エアガン

2019/11/03

VFC/Umarex H&K MP5SD3アーリーV2 GBB【毛野ブースカの今月の1挺!】

「月刊アームズマガジン」編集部の毛野ブースカがおくる『毛野ブースカの今月の1挺!』 。今月はVFC/Umarexのガスブローバックガン『H&K MP5SD3アーリーモデルV2』をご紹介!

 

前回の「今月の一挺」はコチラ

 


 

MP5シリーズの中でも人気のあるSD3。オールドファンなら感涙ものの完成度だ

 

 かつて軍や警察の特殊部隊のメインウェポンと言えばサブマシンガンだった。とりわけヘッケラー&コックのMP5は、SASやネイビーシールズ、グリーンベレーなど多くの特殊部隊で採用された。誕生してから50年以上経つMP5シリーズの買い替え需要に伴い、M4カービンなどに代表されるアサルトライフルや、SIGのMPXやCzのEVO3など新世代のサブマシンガンが登場しているものの、日本警察のSATをはじめ今なお多くの特殊部隊で採用されている。そんな「ザ・特殊部隊の銃」と言っても過言ではないMP5の中でも、サイレンサーが内蔵されたSD(シャルダンファー=ドイツ語でサイレンサーの意味)シリーズはその象徴的存在だ。そんなSDシリーズをガスブローバックガンで再現したのがVFCだ。

 

エルゴノミックデザインのトリガーグループがアーリータイプの特徴

 

 VFCはヘッケラー&コックやコルト、ナイツアーマメントなど多くの実銃メーカーとライセンス契約を結ぶことで、リアルなガスブローバックガンや電動ガンをラインアップしている。今回VFCが製品化したMP5SD3はリトラクタブルストック仕様の、いわゆるエルゴノミックデザインのアーリータイプ・トリガーグループが付属しているモデル。もちろんヘッケラー&コックのオフィシャルライセンスドモデルとしてリリースされ、実銃同様のディテールや刻印が忠実に再現されている。

 

オフシャルライセンスドモデルにふさわしい外観と重量感はモデルガンマニアも納得できるはず

 

 リアルなメタルスタンプドレシーバーをベースに、ハンドガード内部は実銃と同じ形状のシュラウドを再現。トリガーグループと円筒型ハンドガードはファイバー入り強化樹脂製。もちろん実銃同様のプロセスで分解・組み立てができ、ストックの交換やトリガーグループの着脱も容易に行なえる。スチールプレス製アウターケースを持つマガジンはリップの形状がリアルに再現され、新型フォロアーの導入、ガスの気化効率も改善されている。新型チャンバーの導入とバージョン2にアップデートされたブローバックエンジンが採用されている。

 

ブローバックエンジンがバージョン2に進化したことにより今まで以上に安定したブローバックアクションを実現している

 

 実は約20年前に実銃のMP5SD3を撃ったことがあるのだが、意外と重量があり、撃ちやすかったことを覚えている。VFC/UmarexのMP5SD3を手にしてみると、実銃の重量感によく似ている。フルオートで実射してみると「ババババッ!」を歯切れのよい発射音とともにボルトが勢いよくブローバックする。重くはないがシャープなリコイルショックはいかにも9mm口径のサブマシンガンらしい。MP5マニアなら一度はやってみたいコッキングハンドルをホールドした状態から、コッキングハンドルを手ではたいて「バシャ!」とボルトグループを前進させることができる。とにかく撃っていて楽しいモデルだ。

 

MP5ならではのローディングアクションが楽しめるのもこの銃の特徴

 

 パーフェクトな作りのVFC/UmarexのMP5SD3アーリーモデルV2。私のようなオールドマニアならきっと欲しくなるはずだ。

 

『毛野ブースカの今月の1挺!』は毎月第1土曜or日曜に更新予定!

次回の更新もお楽しみに!

 


[プロフィール]

アームズマガジンの編集ライター。エアガンシューティング歴35年。数多くの国内シューティングマッチ入賞経験に加えて、1999年、2000年に開催されたIDPAナショナルズ参戦、シグアームズアカデミーや元デルタフォース隊員のラリー・ヴィッカーズのタクティカルトレーニングを受講するなど実弾射撃経験も豊富。今まで23年、280冊以上のアームズマガジンと関連MOOKの制作に携わる。

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