2022/01/15
ベレッタM92F再生計画【下処理編】
使い込んで傷だらけのエアガンを、よみがえらせたい。どうせなら、実銃のようなリアルさも出せたらいいな…。というわけで、アームズ編集部で使い込まれてヤレていた備品、東京マルイのガスブローバックガン「M92Fミリタリーモデル」を再生してみることにした。今回のポイントは各パーツの処理と塗装。できるだけ簡単にするため完全分解はせず、塗装も缶スプレー塗料を用いて仕上げてみよう。
WARNING!!
※トイガンの分解や塗装など、カスタム行為はすべて自己責任の上で行なってください。
※トイガンの分解を行なうとメーカーやショップの保証は受けられなくなりますのでご注意ください。
BEFORE
使い込まれてヤレた感じのアームズ編集部備品、東京マルイM92Fミリタリーモデル(再生前)。ベテランながら現役のロングセラーアイテムで、性能も申し分なし。愛用されている方も多いのではないだろうか? レバー類のエッジが擦れていい感じにも思えるが、そのせいで金属パーツと樹脂パーツの差がはっきり出てしまった(実銃はグリップ以外ほぼ金属)。また、リアルさを出すため、スライドやフレームに残るパーティングライン(樹脂や亜鉛ダイキャストパーツの成型時にできる分割線)もできれば消したい。これは実銃の削り出し金属部品などには存在しないためだ(ちなみに、最近のトイガン製品ではパーティングラインが処理されていることが多い)。
AFTER
こちらが今回の作業で再生されたM92Fミリタリーモデル。各部がリフレッシュされただけでなく、各部を塗り分けたことで、最近のトイガン製品と同等、あるいはそれ以上にリアルな雰囲気を出すことができた。
BERETTA M9 REAL GUN
こちらは塗装の参考にしたベレッタM9の実銃写真。フレームはアルミ製で、スライドとバレルはスチール製。さらに表面処理が異なるため、同じ黒でもフレームとスライド、バレル、各レバー類と微妙に色合いが異なるのがお分かりいただけるだろうか。今回はリアル感を出すため、塗料を使い分けてこの色合いの違いを再現してみた。
再生作業のポイント
今回はなるべく手軽に作業を実施することを目標としている。そこで、今回の作業のポイントを書き出してみた。
- 作業しやすいようにある程度分解する
- 各部のパーティングラインをヤスリがけして消す
- 下地塗装してから異なる2種類のブラックをスプレー塗装
- 細部を塗り分けて仕上げる
M92Fミリタリーの分解手順
トイガンの場合は極力分解してしっかり洗浄し、パーツごとに塗装するのが理想的だが、手間と技術が必要だ。今回は部分的にマスキング(塗料をかけたくない部分をカバーしておく方法)を用いるので、分解は必要なところまで。なるべく簡単にやりたい。
ヤスリを用意する
これからパーティングラインを消していくためにいくつかのヤスリを用意した。
パーティングラインの処理
先に指摘したパーティングラインを、ヤスリがけして消していこう。パーツの形状や大きさに応じて適宜ヤスリを使い分けて作業していく。
これで気になるパーティングラインはすべて処理できた。細かいところではあるが、こういった部分までこだわると完成時にぐんとリアリティが増すのでお試しあれ。
さて、次回はいよいよ本命の塗装に入っていく。缶スプレーを用いたお手軽塗装でどこまでベレッタが再生できるのか? お見逃しなく。
作例製作・解説/國谷忠伸
この記事は月刊アームズマガジン2022年1月号 P.62~69より加筆・再編集したものです。