2025/03/03
Heckler & Koch G36 2012 Version
ヘッケラー&コッホG36
2012バージョン
REPORT:M.TOKOI 床井雅美
PHOTOS :T.JIMBO 神保照史
Gun Professionals 2013年1月号に掲載
ドイツが1997年に採用し、その後に複数の国でも採用されたアサルトライフルがG36だ。しかし2012年、この銃はアフガニスタンで継続使用中に命中精度に不具合が発生することが発覚、その後に大問題に発展する。そして2022年12月14日、G36に代わり、ヘッケラー&コッホのHK416A8をドイツ連邦軍のSystem Sturmgewehr Bundeswehr G95A1として採用配備することが確定した。
この2013年1月号の記事は、G36の不具合が知られるようになる前に書かれたものだが、この時点ではまさかG36がこのような結末になるとは全く予測できなかった。
2025年3月 GP Web Editor
制式ライフルとして、長年使用してきたG3アサルトライフルに代えて、ドイツ軍が新たに選定・採用し、現在、使用されている制式ライフルがG36だ。
リポーターは、Gun誌1997年10月号で採用直後のヘッケラー&コッホG36についてリポート記事を書いた。
G36が採用された時点でのドイツの基本戦略は、変化の兆しを見せていたものの、まだ冷戦構造の時代の延長線上にあった。しかし、G36が採用されてから、ドイツの基本戦略は大きく変化し、ドイツ軍が海外に派兵され、アフガニスタンに駐留するまでになった。また、その間の軍事技術の発展は驚くほど速いスピードで変化していった。
昔からドイツ軍は、基本兵器を制定したあと、時代とともに新しい技術が実用化されると、旧式化する兵器を、いっきに新型と交代させるのでなく、新技術を反映させた兵器の改良をおこない、再支給する方針をとってきた。そして何世代かの改良を加えた後、まったく新しい兵器と世代交代をおこなってきた。
この方針に沿って、ドイツ陸軍は、戦車や火砲などの大型のものからライフルまで、新技術や想定戦略に沿った改良を加えて使用している。

G36が採用される前のドイツ軍(西ドイツ軍)の制式ライフルだったG3も例外ではなく、初期に採用された基本モデルに何回となく近代化改修(時代の新技術を反映させた改良)が加えられ、オリジナルモデルと最終生産型は、まるで異なったライフルのような変化をとげていた。
現用制式ライフルのG36もまた、選定・採用されてからすでに数次の近代化改修が加えられて、その姿を変化させている。
リポーターは、毎年ディフェンスショーのリポートを読者の皆さんにお届けしているので、ディフェンスショーに展示されたG36の変化の様子は読者の皆さんも、目にしていだだけていることと思う。
そこで今回はこれまでのまとめとして、近代化改修が加えられつつあるG36とその派生型についてリポートしてみたい。
前回リポーターがG36をリポートしてからずいぶんと時間が経った。以前のリポート記事を見ていない読者もおられることと思う。また採用直後には判らなかった背景についても、多くのことがその後判明してきたので、それも合わせてG36の開発史からリポートを始めたい。