2025/06/02
【NEW】亜米利加ガンショー徒然日記 106 Wilmington Gun Show編
今回出掛けたのはウィルミントンのガンショー。ここは遠い上に規模が小さくて、パっとしない。あるのは新品ばかり。しょうがないのでショップ巡りをする。これは想定通りの展開だ。そこでなんとフランス製リボルバーに遭遇する。これは滅多に見ないレアものだ。
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絵の無いガンショー
毎月このガンショー日記の原稿は、他の記事を完成させた後、最後の最後に書き上げて編集部へ送っている。
以前なら、他の記事を書き終えた安堵感の中で、割と楽な気持ちで書けていた。
それが還暦を過ぎた頃から、どうにも調子が上がらなくなった。他の記事にエネルギーを使い切り、ガンショー日記の頃には息も絶え絶え。カラータイマーの点滅が末期状態まで達しているのである。
まったく、どうにかなりませんかね、このパワー不足。鉄砲やガンショーは昔と変わらず大好きなのにね。う~ん、食生活の抜本的な改善とかが必要かなあ~なんて。
申し訳ない。くだらない余談はこの辺にして、今月はWilmington(ウィルミントン)のガンショーを見学した。二つある内の古いほうだ。

右:会場の建物。退役軍人の施設American Legion Post 10だ。入場料は7ドル。
このショーは自宅から片道75マイル(120km)とそこそこ離れており、しかも規模が小さく毎回パッとしない。むしろ会場近くに点在するガンショップ巡りのほうがよっぽど愉しいという体たらくのショーだ。
だから今回も、「たまにはガンショップ巡りに行くか」と、そっちの欲求に駆られて出掛けた。
現地へ着き、さっそく会場内へ入ると、やっぱり狭い。そして見渡す限り新品ディーラーばかり。骨董趣味の自分は心が前へ向かない。後ろ向きのままとりあえず周る。
一発目、S&Wの986リボルバーに目が留まった。 Performance Center製の5インチカスタムだ。口径は9mmの7連発で、タイタニウム製シリンダーの灰色がカッコいい。 T&K社のムーンクリップが10個付いた中古が800ドル。欲しいなあ。割と撃ってそうなコンディションながら大層魅力的。新品だと1,200ドルくらいするからね。それに口径が9mmってのもイイ。昨今は.38SPL弾が高くてさ。もう気軽には撃てない。でも、9mmなら安いから助かるんだ。
お次はChiappa(キアッパ)のRhino(ライノ) 40DS リボルバーを発見。こっちも中古でこれまた9mm口径。バレル長は4インチだ。非常にゴテゴテしくて野太い成りだが、アルミフレームだから意外なほど軽い(850g)。グロック19並みに軽快。自分はこの銃、一度も撃ったことがないんだよね。下付けバレルの撃ち応えって、どんなかね。理論的にはマズルジャンプがかなり抑えられるはず。程度極上で850ドルは安い。新品なら1,200ドルは下らない。ただ、一回撃ったら飽きそうな銃ではあるね。コンシールガンに使えるノリでもないしさ。
以上、たったこれだけでした。全然つまんない。波長が合う銃が一個もない。それと前にも書いたけど、ココは会場の雰囲気として写真が撮り難いんだ。基本、ガンショー内は撮影禁止で、テーブル主からOKが出た場合のみ、銃だけ撮らせてもらうのがいつものパターン。それをお願いしにくい空気があるんです。
なので早々に引き上げて、ガンショップ巡りを開始する。
Heritage Gun Shop
一軒目、ヘリテージガンショップという店で、レミントンの1858ブラックパウダーを眺めた。オリジナルではなく、Pietta(ピエッタ)の復刻版だ。口径は.44のほか、シリンダーの入れ換えで.45 COLTも発射可能。バレルが3インチと短く、スナブノーズなルックスがなかなか渋い。自分は日本にCMCのアーミーを持っていて、いつも「バカでかい銃だなあ」と眺めていたが、スナブノーズの姿をイメージしたことは無かった。程度極上で425ドルが高いか安いかは見当つかないんだけど、肝心の.45 COLTの替えシリンダーが欠品なのだ。それはちょっとダメでしょう。
もう一挺、COLTの380オートがあった。正式名称Colt MK IV Series 80 Government Model 380 ACP。オールニッケルめっきで程度も上々。ミニチュアガバメントって風が可愛いんだよね。以前タナカワークスさんからトイガンが出た時、記事にしようと実銃を探したが良い出物に会えなかった。基本、値が張るんです。そこにあったのも800ドル。.380口径にそこまでは出せない。
でだ。残念なことにこのショップでも銃の写真が撮れなかった。「ごめん、保険の関係でダメなのよ」だって。以前はホイホイ撮らせてくれたんだけど…まあ仕方ない。
気を取り直して次のショップへ向かう途中、信号待ちの交差点で子供連れの家族がレストランに入っていくのが見えた。そのレストランが、HOOTERS(フーターズ)なんだよね。ココって、露出多めの綺麗なお姉さん方がサーブしてくれるので有名な場所。自分は入ったことないけど、家族連れで入るお店じゃないような気がするんだけど…もしかしてランチタイムは露出控えめとか…イヤ、それじゃあガッカリの客も多いだろう。確かめたいけど一人で入る勇気ないし…なんて、しょーもないこと考えてるうちにショップへ到着。
BACKWATER
ココで遂に出た。Manurhin(マニューリン)のDAリボルバーの中古があったのだ。MR88というモデル。見るからにRUGER(ルガー)、まんまGP100である(正規ライセンス品)。口径は.38 SPLでフィックスドサイトの4インチ。元々フランスのローエンフォース向けに開発された銃と聞くから、きっと払い下げ品に違いない。自分は初めて触った。滅多に見ないレア物だよ。欲しいなあ。マニューリンには別デザインのMR73(S&Wがベース)などもあるが、個人的にはこっちのほう好きだ。キズキズのコンディションなのに1,000ドル+税だってさ。無理ですね。なおこのショップは、快く写真を撮らせてくれた。感謝です。



そしてさらにもう一軒ハシゴ。そこは前回行った時に、RENO(レノ)ホルスターをうっかり買わずに流したショップだ(23年9月号参照)。あれから彼是2年近く、何とまだ残っていた。コレはもう買うしかない。お値段も前回と同じ20ドル。
やったぜ。ああ嬉しい。大満足したからもう帰ろうということで、その日は家路についたのでした。


@今月の買い逃し@
やっぱりマニューリンだね。知り合いの情報では、たまにサープラス品が物凄く安く出回る事があるらしい。そーゆーのを逃さず買うしかない。こまめにネットとかチェックしようと思う。

Photos & Text by Toshi
Gun Pro Web 2025年7月号
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