2025年9月号

2025/07/27

【NEW】ハートフォード コルトM1877ライトニング 4.5" ABSカスタム ケースハードン

 

 

ハートフォードのライトニングにケースハードニング調の表面仕上げを施したABSカスタムが限定販売される。光沢のあるABSのバレルとシリンダー、そしてケースハードンのヘビーウェイトフレームの対比は、ライトニングの持っている魅力をさらに高めるものだ。

 

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▲4.5インチのエジェクターチューブ付きバレル

 

 Case Hardening(ケースハードニング)は、19世紀まで銃器に用いられていた熱処理工程の一種で、炭素濃度の高い熱処理炉に部品を入れ、850℃から950℃に加熱、表面に炭素を浸透させ、これを油や水で冷却(焼き入れ)するというものだ(必要に応じて焼き戻しもおこなわれる)。
 このケースハードニングを用いることで、硬い外層が形成される。表面が硬くなることで、耐摩耗性に優れる一方、鋼材の内部は柔らかな靭性を保つため、衝撃を吸収する耐久性の高い部品ができるのだ。そのため、ケースハードニングは、古くから銃器のレシーバー(フレーム)やハンマー、トリガー等に対して施されてきた。一方、高圧、高温にさらされるバレルやシリンダーは全面的な強度が必要なため、ケースハードニングは適さない。
 ケースハードニングされた部品は、青、紫、黒などの微妙な色合いが混じり合った独特な模様がその表面に形成させることもその特徴のひとつだ。

 

▲バレル上面のコルトアドレス2ライン刻印

 

▲コルト初のダブルアクションなのでそれを強調するべく、D.A.38と打たれている。


 ハートフォードがまだモデルガンメーカーではなく、カスタムショップであった1984年、同社は樹脂のパーツ表面にこのケースハードニングに似た模様を形成する独自技術を開発、CMCのSAAにこれを施した金属感いっぱいのカスタムモデルを発売した。この時、ハートフォードはこれをケースハードン(Caseharden)仕上げと称している。それから9年後の1993年、ハートフォードはトイガンメーカーとなり、このケースハードン仕上げを時々、自社製品に施すようになった。

 

▲HW樹脂のフレームに施されたケースハードン仕上げ。浮かび上がった模様は一挺毎にすべて異なる。


 そして今回、ハートフォードはコルトM1877ライトニング4.5インチにこのケースハードンを施したカスタムモデルを限定販売する。もちろん、最初期のケースハードンより、技術力と完成度が大幅にアップしたものだ。
 バレルとシリンダーはABS、フレームがHW樹脂で、仕上がりの対比が実に魅力的。その外観は1877年当時のライトニングリボルバーそのものだといえる。

 

▲実銃のライトニングに装着されたグリップはハードラバー(vulcanized rubber:加硫ゴム:天然ゴムに硫黄などの硬化剤を加え、熱処理して硬化させたゴム)製だが、ハートフォードはこれをABS樹脂で再現している。


 発売は9月中旬で、東京店限定販売、その製造挺数は現時点では未定だ。欲しい方は、今から予約されることをお勧めしたい。

 

ハートフォード
コルトM1877 ライトニング4.5インチ ABSカスタムケースハードン


全長:230mm 
重量:552g(カートリッジ含む) 
装弾数:6発
価格:¥48,950(税込)
2025年9月中旬発売予定、東京店限定、数量未定
お問い合わせ先:ハートフォード東京店
Phone : 03-6721-7986
 

 

TEXT:GPW Editor

 

Gun Pro Web 2025年9月号

 

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