エアガン

2023/06/22

拳銃エアガンのクリーニング&注油の仕方【メンテナンス】

 

 扱い方は正しいのにサバイバルゲームやシューティングマッチでいざ撃とうとしたら撃てなかったり動かなくて、調べてみるとネジが外れていたり、パーツが破損していたという経験をお持ちの方がいるのではないだろうか。そんなトラブルを防ぐために使用前・日常のメンテナンスを行なうことが大事だ。

 前回はガスブローバックハンドガンのメンテナンスのポイントを解説したが、今回はクリーニングと注油の仕方について解説する。

 

メンテナンスのポイント編はこちら

 

メンテナンスチェックリスト

 

  • 【外装】ネジ類の締め付け具合
  • フロント/リアサイトの装着状態
  • シャーシを固定しているピンの装着状態
  • 【内装】ネジ類の締め付け具合(シャーシ)
  • インナーバレル&パッキンの汚れ具合
  • マガジンボトムとガス注入バルブの締め付け具合

 

  • 定期清掃
    • インナーバレルのクリーニング
    • 可動・摺動部分のクリーニング

 

  • 定期注油
    • シリンダー
    • スライド内部の溝
    • ハンマーやノッカーロック
    • リコイルスプリング/リコイルスプリングガイド
    • マガジンバルブ
    • マガジンガスケット内側

 

インナーバレルのクリーニング

 

可変ホップアップ調整ダイヤルを回してホップのかかり具合をゼロ(弱)の状態にする

 

ホップパッキンに軽くオイルを吹き付けるマガジンフォロアーを下げながらBB弾が装填される部分の汚れを綿棒などを使って拭き取る

 

使い古したTシャツなどからウエスを作り、クリーニングロッド先端にあるスリットにウエスを通してクリーナー(バレルクリーナーZ)を少量浸み込ませる

 

マズル側からクリーニングロッドを挿入する。何回か往復させてウエスに汚れが付かなくなったら新しいウエスに交換して空拭きする

 

可動・摺動部分のクリーニング

 

インナーバレルのクリーニングに使用したのと同じウエスもしくはキッチンペーパーにバレルクリーナーZを少量浸み込ませる

 

シャーシのレール部分の汚れを拭き取る

 

溝状になっている部分は汚れが溜まりやすいので重点的に拭き取る

 

マガジンフォロアーを下げながらBB弾が装填される部分の汚れを綿棒などを使って拭き取る

 

 

注油する箇所

 

スライド後部内側にあるシリンダーをマズル方向に引いて、シリンダー/ピストン部分に注油する。シュッとひと吹きするぐらいで構わない

 

スライド内側にあるフレームのレールと噛み合う溝部分に注油する

 

ハンマーやノッカーロック周辺に注油する

 

リコイルスプリング/リコイルスプリングガイドに注油する

 

マガジンバルブに注油する

 

ガス放出バルブと同時にマガジンガスケット内側にひと吹き注油する

 

注油してはいけない箇所

 

BBリップやマガジンフォロアーへは注油しない。BB弾に付着して命中精度に悪影響を及ぼすからだ

 

バレル、チャンバー内にオイルが付着するので、シリンダーのノズル部分にも注油しないようにする

 

シリンダーのノズル同様、ガス流入口に注入すると命中精度の低下を招く恐れがあるので注油しないようにする

 

 使用前・日常のメンテナンスは自動車やオートバイに乗っている方に義務付けられている「日常点検整備(運行前点検)」と同じと思っていただいてよい。使用前に全体を見て状態をチェックし、基本分解/フィールドストリップして汚れ具合や注油状態はもちろん、ネジの増し締めやパーツの破損などをチェックする。こうすることで良好な作動が得られるだけではなくトラブルが未然に防げる。

 もし最近、エアガンのメンテナンスをしていないな、という方がいればぜひチェックリストを参考にメンテナンスをしていただければ幸いだ。

 

TEXT:毛野ブースカ

 


 

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この記事は月刊アームズマガジン2023年6月号に掲載されたものです。

 

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