2020/06/28
B&T APC9 SD 短機関銃【無可動実銃の魅力】
MP5を超える可能性を秘めたSMG
近年、SMGで問題になっているのはMP5の後継問題である。世界中で採用されたMP5はSMGの決定版なのは間違いないが、MP5を超えるメリットを持つSMGを生み出すのは開発したH&Kであっても至難の業のようだ。
そんな状況の中でもっとも注目を集めたSMGは、スイスの新興メーカーB&TのAPC9-Kだろう。
B&T APC9 SD 短機関銃
(エイムポイント、折畳バット付、#GB17-5666)
- 全長:768mm(556mm)
- 口径:9mm×19
- 装弾数:15/20/25/30発
- 価格:¥700,000
不安定地域における米陸軍の軍高官・要人警護(PSD)という特定用途の任務に特化した接近戦闘用の新たなSMGとして、これまでであればMP5が使用されるのが定番であったが、アメリカ陸軍はMP5以上の性能を求めてコンペンションを行なった結果APC9を選んだ。
完全オリジナルデザインのフレームは金属のアッパーとプラスチックのロアに分かれる。MP5とMP9の特徴を混合したデザインでプラスチック一体にしたライバルのH&K UMPとはまったく違うコンセプトを感じる
調整されたエイムポイントT-1サイトが標準装備されているので箱出しですぐ使うことができる
製造するB&Tは世界中のハイクオリティ銃器のサイレンサーを開発できる高い技術力を持ち、これらのアクセサリーを必要とする多くの特殊部隊や銃器メーカーからのフィードバックで必要な要素を兼ね揃えたAPC9を開発。MP5シリーズの後継機種の座を狙っているだけあって、モジュラーシステムによるバリエーション展開も豊富だ。
中でもAPC9 SDはサプレッサーを装備した特殊作戦用に特化したモデルだ。サプレッサーを装着しても全長が短く、チャンバー前の特別なポートのおかげでカートリッジが亜音速まで減速されるので高い消音性を発揮する。
サイレンサーの大部分を覆うハンドガードは納入先がミリタリーやLEに限られているため堅実なピカティニーレールバージョンだ
完全なアンビ化が行なわれているばかりか、マガジンキャッチレバーの上下のボタンはどちらもボルトリリースボタンで、再装填のロスを極力防ぐためのアイデアが盛り込まれている
信頼性が高く、正確で、コンパクトで、両手利きであり、一体型のサプレッサーのため、銃火器の安全性と耐久性にはうるさく堅実な選択をする警察機関およびミリタリー関係者も納得したSMGであり、次世代SMGの中でアタマひとつ抜け出した存在だ。
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TEXT:IRON SIGHT/アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2020年8月号 P.108~109より抜粋・再編集したものです。