2021/08/30
3バースト機能を実現した東京マルイの次世代電動ガン「MP5A5」
電動ガン誕生30周年にふさわしい究極の1挺
今年で誕生から30周年を迎えた東京マルイの電動ガンの歴史の中で、ターニングポイントになったのが次世代電動ガンの登場である。それまでは実銃のようなリコイルショックを再現することは難しかったが、次世代電動ガン用に開発されたシュート&リコイルシステムによってリコイルショックが体感できるようになった。と同時に金属パーツの多用やオートストップ機能の搭載、ホップアップシステムのブラッシュアップにより、ハイエンドモデルにふさわしいリアリティと実射性能を得ることができた。そんな次世代電動ガンの最新作としてMP5A5が登場したのである。
※実射シーンとインプレッションはこちらの動画をご覧ください。
トータルパッケージで開発された「M-SYSTEM」を新搭載
次世代電動ガンの最新作MP5A5は、電動ガンを新たな領域へと導く1挺となった。このモデルの最大の特徴は、専用開発されたFET内蔵のNEWバージョンメカボックスにマイコンで制御する「M-SYSTEM」(マグネティカル・ファイア・コントロール・システム)を採用していることだ。他社の電子制御システム製品では既存にあるメカボックスに電子制御システムを組み込むスタイルがほとんど。対して東京マルイはメカボックスから電子制御システム、本体構造に至るまでをトータルパッケージで開発している。その完成度の高さは他社を圧倒するものだ。
M-SYSTEMは次世代電動ガン初となる3バーストシュートを実現しただけではない。FET破損時の暴発防止、バッテリー電圧の監視、異常発生時の作動停止などの機能に加えて、セクターギアを常に一定の位置に停止させるブレーキ機能、万が一バッテリーを繋いだまま長時間放置してもバッテリーの過放電を防ぐスリープ機能が搭載されている。ただ、基本的にはバッテリーを外すこと。
操作アクションもリアリティにこだわった次世代電動ガン
見た目こそオーソドックスなMP5A5だが、外観は内部メカ以上にこだわっている。東京マルイからは電動ガンスタンダードタイプのMP5シリーズがリリースされているが、次世代電動ガンとして今回はすべてのパーツを完全新規で製作。亜鉛ダイキャスト製アッパーフレーム、アルミ製コッキングチューブ、ハンドガードやロアフレームは実物に近い強化ナイロン樹脂製。電動ガン随一のリアリティと剛性感を実現している。
またオートストップ機能はさらに進化。作動停止後コッキングハンドルを引きロックさせてからマガジンを装填、コッキングハンドルを戻すと再び射撃できる実銃同様のローディングプロセスが楽しめる。独特な操作アクションに最初は戸惑うかもしれないが徐々に病み付きになってくる。
究極の完成度を撃って感じてほしい1挺
まず手にして感じるのが、バッテリー込みで3kgを超える実銃並みの重量感と密度感だ。電動ガンスタンダードタイプを想像すると重さの違いに圧倒される。各部のガタツキや軋みは一切なく、特にストックは比べものにならないほどガッシリと固定される。スリムなボディながら内蔵された約300gのリコイルウエイトにより、発射のたびにコンパクトなボディを激しく揺さぶるリコイルショックは次世代電動ガンならではだ。
そして実射して驚くのが静粛性の高さ。ギアなどが精緻に組み込まれ、M-SYSTEMにより高度に制御されているためだろう。セミオートのキレはバツグンで、ハイサイクル並みのハイレートな3バーストシュートは感動ものだ。命中精度は次世代電動ガンでもトップクラス。肩にビシッとくるリコイルショックとともに撃っていて実に楽しい。
まさに究極といっても過言ではない完成度を誇る次世代電動ガンMP5A5。電動ガン誕生30周年にふさわしい1挺だ。
東京マルイ
次世代電動ガン MP5A5
DATA
- 全長:500mm/660mm(ストック伸長時)
- 全高:264mm(マガジン含む)
- 全幅:63mm
- 重量:3,100g(空マガジン、バッテリー含む)
- 装弾数:72発
- お問い合わせ先:東京マルイ
TEXT:毛野ブースカ/アームズマガジンウェブ編集部
撮影協力:ビレッジワン
この記事は月刊アームズマガジン2021年10月号 P.102~105より抜粋・再編集したものです。