2021/07/22
【七転八起カスタム】「マガジンDIY」にチャレンジ!!
アームズマガジン編集部の若手スタッフがあれこれ試行錯誤しながらトイガンカスタムにいそしむ不定期コーナー、「七転八起カスタム」。今回はマガジンのカスタマイズという変わり種にチャレンジする。
それは夏より少し前。雨が降り注ぎ、梅雨明けが待ち遠しい頃。
来るべきサバゲーシーズンに向け、編集部員は胸を躍らせながら軍拡に勤しんでいた。去年は思う存分できなかった半面、今年は対策をしつつもしっかりと楽しみたい。
編集部の一人、ポスカもまたその一人であった。
ポスカは舞い上がっていた――。
格安で電動ガン用PMAG風マガジンを手に入れられたのだ。やはり今風のARスタイルにはポリマーマガジンは欠かせない。
ポスカはうきうきと胸を弾ませながら、早速愛銃に装填してみる。
だが、上手く入らない。首を傾げながらも試行錯誤。多少強引に突っ込んでみたりするのだが――入らない。
まさかの大誤算である。いくら安く手に入ろうが実際に使えなければ、ただの置物。安物買いの銭失いだ。ポスカは愕然として膝をつき、さめざめと涙をこぼす。
だが、ここでへこたれないのがアームズマガジン編集部である。
すぐに頭を切り替え、顔を上げて手元のマガジンに目を落とす。動かないということは内部に必ず原因があるということなのだ。適切に対処すればちゃんと使えるようになる(はず)。そう決断し、ポスカは決然とマガジンを握りしめる。
かくして今回の使えないマガジンを使えるようにする、題して『マガジンDIY』への挑戦が始まった。
第3回 七転八起カスタム『マガジンDIY』にチャレンジ!
…と意気込んでみたところで、まずは何から取り掛かるかを考えよう。マガジンが挿さらないとなると、一番に考えられるのはレシーバーのマガジンウェル、つまり挿入口まわりに何かが干渉しているような事態である。ひとまずはレシーバーを上下に分離させて、ロアレシーバー部分に原因がないか探ってみよう。今回使うCYMAの「URX4 10インチFRPスポーツライン」は簡単にレシーバーを分離させられる。
さて、それでは分離したロアレシーバーにマガジンを挿してみよう。
…おっ? 意外にもすんなり挿さった。どうやらロアレシーバーまわり(マガジンウェル~マガジンキャッチ)には原因はないようだ。
つまりはアッパーレシーバーのどこかに原因があるということだが、アッパーまわりにマガジンと干渉するような部分は多くない。考えられるのはチャンバーの給弾口ぐらいだろうか。
というわけで、アッパーレシーバーからチャンバー部を抜き取ってみよう。
どこが干渉しているか探るために、ロアレシーバーに直接チャンバーを固定してマガジンを挿してみる。
…上手く挿さらない。読み通りチャンバーに原因があったようだ。
チャンバーとマガジンの給弾口を組み合わせてみようとすると、結構力を込めないと入らない。どうやら給弾口のストッパーが純正品よりも長めに作られていて、それがチャンバー側の給弾口に干渉しているらしい。スプリングも硬めのものが使われているようだ。
ここまでわかれば、あとは対処していくだけだ。ストッパーを削ったり、スプリングを弱いものにしたり方法はいろいろあるのだが、今回は比較的単純で誰でも試せるやり方を試してみよう。
準備するのは瞬間接着剤とプラ板の端材、セロハンテープのみ。使う工具もニッパーや定規など、基本的なものでOKだ。
まずはストッパーのガイド部分の幅を測る。今回使うマガジンは約4mm強ほどだった。
測った長さに合わせてプラ板を切り出す。後で持ち手代わりに使うので、縦幅は長く切り出しておこう。プラ板を切り出したら、ストッパーのガイド部分と本体の隙間に接着する。両側を接着するとストッパーが動かなくなるので、接着面は本体側だけにしておこう。
接着剤が完全に乾いたら、飛び出ている分のプラ板をニッパーで切り離す。この際、マガジンを傷つけないように気を付けよう。
最後にストッパーガイドの上にセロハンテープを貼り、プラ板の脱落防止をしておこう。
さて、これでマガジンDIYは完了だ。プラ板をスペーサーにして、ストッパーが飛び出しすぎないようにしたわけですな。
では早速マガジンを挿してみると…?
…おお、入った! マガジンキャッチもしっかりとかかっているようだ。試しにBB弾を装填して撃ってみたが、給弾不良なども見られなかった。
というわけで、今回のマガジンDIYは大成功である。いやぁ、よかったよかった。
トイガンをいじっていると、大小さまざまなトラブルに遭遇する。しかしながら、今回のようにちょっとした工夫でなんとかなるケースもままあるのだ。すぐに諦めずに、原因を探って対処してみると案外なんとかなるかもしれない。いかなる時もチャレンジ精神を忘れずに、よいトイガンライフを!
TEXT:ポスカ/アームズマガジンウェブ編集部