エアガン

2021/09/25

【七転八起カスタム】ガスブローバックハンドガンのマガジンを完全分解&メンテナンス!【分解編】

 

 アームズマガジン編集部の若手スタッフがあれこれ試行錯誤しながらトイガンカスタムにいそしむ不定期コーナー、「七転八起カスタム」。今回はガスブローバックハンドガンのマガジンをメンテナンスする。

 


 

 先日、某オークションサイトにて東京マルイ製FNX-45を落札した。出品者からは予備マガジンもおまけしてくれると連絡をいただき、いい買い物ができたと喜んでいたのだが、数日後に届いたFNX-45の動作チェックしている際に予備マガジンから「シュー」と小さな音が。嫌な予感がしたのでマガジンを耳に近づけると明確にガス漏れの音が聞こえていた。というわけで今回はFNX-45のマガジンを修理&メンテナンスをしていく。

 

※今回実施する作業では、マガジンの内部構造の確認も兼ねて通常分解の範囲を超えた部分まで分解を行なっています。専門知識や設備のない状態でこの作業を行なうと、組み立てができなくなったり機能不良が起こる可能性があります。

通常、ガス漏れの修理を実施する際にここまでの分解を行なうことは推奨されません。後編記事に初心者向けの通常修理の手順を掲載するので、ご自身で修理を行なう際はそちらを参考にしてください。

 

東京マルイ「FNX-45 ブラックモデル」。今回マガジンを修理していくガスガンだ

 

 今回マガジンを修理するにあたって、以下の道具を用意した。

 

大型のクランプ(幅140mm以上のもの)、プラハンマー、ピンポンチ、シリコンオイルスプレー、バルブレンチ、木板、筆などの細長い棒状の物

 

分解前の安全確認を忘れずに!

 

 はじめに、マガジン内へガスが残っていないか確認する。ガスが残ったままマガジンの分解を始めるのは非常に危険な行為なので、こういった安全確認は必ず行なうべきだ。

 

確認するにはチャンバーに弾が装填されていないことをチェックし、安全な方向へ向けて空撃ちする

 

 安全が確認できたら、いよいよ分解作業に入っていく。

 

1.注入バルブを取り外す

 

 FNX45のマガジン分解は注入バルブを取り外すところから始まる。注入バルブはマガジン底部とマガジンバンパーを結合しているパーツでもあるのでこれを外さないと分解ができない。

 

バルブの取り外しには、各メーカーから発売されている専用のバルブレンチを使用する


 注入バルブを取り外したら、フォローリップを下げながらマガジンバンパーを手前にスライドさせると取り外しができる。

 

スプリングのテンションが強めなので、面相筆の持ち手のような細長いものをストッパーにしてやると作業しやすい


2.下部の固定ピンを外す

 

 ピンポンチを使用し、固定ピンを打ち出す。ピンには抜け止め加工がされているので、必ず右側面から打ち、左側面へ抜けていくようにする。

 

間違った側からピンを抜こうとすると破損の原因となる。注意して作業しよう

 

プラハンマーを用いて、やさしくピンを抜くようにしよう。一気に打ち抜こうとすると破損やケガに繋がる

 

3.マガジン底部の引き抜き

 

 固定ピンを抜くとマガジン底部を引き抜ける。このとき、フォローリップとスプリングが勢いよく飛び出してくるので注意が必要だ。もし部品を飛ばしてしまい、元の形がわからなくなったら参考写真を掲載しておくので、組み込み時の目安にしてほしい。

 

取り外したマガジン底部とマガジン本体

 

取り出したスプリングとフォローリップ。勢いよく飛び出してくるので、注意して取り出そう

 

4.マガジン底部の点検

 


 底部にはこのように細長い管と台座があり、台座の周囲を締め付けるように四角いパッキンが取り付けられている。マガジンの下のほうからガス漏れの音が聞こえる場合、注入バルブかこの四角のパッキンが原因のことが多い。その場合、パッキンを中心にきっちりメンテナンスしてやろう。
 

5.マガジン上部の分解


 マガジン底部がガス漏れの原因でない場合、上部の放出バルブ部が原因の可能性が大きい。今回は確認も兼ねて、マガジン上部も分解していこう。まずは上部に打たれた2つのピンをピンポンチで打ち出していく。

 

底部のピンと同様に抜け止めが施されているので、抜き出す向きに注意しよう。こちら側からピンポンチを打ち付ける

 

 するとマガジンリップとガスルートパッキンが取り外せる。

 

マガジン本体とマガジンリップに挟まれてガスルートパッキンが取り付けられている

 

 最後に放出バルブを取り外す。バルブレンチの大きい方で放出バルブを反時計回りに回し、緩めて外していく。

 

バルブが大きいため回す力が強くなりがちだが、デリケートな部品のため慎重に回していこう

 

取り外した放出バルブ

 

 見ての通り、放出バルブには3つのOリングが使われている。このいずれかが痛んでいたりするとガス漏れにつながるので、しっかりメンテナンスしてやろう。

 



 これにてマガジンの完全分解が完了した。次回はガス漏れの修理と組み立てを行なう。乞うご期待!

 

TEXT:津軽太郎

 

Twitter

RELATED NEWS 関連記事

×
×