2018/10/30
G&Gアーマメント FN F2000&F2000タクティカル 製品レビュー【2018年12月号掲載】
リアル刻印になったF2000シリーズがリバイバル
※実射シーンとインプレッションはこちらの動画をご覧ください。
米国の次世代個人火器(OICW)のコンセプトに基づいてFNが2001年に発表したブルパップアサルトライフルがF2000だ。同社製のブルパップ式サブマシンガンP90と同様の設計で5.56mm×45 NATO弾 (SS109) を使用する。軽量化のため本体のほとんどの部品をプラスチックで構成し、P90譲りの人間工学的にも配慮されたデザインは構えやすい。そしてもっともユニークなのは、前方に空薬莢を排出する方式だ。これにより左右どちらで撃っても排莢された薬莢が射撃の妨げにならない。米軍のOICWが凍結してからはFCSを省略したモデルがサウジアラビア軍やスロヴェニア軍で制式採用され、また数カ国での採用が検討されている。最近ではセミオート仕様のFS2000も発表されるなど民間マーケットへのセールスにも力を入れている。
ライセンス問題で絶版となって数年、G2010の名称で販売されてきたG&GのF2000がついに正式ライセンスを得て帰ってきた。しかも新たにETU/MOSFETが追加されており、セミロックやスイッチ焼けが回避され、トリガーフィーリングも格段に改善された。ブルパップ特有のウェイトバランスとP90譲りのデザインで非常にかまえやすく、グリップフィーリングも良好だ。アッパーレシーバーに1.5倍率の固定スコープが内蔵されたモジュールが付いた未来的なスタイルが特徴のF2000と、フラットトップレシーバーのF2000タクティカルの2タイプから選択できる。
正式ライセンスをもとに入れられたFNハースタルのロゴがモールドで再現されている
トリガーフィンガーで簡単に操作が可能なP90と同様のタイプのセレクターを採用している
グリップ下部に付けられたマガジンリリースボタンはシッカリと押し込むことで機能するため誤作動の心配がない
レシーバー後部のカバーを開けるとホップダイヤルにアクセスできる
バットプレートを外すとバッテリコネクターが現れる。収納できるバッテリーはミニタイプのバッテリーだ
F2000 DSTには1.5倍の固定倍率スコープが内蔵されたモジュールが標準装備されている。サークルとT字を組み合わせたシンプルなレティクルはハッキリとしていて使いやすい
F2000 Tacticalはフラットトップレシーバーを装備し任意のオプティクスの搭載が可能
DATA
- 全 長:710mm
- 重 量:3,350g/3,305g(F2000タクティカル)
- 装弾数:450発
- 価 格:オープン
- お問い合わせ先:G&Gアーマメント
PHOTO:須田壱(スタジオゼット)
MODEL:青宮鑑
HAIR&MAKE UP:西田聡子
撮影協力:サバイバルゲームフィールドSEALs
TEXT:IRON SIGHT
この記事は2018年12月号 P.82~83より抜粋・再編集したものです。