2025/03/25
海あり山あり未舗装路ありの全日本ラリー開幕戦『RALLY三河湾』Photo Shoot RALLY【アームズフォトグラフ】
RALLR三河湾
2024年6月6~9日(競技日は8~9日)に蒲郡市を中心として全日本ラリー開幕戦「RALLY三河湾」が開催された。
ラリー三河湾は、20年近く行われていた「Rally新城」の意思を受け継ぐ形で2024年より開催され、国内ラリーにしては珍しい海あり山あり舗装路・未舗装路アリと観戦者にとっては楽しく、競技者にとってはテクニカルな開幕戦となる。
今回はそんなRALLR三河湾から少しだけお届けしよう。
そもそもラリーとは?どういった物なの?というのは前回の「MONTRE 2024」でちょっとだけ紹介している。
▼クリックで移動します▼
SS1
普段ラリーは大体1泊2日で観戦しているのだが、今回は日曜に予定があったので土曜深夜に到着し観戦したら再び深夜に帰る往復500km24時間弾丸ラリー観戦となった。今回は弾丸観戦かつSSに海沿いとターマックが用意されていたので前回と違いリエゾン区間はほぼ観戦せず、SS1とSS7に加えラリーパーク周りに絞って観戦することにした。
0時頃から車を走らせ3時ごろに駐車場へと到着し仮眠、朝に知り合いと合流し全日本ラリー開幕戦最初のアタックである竹島ふ頭を舞台とする「SS1 がまごおり竹島」へと向かった。
観戦場所のアクセスも良く観戦可能な場所も広いSS1では、隣接する公園で多くのキッチンカーが出店しているのもありラリーファンや写真撮影が目的の人だけでなく、幅広い観戦者の前でアタックが繰り広げられる事となった。

目の前でターンを繰り広げるラリーカー。躍動感を出すために少し斜めにして柵が写ってしまうので横長2.35:1にトリミング

普段は水平垂直意識して撮っているが、モータースポーツなど動きのある物ではあえてブラしたり斜めに撮ることで躍動感が生まれる為、あえてそう撮る場面も多々ある
撮影ポイントをあまり移動できなかったので似たような写真ばかり撮れてしまったのが少しマンネリポイント

流しで撮る気が近い・速度があまり出ていないといった要素であまり流れなかった一枚
本来の予定であればSS2である西浦シーサイドロードと道中のリエゾンを狙う予定であったが、競技車両一覧を見て「いや、やっぱりSS1で確実に見ておこう」と思って急遽SS1観戦に決定した。
ラリーはJN-1~JN-5、JN-Xと登録と規定によってクラス分けされているがそれらに縛られないクラスもある。ラリー参加者の負担を減らし人を増やす事を目的とした「オープンクラス」は車両規定が緩く競技としてクラス内で競い合う物ではなく、ラリーに参戦し走ることを目的とした人が多い。今回はオープンクラスとその中でも旧車が集う「ヒストリカル」が珍車・名車ぞろいであったため後半にリタイアする前に見ておこうの意思が勝った。

ポルシェ911空冷エンジンモデル。希少な車だがラリーなので攻めるときは攻めた走りをする。ヒストリカルクラスの参加者は意外と海外ラリーにも参戦している人が多いらしい(実況談)

日産ブルーバード SSS-R。かつてはラリーで1時代を気づき上げた日産がU12型をベースに本格的なラリー参戦用車両として公式改造車として登場させたのがこの車両。現代のホットハッチもいいが、2000年代序盤までのセダンやクーペベースのラリーカーも良い
がまごおり竹島SSは午後も使用されるがSS1自体は無事全車完走した為、ラグーナテンボスを中心とした車両整備を行うサービスパークや各種企業やキッチンカーの出店が行われているラリーパークへと向かった。
SS7 KIZUNA
今回のRally三河湾最大の目的はサービスパーク近くのトヨタ自動車KIZUNAテストコース(以下:KIZUNA)で行われる、ターマック(未舗装路)SSこと「SS7 KIZUNA」及び「GR YARIS Rally1 デモラン」だ。
デモランまでは少し時間があったためラリーパークを見て回ることにしたが、今まで観戦したラリーとは違う雰囲気で驚いた。複合施設ラグーナテンボスとラグマリーナにまたがった海沿い一帯をラリーパークとしてラグーナテンボスやマリーナ、リゾートマンションを背景に開催される会場はロケーションに対する強みとあらゆる参加者を受け入れられるキャパシティがあった。


