2024/08/02
【実銃実射動画】SIG SAUER P226 SAO【Gun Professionals 2024年9月号】
SIG SAUER P226 Single Action Only
プロユースに徹したP226シングルアクションオンリー
今から40年前の1984年に、満を持して登場したSIG SAUER P226は、XM9サービスピストルトライアルへのエントリーを目指した製品だ。そのためデコッキングレバーを装備したトラディショナルダブルアクション、ダブルスタックマガジン、アルミフレームの9mmフルサイズオートとなっている。これがXM9の要求スペックだった。
結果として、1978年に始まったアメリカ軍次期軍用拳銃選定プログラムJSSAP(Joint Service Small Arms Program)で常に最高評価を得てきたベレッタ92(92S, 92S1, 92S2, 92SB, 92SB-F)を一気に追い上げ、ベレッタとの最終決戦にまで持ち込む善戦を見せた。
M9の座は勝ち取れなかったが、多くのプロフェッショナルズはベレッタ92FよりP226を高く評価、Navy SEALsはP226をMK25として採用、コンパクトバージョンのP228はM11としてアメリカ軍に25,000挺納入されている。また多くの法執行機関もP226, P228、P229などの226シリーズの採用が相次ぎ、新たにアメリカに設立されたSIG Arms(当時)は大成功を収めた。登場から40年が経過した現在も、P226系は高い人気を維持している。
但し、時代は大きく変わった。ストライカーファイアのポリマーフレームが現代の主流で、ハンマーファイアードのデコッキングレバー付きトラディショナルダブルアクションは、クラシックラインに分類される。実際、SIG SAUERもP320とP365を主力に据えるようになって久しい。それでも226系も様々なバリエーションが展開されている。しかし、その撃発方式は、トラディショナルダブルアクションよりもシングルアクションオンリー(SAO)の方が多いようだ。2024年8月現在、SIG SAUERのP226系現行ラインナップは9機種で、トラディショナルDAが4機種、SAOが5機種となっている。P226が登場した40年前はコック&ロックのシングルアクションはオールドファッションドと捉えられていた。しかし、ストライカーファイアが片っ端からシングルアクション化している今となっては、トラディショナルDAの方がむしろオールドファッションドだ。
ガンプロ2024年9月号ではSIG SAUER P226 SAOをレポートしている。2013年の製品で、すでに現行のラインアップにはないが、レースガンから進化したプロフェッショナルユースの226として登場、そのコンセプトは現行モデルにも引き継がれているのが現状だ。そんなP226 SAOの実射動画と併せて、今回の記事をご覧いただきたいと思う。
TEXT:Satoshi Matsuo
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