2021/06/18
ハイキャパ5.1&D.O.Rパーツ互換性徹底チェック【東京マルイ】
外装パーツはもちろんスライドを中心に内部パーツも大幅に変更されたD.O.R。では、その違いは一体どこにあるのだろうか? 今回はハイキャパD.O.Rとハイキャパ5.1の細部の違いを徹底的に比較していく。
目次
アウターバレル
上が5.1、下がD.O.R。どちらもブッシングレスのテーパードブルバレルを再現しているが、新型ショートリコイルシステムの導入によりアウターバレル基部の形状が変更され共用できなくなっている。
チャンバーカバー
上が5.1、下がD.O.Rのチャンバーカバー。D.O.RはM45A1 CQBピストルのショートリコイルシステムをベースとしている。チャンバーカバー側のガイドの形状を変更したことによりポジティブにアウターバレルがティルトするようになった。
ホップアップシステム
ホップアップシステムの比較。上が5.1、下がD.O.R。システムそのものに大きな変更はない。近年はホップダイヤルが複数枚使われることが多い中、1枚のみというシンプルなもの。リコイルスプリングガイドを支える突起が追加されている。
リコイルスプリング
リコイルスプリング周辺のパーツ比較。上が5.1、下がD.O.R。D.O.Rではバッファーが2枚追加され、ブローバックスピードの向上に一役買っている。また、リコイルスプリングガイドがM1911A1シリーズやM45A1 CQBピストと同じ保持方法となった。
インナーバレル/ Gホップチャンバー
上が5.1、下がD.O.R。インナーバレルとGホップチャンバーはどちらも共用可能。多数リリースされているハイキャパ用のカスタムインナーバレルやホップチャンバーが使える。
スライド上面
右が5.1、左がD.O.R。D.O.Rはマイクロプロサイトが無加工で搭載できるようにデザインされており、スライド後部の形状が異なっている。乱反射防止のセレーションやフロントサイトなどのデザインも変更されている。
スライド内側
右が5.1、左がD.O.R。ブローバックエンジンの変更によりピストンの固定方法やリアサイトが収まる切り欠きの形状が異なっており共用できない。
スライドレール
D.O.Rにはスライド左内側にスライドレールが追加された(写真下)。5.1はスライドストップをスライドのノッチで直接受け止める方法だったため磨耗や欠損が生じやすかった。
ピストン
5.1からD.O.Rへの大きな変更がブローバックエンジンのバージョンアップだ。フリクションロスを低減するため、D.O.Rにはピストンローラーを追加。ピストンカップやハンマーが接触する部分の形状も変更されている。また、D.O.Rではリアサイトを固定するネジの穴を後部に移し、かつ深くすることでリアサイトの固定をより強固にしている。
シリンダー
右が5.1、左がD.O.R。シリンダーはボア、ストロークとも同じだが、D.O.Rはシリンダー後部のエッジがしっかり処理されている。細かい部分にもフリクションロスの低減する工夫が施されている。
シリンダーバルブ
シリンダーバルブとそのスプリングの形状も変更されている。上が5.1、下がD.O.R。鳥かご型の5.1ではマガジンから流入したガスを内側に通してバレル方向に流しているが、D.O.Rでは外側に流すことでガス効率アップを図っている。
ハンマー
右が5.1、左がD.O.R。スクエアリングタイプからスパータイプへと変更され、ノッカーが当る部分がやや前にせり出しており、ガスの放出タイミングが早められている。
シア
右が5.1、左がD.O.R。シアスプリングがかかる顎下部分に窪みが設けられ、ハンマーと接触する部分の形状が変更されて、よりシャープでメリハリのあるトリガーフィーリングを実現している。現行モデルはどちらも同じシアが搭載されている。
ディスコネクター
右が5.1、左がD.O.R。ハンマー右側のノッチがかかる部分とスライドと接触する部分が変更されている。ブレやガタを抑えることでガス効率向上を狙ったものと思われる。
ノッカー/ノッカーロック
右が5.1、左がD.O.R。ノッカーはノッカートーションが収まるスリットが拡大され、側面もフラットになった。ノッカーロックはディスクネクター同様、スライドと接触する部分が変更されている。
スライドストップ
D.O.R(写真左)は指かけ部分が伸ばされただけではなく、シャフト部分が二重構造になった(スリーブが可動する)ことで動きがスムーズになった。
ハンマースプリングハウジング
ハンマースプリングハウジングの比較。右が5.1、左がD.O.R。ストレート形状は同じだが、滑り止めがチェッカリングからセレーションへと変更された。ハンマースプリングやハンマースプリングプランジャーは同じ。
TEXT:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2021年6月号 P.52~54より加筆・再編集したものです。