エアガン

2025/08/09

第二次世界大戦中のイギリスで開発された短機関銃「AGM STEN Mk.2電動ガン」

 

第二次世界大戦の銃器たち:SMG編

 

 月刊アームズマガジン2025年4月号で特集された拳銃編に続いて1900~1940年代に活躍したサブマシンガンを再現したエアガンをピックアップ。名銃たちの歴史や特徴、魅力について迫る。

 

究極の生産効率でイギリス軍を支えたサブマシンガン

 

 STENは第二次世界大戦中のイギリスで開発された短機関銃である。ドイツ軍のMP40を参考に口径は9mm×19、スチールプレス製の筒型レシーバー、オープンボルト式の発射方式、横に突き出したマガジン、鉄板のグリップが溶接されたパイプ状のストックなど徹底的に無駄が省かれていた。戦時中は大量生産されて連合国軍やレジスタンスの主力小火器として活躍した。

 

 

 AGMはSTENのバリエーションの中でもMk.2を電動ガンで再現。STENには生産時期によって改修が施されMk.6までナンバリングが存在するが、最もポピュラーなのがMk.2であり、大戦時には200万挺も製造された。電動ガン化にあたり実銃の雰囲気を再現するためにバレルやレシーバーといった主要なパーツはすべて金属製。そのため高い剛性を誇り、歪みや軋みとは無縁の作りになっている。

 

この時代にそういった設計思想があったわけではないがフリーフローティング風のバレルが特徴的

 

放熱孔が設けられた円筒形ハンドガードはバレルを冷却するためのもの。通常はマガジンを掴みながら撃つ

 

簡易的な凸状のリアサイトはいかにもプレスで抜かれた鉄板らしさを再現。精密射撃を行なう銃ではないため生産効率を優先した割り切ったデザインである

 

マガジンハウジングを回転させることでダストカバーの役割を果たすギミックも再現されている

 

 特にグリップと一体になったストックは、プレスで打ち抜かれた金属製の板が溶接されており、お世辞にも構えやすいとはいえないが、使い勝手よりも生産性を優先した結果のデザインを構えながら味わうことができる。筒型レシーバーはもちろんマガジンハウジングは実銃同様にマガジンを抜いた状態で90度下方に回転可能。STENは生産性やコストを重視した、いかにも短機関銃らしい。イギリス軍からSTENを支給されたレジスタンスになった気分で撃ちたい。

 

生産効率を優先した割り切ったデザインであるためにグリップに相当するプレスで打ち抜かれた金属の板を握りながら撃つ

 

ストックも金属のパイプに板を溶接しただけの簡素な作り。意外にも見た目に反してしっかりとした射撃ポジションをとることができる

 

バッテリーはストックを取り外してストックチューブ内に収納する。AKタイプのリポバッテリーが収納可能となっている

 

装弾数55発のスチールプレス製のマガジン。重量感のあるマガジンは大戦時の銃としての雰囲気は抜群

 

 


 

AGM
STEN Mk.2 電動ガン

 

DATA

  • 全長:775mm
  • 重量:2,360g
  • 装弾数:55発
  • 価格:¥35,200
  • お問い合わせ先:UFC

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:風見れん/アームズマガジンウェブ編集部

撮影協力:ビレッジワン

 

この記事は月刊アームズマガジン2025年8月号に掲載されたものです。

 

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