2020/09/27
マイクロ UZI 短機関銃【無可動実銃の魅力】
現在に遺伝子を継承したUZIファミリーの末裔
建国されて間もないイスラエルが開発したUZI短機関銃。すでにミリタリー界では知られたSMGであったが、1981年に起こったレーガン大統領暗殺未遂事件時のシークレットサービスがUZIを手にしていたことで警察関連にも有効であることが証明された。
この機を逃さずUZIの小型化が始まり、ミニUZIとマイクロUZIが誕生する。これらは世界中の警察、特殊作戦、セキュリティユニットに信用されるSMGとなった。
マイクロ UZI 短機関銃(#30407555)
- 全長:515mm(265mm)
- 口径:9mm×19
- 装弾数:20/25/32発
- 価格:¥500,000
アメリカへ輸出されたUZIは、カービン規制法によりおよそSMGとはかけ離れた姿であった。そこで合法的に小型化させるアイデアから生まれたのがUZIピストルである。ピストルとしての基準をクリアするために、オープンボルト方式をクローズドボルト方式に変更。これにより旧世代の発射方式から脱却することが可能になった。
当初は発射速度がフルサイズのUZIの毎秒15発から毎秒23発と速くなったことでコントロールの難しさが懸念されたが、ここまでコンパクトな銃であると用途は特定され、かつ訓練を積んだシューターに使われる傾向が強かったので大きな問題にはならなかったようだ。
畳めばレシーバーの全長に収まり、伸ばせば強烈なリコイルを抑制できるフォールディングストックは金属製で強度も高い
グリップデザインはUZIファミリーで統一されたものが採用されているおかげで、他のUZIのマガジンが共用できる
しかしMP5に代表される次世代のSMGやマシンピストルの台頭がUZIを旧世代とし、軍用銃としての地位を失い始めた。これに対抗するため、UZIを製造するIMIはUZIの改良に着手するのだが、このときベースに選ばれたのが苦肉の策でクローズドボルトを採用し、発射速度に優れたマイクロUZIであった。
オプティクスの搭載は現在のSMGでは必須であり、トップレシーバーにマウントのスペースを強引に設けている
バレル下にはアンダーレールが新設され、ウェポンアクセサリーの装備を可能にした
現在ではポリマー製のロアレシーバーを持ったUZI PROに生まれ変わったが、ここに至るまでクラシックなマイクロUZIは、そのすべての改良が施されるというイスラエルらしいSMGであった。
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TEXT:IRON SIGHT/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2020年11月号 P.104~105より抜粋・再編集したものです。