2025/05/27
【NEW】タナカ コルトパイソン 3インチ R-model ステンレスフィニッシュ Modelgun
実銃はごくわずかしか存在しない、クラシックパイソンのステンレス3インチ仕様を再現したモデルガンがタナカから発売される。素性がよくわからなかった超レアな3インチバレルのステンレスコンバットパイソンついて、現時点で判明したことをお伝えしたい。
2020年に復活した新生コルトパイソンに、3インチ仕様が加わったのは2022年のことだ。かつては極めてレアだった3インチパイソンが、この時から通常のカタログモデルとなったわけで、ちょっと“パイソン3インチ”が持つプレミアム感が薄まった気もしないではない。
しかし、パイソンといえば、やはり1955年から2005年まで供給されたクラシックパイソンの方にどうしても目が行く。その中でも、3インチバレルの“コンバットパイソン”は特別な存在だといえるだろう。
コンバットパイソンについては、本誌2025年2月号のタナカ コンバットパイソン 3インチステンレス ガスリボルバーのご紹介で解説したばかりだ。あの時の話を要約すると、
3インチバレル仕様のコンバットパイソンは、1988年にLew Horton向けに500挺製造されている。別途ヨーロッパ市場に300挺売られたという説もあるが、これははっきりしない。しかし、これらはいずれもブルーフィニッシュだった。
それ以外にも、パイソン.38スペシャルターゲット 8インチをカリフォルニアのガンスミスが3インチバレルに切断、.357仕様にリチェンバーし、新たに刻印を入れた通称“California Combat Python”があって、こちらはブルーとニッケル仕上げだった。
さらにコルトの製造した3インチバレルがパーツとして販売され、これを付けたものも少数存在する。これらの中にステンレスの3インチパイソンは無い。ところが、ごくわずかステンレスのコンバットパイソンが存在するらしい。でも、その素性は良く判らない。
以上が2月号で書いたことだ。

あの時点では、よくわからなかったが、その後調べていった結果、もう少し、詳しいことが判明してきた。
3インチバレルのステンレスコンバットパイソンは、Carol Wilkerson(キャロル・ウィルカーソン:注釈ご参照)が発注し、コルトカスタムショップが2003年に13挺だけ製造したものらしい。Gurney Brown(ガーニー・ブラウン)はその著書“Colt's Python King of the Seven Serpents”(7匹の大蛇の王 コルトパイソン) の中でこのステンレス コンバットパイソンを紹介している。
したがってステンレス製コンバットパイソンはコルトが製造したものであり、ガンスミスが8インチパイソンなどのバレルを切って作った後加工品ではない。この13挺がすべてなのかどうかは不明だが、いずれにしても、コンバットパイソンのステンレスモデルはこのような特注品として、コルトによって作られた実績があるのだ。

タナカは昨年12月に発売したコンバットパイソン3インチ ステンレス フィニッシュのガスリボルバーに続いて、モデルガン仕様を発売した。3インチ ステンレスフィニッシュのモデルガンは今回が初めての製品化だ。
絶妙な長さを持つ、美しい仕上がりの3インチバレルに、“COMBAT PYTHON”の刻印が見事にマッチしている。これを手にした時の特別感は格別だ。リアル、かつ耐久性も抜群のR-modelなので、コルトトリガーフィーリングも存分に味わうことができる。コンバットパイソン ステンレスフィニッシュはパイソンファンなら手元に置いておきたくなる製品だ。
注:Carol Katherine Wilkerson (1942-2021)
キャロルは夫Donavonと共にColt Collector’s Association (コルトコレクターズ協会:CCA)の終身会員であった。その機関誌“The Rampant Colt”(ザ・ランパント・コルト)への記事執筆、編集、資金調達、Elizabeth Colt Legacy Foundation(エリザベス コルト レガシー財団)との慈善活動など、積極的に活動した。“The Official Record of the Colt Single Action Army Revolver 1873-1895”などの著書も遺している。
タナカ
コルトパイソン 3インチ R-model ステンレスフィニッシュ
全長:215mm
重量:約510g(カートリッジ込)
装弾数:6発
主要材質:ABS(ステンレス風メッキ)+亜鉛ダイキャスト
仕様: 7mmキャップ火薬使用発火式モデルガン
価格:\40,480(税込)
発売時期:好評発売中
お問い合わせ先:タナカ
TEXT:GPW Editor
Gun Pro Web 2025年7月号
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