2025/04/27
【NEW】HARTFORD FDCベーシックキット&SAAアクセサリーズ
ハートフォードのファストドロウカスタム(FDC)は、モデルガンでファストドロウを楽しむには不可欠な製品だ。そんなFDCを手軽に楽しむためのベーシックキットが今年も再販される。さらに手持ちのSAAをアップグレードするパーツも再販が決まった。
FDCベーシックキット
すべてのトイガンの中で、もっとも耐久性を求められるものは、“シングルアクションアーミー(SAA)”だと聞いたことがある。言葉を変えれば、“もっとも過酷な使われ方をするのがSAAだ”ということだ。実際のところ、これは正解かどうかは判らない。ブローバックのモデルガンは、小さなカートリッジ内の密閉された空間で雷管を発火させ、その爆発的な燃焼圧力でスライド(ボルト)を動かすため、SAAより大きな負荷が一部のパーツに掛かるような気がする。ごく微量だとはいえ、密閉空間での火薬の燃焼は瞬間的な力を発するからだ。
しかし、いくらモデルガンが好きでもブローバックさせて楽しむ回数はそんなに多くないだろう。1日に100発撃つなんてことは普通しないし、仮にやったしても、それは極めて稀なことだろう。
それに比べて、ファストドロウシューターがSAAのハンマーをコックする回数は圧倒的に多いと思う。グリップを握る手の親指、またはサポートハンドを使って、凄いスピードでハンマーをコックする。これに連動して回転するシリンダーも同等のスピードで回り、シリンダーストップが強制的にその回転を止める。この時にシリンダーストップノッチには大きな力が掛かる。
普通のスピードでハンマーをコックしているのであれば、全く問題にならないだろうが、ファストドロウでのハンマーをコックするスピードは桁違いに速く、シリンダーの素材がABSやHW材だと、あっという間に削れてしまう。するとシリンダーが回り過ぎるというトラブルに繋がる。
シリンダー自体を消耗品と捉えれば、頻繁に交換するのもアリだろうが、削れるのがノッチ部分だけなので、なにか対策はないかとハートフォードは考えた。
その答えがノンスキップドシリンダーだ。シリンダー自体はABS製だが、ノッチ部分にのみステンレスチップを埋め込んで、削れないようにしている。
これはハートフォードのファストドロウカスタム(FDC)に付属するカスタムパーツだが、ノッチ部分がステンレスだと今度はシリンダーストップ側が削れてしまうと思われるかもしれない。でも心配ご無用、ハートフォード製SAAのシリンダーストップはダイキャスト製だが、すべて側面にスチールプレートを張り付けており、その強度は高い。この組合わせなら、安心して最速のハンマーコッキングが楽しめるというわけだ。

FDCにはステンレス ロングベースピンも組み込まれている。SAAはメンテナンスの際に、シリンダーをはずすためにベースピンを前に引き出すのだが、ノーマルだとベースピンが本体から外れてしまう。しかし、このロングベースピンが装着されていると、ちょうどエジェクターロッドのヘッド部分にぶつかるところまで引き出すことで、シリンダーが外れ、ベースピン自体は本体から外れないというものだ。これは実銃を使う海外のカウボーイアクションシューティングのプレーヤー達も使っている便利アイテムだ。

さらにFDCにはワイドトリガーが装備されている。SAAのトリガーは、実銃もトイガンも構造上、左に寄って装着されている。それに対し、ワイドトリガーはトリガーのブレード部分を右側に広げており、フレームの中央部でトリガーが引けるというものだ。

またFDCのハンマーは、そのハンマーピンの軸受けにベアリングが組み込まれていて、スムーズにハンマーがコック可能だ。
そんなFDCを手軽に楽しむための“FDCベーシックキット”が今年も再販される。キットモデルなので、組み立てる過程でSAAのメカへの理解が進むし、完成品を購入するより、安価なのが嬉しい。今回、材料費高騰の影響で、価格改定となってしまったが、それでも依然として手頃な価格だ。
さらに今回は、ノンスキップドシリンダー、ステンレスロングベースピン、ワイドトリガー、そしてダブルキャップカートリッジのパーツ単体でも再販もおこなわれる。既にハートフォード製SAAのモデルガンをお持ちの方は、これらのパーツを組み込むことで、ファストドロウを楽しむための第一歩を踏み出すことができるのだ。

6月中旬発売予定
¥23,650(税込:この画像は完成状態です)

6発セット ¥3,630 3発セット ¥1,320(共に税込)
*写真右はダブルキャップカートリッジのパーツ構成を示すものですが、キャップ火薬は製品に含まれていません)
お問い合わせ先:ハートフォード
TEXT:GPW Editor
Gun Pro Web 2025年6月号
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