エアガン

2024/04/02

旧ソ連のセミ/フルオートピストルがディスプレイモデルに「A!CTION スチェッキン」

 

あの“バラライカ”が愛用するスチェッキンを再現

 

A!CTION スチェッキン

 

 旧ソ連製のオートマチックピストルといえばTT-33トカレフ、マカロフPM、そしてスチェッキンが挙げられる。これらの中でもスチェッキンは異色の存在だ。APS(アフトマティチェスキー・ピストレート・ステチキーナ)という名称で1953年に旧ソ連軍に採用されたスチェッキンはイゴール・ヤコブレビッチ・スチェッキンによって開発された。

 

A!CTION スチェッキン

 

 スチェッキンはセミ・フルの切り替えできるマシンピストルのようなモデルで、ホルスターストックと組み合わせて運用された。当時としても時代遅れなコンセプトといえたオートマチックピストルだが、スペックを見るとダブルアクショントリガーとダブルカアラムマガジンを持つといった、先進的な一面もあった。

 

A!CTION スチェッキン
スライド左側後方に設けられたセレクターレバー。写真はセミオートポジションで、右側に回すとフルオート、左側に回すとセーフ/ハンマーデコック

 

A!CTION スチェッキン
トリガーはシングル/ダブルアクション式。トリガー後方にある左側にリングが付いたパーツはトリガーピン

 

A!CTION スチェッキン
左右にガードの付いたリアサイト。実銃は射撃距離に応じて4段階(25/50/100/200m)に調節可能

 

A!CTION スチェッキン
バックストラップには専用のホルスターストックを装着するためのレールが設けられている

 

 

漫画『ブラック・ラグーン』で人気を得たモデルがディスプレイモデルで登場

 

 軍用ピストルとしてはパッとしなかったスチェッキンだが、個性的なフォルムとフルオートで撃てるユニークさから人気があり、広江礼威の人気漫画『ブラック・ラグーン』に登場するロシアンマフィア「ホテルモスクワ」のロアナプラ支部の女ボス、バラライカの愛銃としても知られている。

 

A!CTION スチェッキン

 

 A!CTIONはこのバラライカの持つスチェッキンをイメージしたディスプレイモデルをリリース。同社の杉浦式自動拳銃と同様にABSからの削り出しで造形しており、スライドは可動できないもののセレクターレバーやトリガーは可動する。両側面が大きくくり抜かれたマガジンは着脱でき、9mm×18マカロフ弾のダミーカートを装填できる。

 

A!CTION スチェッキン
マカロフPMに似たマズルフェイス。実銃のバレルはフレームに固定されており、バレルを覆うようにリコイルスプリングが装着される

 

A!CTION スチェッキン
スライド左側には製造年を示す刻印が施されている。その下にあるのがスライドストップだ

 

A!CTION スチェッキン
エジェクションポートから見えるバレルやエキストラクターはシルバー仕上げ。スライド上面には反射防止の溝が設けられている

 

A!CTION スチェッキン
やや垂直に近いアングルを持つグリップはマーブル模様が再現されている。マガジンキャッチはフレーム下部に備わっている

 

A!CTION スチェッキン
左右が大きくくり抜かれて残弾確認がしやすいダブルカアラム式のマガジン。装弾数は20発。スペアマガジンは15,180円

 

A!CTION スチェッキン
9mm×18マカロフ弾を再現したダミーカート。銃本体には8発付属する。別売は8発入りで6,380円

 

 ABS削り出しモデルに加えて真鍮削り出しモデルも少数ながら用意されるとのこと。知名度はあるもののトイガンとして製品化されたことがないハンドガンのひとつであるスチェッキン。『ブラック・ラグーン』ファンはもちろん、貴重なコレクターズアイテムとしても手に入れておきたい1挺だ。

 

A!CTION スチェッキン
▲真鍮削り出しモデル。ABS削り出しモデルと同様にトリガーとセレクターレバーが可動し、マガジンが着脱できる

 


 

A!CTION
スチェッキン

 

DATA

  • 全長:225mm
  • 重量:590g(ABSモデル、ダミーカート装填時)/1,950g(真鍮モデル、ダミーカート装填時)
  • 装弾数:20発
  • 価格:ABS削り出しモデル¥58,000/真鍮削り出しモデル¥385,000(限定10挺)
    *両モデルともダミーカート8発付属
  • お問い合わせ先:エム・アイ・イー総研アクション事業部

 

※記事中の価格表記は掲載時点でのものであり、特に記載のない限り税込みです。また、物価や製造コストの上昇、為替レートの変動により記事中に記載の仕様、価格は予告なく変更される場合があります。あらかじめご了承ください。

 

TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2024年5月号に掲載されたものです。

 

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