2019/01/13
KRYTAC TRIDENT Mk2 SPR-Mマルチガンカスタム 【2019年2月号掲載】
サバゲからシューティングマッチまでオールマイティに使える命中精度重視カスタムを作る!
今までシューティングマッチにはハンドガンばかり使って出場していたが、2019年度はライフルで挑戦しようと思い立った。そこで電動ガンを新たに調達することにした。熟考の結果、KRYTACの「TRIDENT Mk2 SPR-M」をベースにすることに決定。シューティングマッチ用ということはトリガーレスポンスと命中精度が肝心。トレンドとなっている軽くて短い電子トリガーのトリガーフィーリングは好みではないので、ストロークが確保されたMOSFET付きの純正状態のままでトライ。命中精度に関しては、当初、ファイアフライの「電気うましか」を使おうとセッティングしたが、飛距離は出るものの命中精度が上がらないので、最終的にはファイアフライの「電気くらげ」をチョイス。外観は3ガンマッチを意識しつつも、レーシーな感じを控えめにしたタクティカルカービンとした。
※ここでは主に使用パーツを中心に掲載しています。本誌記事ではより詳細な分解・組み込み方法も解説していますので、ぜひあわせてご覧ください(WEB編集担当)
ベースガンとして選んだのはKRYTACの電動ガン「TRIDENT Mk2 SPR-M」(¥59,184 問ライラクス)。ハンドガードがM-LOK仕様になった最新モデルだ。色はコンバットグレーをチョイスした。実射性能はスタンダード電動ガンとしては優秀。これをさらにレベルを上げるべくカスタムする
ハンドガードを換装する
ハンドガードはPTS「センチュリオンアームズM-LOKCMR 13.5インチ」(¥オープン 問PTS)をチョイス。長さは13.5インチ。従来のCMRのデザインを活かしつつM-LOK仕様となり、よりスマートなフォルムを実現している
アッパーレシーバーにセンチュリオンアームズM-LOK CMR13.5インチを装着したところ。SPRのアウターバレル長は16インチなので程よい長さとなっている。また、ノーマルより軽くなり、取り回しやすくなった
インナーバレルのカスタム
純正のインナーバレル長は416mmでアウターバレル長(16インチ)とほぼ同じ。長めのインナーバレル長にあわせた給排気系のセッティングになっており、インナーバレルを交換する場合は給排気系もリセッティングする必要がある
インナーバレルは筆者のお気に入りであるアングス「絶対精度Infinity Arms 6.1バレル260mm」(¥5,360 問アングス)をチョイス
アングスのインナーバレルにはブレ止めのOリングをはめる溝がないので、市販のアルミテープを巻いてアウターバレルとのクリアランスを調整する
今回はセミオートを多用する命中精度を重視したカスタムなので、ホップ回転を重視したフラット形状ではなく、ブレずにBB弾を飛ばす安定性を重視した2つの突起が特徴のファイアフライ「電気くらげ甘口」(¥1,728 問:ファイアフライ)を使用した
ホップクッションはBB弾に対して均一にプレッシャーがかけられるファイアフライ「電気なまず(甘口)」(¥1,296 問ファイアフライ)に換装
完成したインナーバレルアッセンブル。これをもとに給排気系をセッティングしていく
ギアボックスのセッティング
ギアボックスを分割して内部を見たところ(本誌記事ではここまでの手順も詳細に解説している)。MOSFETユニットがギアボックス後部にスマートに収められている。スプリング&スプリングガイドは便宜上置いた。
ギアボックス内に収められた給排気系のパーツ。416mmという長めのインナーバレルで初速を稼いでいるために、クルツタイプのシリンダーと給排気系に合わせたスプリング、ピストンストロークが短くされた専用のシリンダーヘッドとピストンが組み合わされている。そのため、今回のように全長が短く、内径が広めのインナーバレルに変える場合は、給排気系のリセッティングが求められる。また、シリンダーヘッドを変える場合はピストンも変える必要がある
バレル内のエア圧を高めにするためにエアを抜くためのスリットのないフルシリンダー(システマ製、参考品)をチョイス
シリンダーヘッドはライラクス「PROMETHEUSエアロシリンダーヘッドVer.2」(¥2,592 問:ライラクス)をチョイス
ピストンとピストンヘッドはライラクス「PROMETHEUSピストンヘッドPOM NEO」(¥2,160 問:ライラクス)とライラクス「PROMETHEUSハードピストン」(¥3,780 問:ライラクス)のコンビネーション
電気くらげにあわせてノズルもファイアフライ「給弾ノズル・でんでん虫(スタンダード電動ガンM4用)」(¥2.160 問:ファイアフライ)に換装
シムレスのクリアランス自動調整機能付きの専用のスパーギアが付属。セクターギアともにノーマルをそのまま使用した
ベベルギアは東京マルイ次世代電動ガンM4系のベベルギアが流用できる。逆転防止ラッチがかかる歯数が増えるので、ピストンやギアの戻りが軽減される
スプリングはアングス「0.9J(ジュール)アルティメイトスプリング(S)」(¥1,300 問:アングス)をチョイス
各パーツを組み込んだところ。ギアのグリスはいったん除去してG.A.W.の「極圧性万能グリースG-GRACE」を塗布した。スプリング&スプリングガイドはギアボックスを張り合わせた後に組み込む
グリップはPTSの「電動ガン用EPG」(¥オープン 問PTS)、モーターは東京マルイの「EG30000モーター」に換装した。なお、純正状態でモーターだけを交換するとピストンがオーバーランしてしまうので、メインスプリングも同時に交換すること
完成!
左右にループが張り出したスリングプレートはあまり好みではないので、PTS「ESPM2(電動ガン用)」(¥オープン 問:PTS)に換装した
オプティカルはノーベルアームズ「SURE HIT 1824 IR HIDE7 SSTP」(¥49,680 問:ノーベルアームズ)とノーベルアームズ「TACTICAL CQB MOUNT」(¥6,264 問:ノーベルアームズ)のコンビネーション
タクティカルカービンの基本であるフラッシュライトは付属のアクセサリーレールを使ってシュアファイア「M600DFデュアルフューエルスカウトライト」(¥47,952 問:七洋交産)を装着。123A電池と18650リチウムイオン充電式バッテリーの両方が使用でき、1,500ルーメンという圧倒的な照射力を備えている
バックアップサイトはPTS「グリフィンアーマメントモジュラーBUISセット」(¥オープン 問:PTS)を斜め右45度にセット。素早く狙うためにフロントサイトを近づけるこのアイディアは、リアルガンライターのSHINからいただいた
「いつも心にタクティカル」を標榜する私としては、過度にシューティングマッチを意識しすぎた外観にならないように、タクティカルな要素を盛り込んでセットアップした。どうしても自分好みの、使い慣れたカスタムパーツをチョイスしてしまうが、言い換えれば信頼の置けるカスタムパーツであることの証。2019年度のシューティングマッチはこのカスタムを使って挑戦だ。
お問い合わせ先
アングス:TEL042-524-8015(立川本店)
七洋交産株式会社
ノーベルアームズ:03-6416-8902
PTS
ファイアフライ:TEL042-522-3145
ライラクス
TEXT:毛野ブースカ
この記事は2019年2月号 P.53~57より抜粋・再編集したものです。