ラリー見どころの一つ、サービスパークで見られる目の前で繰り広げられるメンテナンス
今までのラリー会場と違うロケーションの良さに驚きながらサービスパークを後にしてKIZUNAへと向かう。砂利が引かれた空き地かと思っていたらTGR-WRTの施設になっており、GR YARIS Rally1 (以下GRヤリス ラリー1) / Rally2にGR COROLLA Rally Concept(以下GRカローラ)に加えGR YARIS M Conceptが展示。シャッターが降りたガレージの隙間からもう一台のGR YARIS Rally1やGR86、GR SUPRAなどが顔を覗かせていた
GRのラリーカーが勢ぞろいで驚きとデモランへの期待を馳せ観戦場所へと向かう。ガレージ側は混んでおり渋々反対側奥へと向かったがこれが後に功を奏した。

GR COROLLA Rally Concept。ベースのカローラからワイド化され迫力のあるフロントマスクに各所に設けられたエアダクト、写真では見えないが大型のリアスポイラーも設けられGRヤリスに引き続き今後ホットハッチラリーカーとして活躍が見込まれる。フロントガラスの上部には360°カメラが張り付けられている、後で動画が公開されるのだろうか
デモランの時間が近づくと最初に動いたのは当初予定になかったGRカローラが動き出す。建物の陰に隠れ停車していたセンチュリーや、GRカローラに「MORIZO」の名前が書かれていたことから薄々察することができたが運転しているのは豊田章男会長だ。様々な車でKIZUNAを走り回っているという噂を証明するかのように荒々しいデモランを繰り広げてきた。
GRカローラが戻ると次はWRCドライバーである勝田 貴元氏の運転するGRヤリス ラリー1が動き出す。GRカローラに対抗するかのような激しいデモランを繰り広げる。
デモランやフォトセッションが終了するとSS7まで2時間ぐらいのインターバルが入る。
※MORIZO=モリゾウ=競技に出る際の豊田章男氏の名前

テストコースを砂埃と砂利を巻き上げながら走るGRカローラ。汚れを気にもせず走る姿はまさしくラリーカーらしい一瞬だ

世界の舞台で戦うドライバーとGRヤリス ラリー1によるデモラン。砂埃に関しては舞うどころか身にまとうが相応しいかもしれない
まだ市販車ベースのコンセプトモデルであるGRカローラと違い、世界のトップカテゴリで戦うラリー1車両の為、規定に合わせた勝つための改造が数多に施されている

前の写真から伝わってくる通り砂埃の巻き上げが凄い。少し遠くで走っているのを見るとあっという間に砂埃の陰に隠れてしまう
SS7スタート時間が近づくと関係者によるコースの確認やラリー目当ての観戦者が増えてくる。そんなこんなでゼロカーが走り去り一番手であるゼッケンナンバー2がスタート位置に着く。
KIZINA コース長0.7km ターマック(未舗装路)。グラベルがメインであるRally三河湾唯一のターマックであり、その為各車はオンロードタイヤで砂利と土で滑る道を走らされることになる。コース長からも直線は短くカーブの多いテクニカルなコースであることが読み取れ、各ポイントにコーンがあるのみのKIZUNAはドライバーの腕も試されるがコドライバーが正確にペースノートを読めるかもタイムに関わってくる。
競技が始まるとJN-1クラスでも多くのコースミスが発生した、そのレベルで難しいコースだ。

ジムカーナの様に何もない平地にクッションドラムが置かれ、それを目印にコースを進めていく事になる

観戦場所が大きめで高速域のまま緩やかなカーブ→ヘアピンに近いターンが丁度目の前で繰り広げられる場所であった為、撮影・観戦場所として中々いいポイントであった


今までのラリー観戦が主に舗装路・ターマックが多かった為、ラリーらしい未舗装路・グラベルで砂埃を巻き上げながら走る瞬間を、それも巻き上げてるのがよくわかるリアからの写真を多く撮影していた気がする

