2025/08/31
【NEW】東京マルイ M29 .44マグナム 6.5インチ ブラックモデル
東京マルイのM29 44マグナムは対象年齢10歳以上用の製品だが、大人でもじゅうぶんに楽しめる完成度を持っている。スイングアウトしてカートリッジを装填していくプロセスはリボルバーならではの醍醐味だし、近距離なら思いのほか射撃精度が高いのだ。
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東京マルイのBBエアーリボルバーシリーズに、2025年8月6日、M29 44マグナムが加わった。再現されたのは、6.5インチのピンドバレル、3スクリュー、リセスドシリンダーのモデル29-2だ。いわゆる、映画『ダーティハリー』(Dirty Harry:1971)で一躍有名になった、あの44マグナムに相当する。
東京マルイは、見事なまでにモデル29-2をエアーリボルバーとして再現した。プロポーションに崩れは一切ない。強いて言えば、グリップが実銃と比べてやや太いが、グリップフレーム部にエアタンクを収めている以上、これは安定したエア吐出のために必要な事なのだろう。そのグリップはいわゆるNフレームのトラディショナルなターゲットタイプ。サムレストは通称フットボールカットアウトのクラシックデザインだ。

スイングアウトさせてカートリッジを装填する。カートリッジは樹脂製だが、ケース(薬莢)部分は真鍮色、弾頭部分は銅色に塗装されていて、かなりリアルだ。ヘッドスタンプもRemington Petersを意味するR・P 44 REM MAGとなっている。

このカートリッジはHKSスピードローダー(HKS29)にも適合した。しかし、東京マルイから純正のスピードローダーが販売されており、そちらの方が使いやすいと感じる。

エキストラクターも可動する。但し、右写真の位置までだ。実銃はケース(薬莢)が膨れてシリンダーのチェンバー部に張り付くので、エキストラクターが重要な役目を持つが、エアコッキングリボルバーは張り付く恐れはないので、このくらいの可動でなんら問題はない。
エアーリボルバーなのでシングルアクションオンリーだが、リボルバーを楽しみながら撃つ上ではダブルアクションがオミットされていることはほとんど気にならない。むしろハンマーをコックすることで、リボルバーを撃っていることを実感する感じだ。またワイドなグルーブドトリガーはシングルアクションに向いている。

シングルアクション(右写真のトリガーはハンマーを起こす前の状態だ)でのトリガープルは約2.6㎏とやや重いと感じるが、実銃の場合、リボルバーではこのくらいの重さのシングルアクションは珍しくない。競技用としてみれば重いが、実用銃ではこのくらい重い方が安心だ。
トリガーを引くとフレームのハンマーノーズブッシング部分がわずかに飛び出し、シリンダーの中でカートリッジが少しだけに前に押され、カートリッジの弾頭部分がバレル後端のフォーシングコーンに押し付けられる。
すなわち実銃のナガンリボルバーやピーパーリボルバーに見られるガスシールに似た動きをするわけだ(ガスシールリボルバーはシリンダー全体が前に移動するのに対し、東京マルイはカートリッジのみが前に移動する)。


これがバランスよく機能しているのだろう。このM29は5mという近距離射撃において、ライブカートリッジリボルバーとしてはかなりタイトなグルーピングを見せてくれた。

対象年齢10歳以上用の製品だが、完成度の高い外観、リアルなカートリッジ装填、そして射撃距離は限定的ながら狙ったところに当たる精度と、大人が持っても楽しめる要素が詰まっている。
いずれ4インチの追加されるようだが、このシリーズは、もっとバリエーションを広げて欲しいと思う。S&WのNフレームだけでも魅力的な機種がたくさんあるのだ。
お問い合わせ先:東京マルイ

この作品のオープニングタイトルは、モデル29を片手で構えた状態をアップで側面からずっと映し続けるというもの。その間、1分52秒。最後に親指でハンマーをコック、シングルアクションにする。テーマミュージックが終わると銃口がこちらに向けられ、イーストウッドの声が流れるのだ。
“This is a 44 Magnum, the most powerful handgun in the world, and it could blow your head clean off. Do you feel lucky?”
(これは44マグナム、世界最強の拳銃だ。あんたの頭なんか吹っ飛ばすことができる。その方が幸せかな?)
日本公開は1974年の2月。あれからもう51年半もの時間が経過している…
TEXT:GPW Editor
Gun Pro Web 2025年10月号
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