユーティリティモデル。

全長:275mm ブレード長:150mm ブレード厚:約6mm ブレード材:OU-31 ハンドル材:紫/黒の積層リネンマイカルタ グラインド:蛤刃 価格:¥68,000

 

ゴンズイ Gonzui

 魚を捌き、料理することも想定してつくられたフィッシングナイフ。

全長:235mm ブレード長:135mm ブレード厚:約2mm ブレード材:14C28N ハンドル材:パープルGlO(積層リネンマイカルタもあり) グラインド:蛤刃 価格:¥35,000

 

「風牙」のブレード。先端部分は蛤、メイン部分はホロウ(内側が挟れている削り)という複合の削りが美しい。「頼れる相棒」をテーマにつくられた意欲作だ。価格:¥62,000

 

親子三代そろいぶみ。KIKU KNIVES創業者の松田菊さん(左)は「二人ともよく頑張っているよ」と昌之さん、そして孫の聖さんの成長に目を細める

 

削りの作業に没頭する松田昌之さん。KIKU KNIVES製品をつくるかたわら、独自のデザインと技術が融合したオリジナルモデルを制作する

 

写真:加藤晋平(人物)/玉井久義(製品)

 

商品問い合わせ先

 KIKU KNIVES 

  TEL 0575-48-0780

  https://kikuknives.jp/

 

 ・山下刃物店 

  knife@yamashita.ocnk.net

  https://yamashita.ocnk.net/

 

さらに詳しい内容は
「ナイフカタログ2026」でご覧ください。

 

「ナイフカタログ2026」定価:2,970円

 

 

構成:服部夏生(刃物専門編集者)

 

この記事は月刊アームズマガジン2026年1月号に掲載されたものです。

 

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