エアガン

2025/04/12

89式小銃に影響を与えたと言われるFN製アサルトライフル「VFC FN FNC ガスブローバックガン」

 

FNとのライセンスによりリアルに再現したガスブローバックFNC

 

 FN(ファブリックナショナル)のライフルといえば、FALを思い浮かべる方がほとんどであるはずだ。しかし、我々日本人が銃を語るうえでFNCという銃の存在をぜひこの機会に記憶に刻んでいただきたい。

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン

 

 使用する弾薬はAR15と同じ5.56mm×45弾で、ガス圧作動方式を採用している。ガスチューブと同じ長さのガスピストンの内部を貫通するようにリコイルスプリングが組み込まれており、AKシリーズと同様の作動方式である。そんな東西の名銃の良いとこ取りをしたのがFNCであり、当時では珍しい3点射バースト射撃も可能になっている。セレクターポジションやレシーバーデザイン、ボルトハンドル、サイトシステム等の各パーツの造形が自衛隊の89式5.56mm小銃と酷似している点が多く、89式の設計がFNCの影響を受けていることを窺わせる。

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン
ハンドガードは左右分割式の二重構造になっている。内側は放熱孔が設けられており、外側はサポートハンドで握り込むためのヒートシールドの役割を果たす

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン
バレル基部に設けられたパーツはガスレギュレーターである。実銃では発射時に発生する燃焼ガスが、ガスピストンへ吹き付けるガスの量を調整するためのパーツである

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン
4ポジションのセレクターは自衛隊で使用されている89式5.56mm小銃に影響を与えていることが確認できるパーツである。機械式制御によって3点射バーストを実現

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン
パラストックと呼ばれるスケルトンタイプのフォールディングストック。ロックを解除することで右側に折りたたむ。ストックの全長がレシーバーとほぼ同じ長さであることが特徴

 

 今回VFCはFNとの間でライセンス契約を締結してFNCをガスブローバックガンとして製品化した。実銃同様の刻印をはじめ、ヒートシールドが備え付けられた二重構造のハンドガード、多孔式のフラッシュハイダーなどのパーツが忠実に再現されている。内部メカに関しても特徴的なボルトキャリアがリアルに再現されており、マガジンは同社製AR15系のガスブローバックタイプのマガジンと互換性がある。人とは被らない個性的かつリアリティ溢れるエアガンを求めているユーザーにお薦めの1梃に仕上がっている。

 

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン
正式ライセンスモデルであるためFNの刻印が実銃と同様に施されている。刻印周辺の溶接痕もリアルに再現されており、所有欲が満たされる仕上げになっている

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン
リアサイトブレードはL字型になっており、距離に応じてピープの大きさを切り替える。左右の調整は専用工具を用いて行なうが、意図せずにずれてしまうことがない

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン
滑り止めのチェッカリング等が施されていない、艶のあるグリップは実銃と同様の素材を用いて再現。グリップアングルはやや寝ている角度であり、FALから継承されているパーツである

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン
FNCの発射機構をリアルに再現したボルトキャリアグループ。ガスピストン方式を採用したことで、リコイルスプリングをボルトキャリアの上部にレイアウトできる

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン
装弾数30発のマガジンはVFC製のAR15系のガスブローバックガンと共用することができる。マガジンには空撃ちモードが追加されており、安全に動作させて楽しむことができる

 

この銃の推しポイント!

 

ハンドガードは特に89式に影響を与えていることがよくわかるパーツである。二重構造になっており、内側は放熱するための孔が複数設けられており、外側は左右分割式のヒートシールドの構造になっている。

 

VFC FN FNC ガスブローバックガン

 


 

VFC
FN FNC ガスブローバックガン

 

DATA

  • 全長:750mm/900mm(ストック展開時)
  • 重量:3,540g
  • 装弾数:30発
  • 価格:¥104,280
  • お問い合わせ先:VFC JAPAN

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:風見れん/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2025年3月号に掲載されたものです。

 

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