今年度より新設された環境配慮クラス JN-X。中でも異彩を放つRAV4 PHEVが砂埃を上げアタックする姿は本来のSUVらしい力強さを感じさせる

時折雲に日が見え隠れしたタイミングでは、車がスポットライトの様に照らされた瞬間もある
激しい土埃を上げながら走る車両たちは、いかにも想像するような「THE ラリーカー」といった感じだ。開始時間も15時を回っているため徐々に斜光となりラリーカー達をカッコよくライティングしてくれる。
ちなみに前情報で土埃が凄いと聞いていた為、KIZUNA観戦では予備のバッグに機材を詰め込み観戦に赴いた。しかし、舞い上がった土埃は筆者が立つ位置ではなく対岸を直撃していた。その為競技が後半になるにつれ対岸から人は少なくなり、こちら側が混み始めた。

ホントにこの時代の車がグラベルで走っていいのか少し不安になりつつも、今なお走る雄姿に思いを馳せた

わざわざリトラを上げて走ってくれているT180型セリカ。92年WRCに投入された車両の配色を逆にして仕上げた一台

セリカからもう一枚、カッコいい

ヒストリカルクラスが走るころには16時を超えており日はかなり傾いていた。見えるけど少し奥のカーブが丁度日当たりがよく、西日を浴びてボディを輝かせていた

観戦場所には車がコースアウトした際を見込み、観戦者とSSの間には二つの柵(?)が立ちはだかっていた。この柵が被る為ローアングルはかなり難易度が高い観戦場所であった
17時も過ぎ、全車無事にKIZUNAを完走した。
夕日にテーマパークにマリーナにリゾートマンションとリゾート感満載な景色を眺めながらサービスパークへと向かう。最終SSであったため多くの車はすでに整備を終えてサービスパークは昼間の慌ただしさは無く静かな時間が流れていた。
そんなこんなでラリー観戦を終え夕飯を食べ帰路に着いたのであった。

SS終了後ガレージ内で静かに佇むGRカローラ。照明に照らされマットブラックとマッシブなボディが強調される
せっかくなので最後にRally三河湾開催の経緯について書いていく。
三河湾の前身(?)として20年近く行われていたのが「Rally新城」だ。しかし、「10kmを超えるSSが無い」「サービスパークとなる公園のキャパシティ不足」といった立地的問題で開催が困難になっていた。この事から同市は数年前から開催地を模索しており、ラリーイベント「パワステがまごおり」が行われた実績や、海・山・サーキットなどのロケーションの良さ、親子が訪れやすかったり各地からアクセスが容易、巨大な駐車場を備えたラグーナテンポスを有するなどといった理由から蒲郡市に白羽の矢が立ち、協力のもと「Rally三河湾」に舞台を移した。

実際、蒲郡に訪れて思ったのはロケーションの良さである。
まずアクセスの良さが上げられる。車であれば東名・新東名どちらからでもアクセスしやすく、観戦者だけでなく多くの車両を動かすこととなるため競技関係者も助かるポイントだ。公共交通機関で観戦する場合も豊橋まで新幹線で来たら乗り換えて快速ですぐに到着できる。
ラリーと言えば山などで行われる印象だがRally三河湾では様々なロケーションを内包する。ふ頭、シーサイドロードといった海沿いらしい場所から、ラリーでは王道の山間部と公園。未舗装路のテストコースやサーキットなどをSS/リエゾンで走り、それらの拠点となる場所は海に面したリゾート施設となる。
一般見学者が観戦可能な場所も無料の公園やふ頭がありつつ、蒲郡市民限定のサーキットや有料のシーサイドロードにテストコースと、見学においての選択肢も多いのは観戦者にとっても嬉しい。


関東関西中部どこからも訪れやすく、一人でも親子連れでも楽しめる「RALLY 三河湾」ぜひとも見学してみてはいかがだろうか?
▼合わせて読みたい写真記事!▼
PHOTO&TEXT:出雲
Arms MAGAZINE WEBでは気になるエアガン&サバゲー情報を毎日発信中!! 気になる方は公式X(Twitter)を要チェック♪
※当サイトで掲示している情報、文章、及び画像等の著作権は、当社及び権利を持つ情報提供者に帰属します。無断転載・複製などは著作権法違反(複製権、公衆送信権の侵害)に当たり、法令により罰せられることがございますので、ご遠慮いただきますようお願い申し上げます。