2019/10/14
スロバキア製SMG!GRAND POWER「STRIBOG」【前編】
”風神”の名を冠したスロバキア製SMG
スロバキア共和国の銃器メーカーであるグランドパワー(GRAND POWER)が開発したストリボーグ(STRIBOG)は、9mm×19カートリッジを使用しSMG、あるいはPCC(Pistol Caliber Carbine)にカテゴライズされる銃だ。スラブ神話に登場する風神の名を冠したこの銃は、改良を重ねた結果3代目となるSR9/SP9A3で異次元とも言える高い操作性を実現した。
前編では「SR9A1」と「SR9A1」をご紹介。また、グランドパワーのファクトリーに取材させていただいたので、併せてその様子もご覧いただきたい。
「SR9A3」「SR9A3S」のレビューと実射インプレッション
グランドパワーのファクトリー。CNCカッティングマシンがぎっしりと並べられている。
CNCマシンでカットされたパーツのバリを手作業で除去する。こうした繊細な作業は女性向きだ。
こちらはアッセンブルライン。K100シリーズのピストル、そしてストリボーグがフル回転で組み立てられていく。
STRIBOG SR9A1
ストリボーグの最初のモデル。直線基調の質実剛健なデザインで、アッパー&ロアレシーバーは共にアルミ合金製。金属加工を得意とするグランドパワーらしいシャープな仕上がりだ。
開発当初、ロアレシーバーはAR15/M4と互換性を持つデザインだったが、パテント等の問題からデザインを変更。セレクターやマガジンハウジング周りにはその名残が見られる。また、グリップはM4用を装着することができる。
STRIBOG SR9A2
改良型のSR9/SP9A2では発射機構等基本設計は変更せず、ロアレシーバーをポリマー製に変更し若干の軽量化とコストダウンを図っている。写真のSR9 A2はグリーンのカラーリングだが、ブラックも選択可能。
グリップはロアレシーバーとの一体成型に。グリップフィーリングが非常に良い。セレクターレバーもデザインがA1から変更されている。
【アームズマガジンウェブ編集部レビュー】
普段あまり馴染みのないスロバキア製のSMG。それだけでも目新しいが、これだけのバリエーションを誇るのは意外であった。その開発背景や経緯、知られざる共和国政府とのやり取りなども非常に興味深い。そして更なる新モデルも…?
後編では更に2モデルを紹介予定なので、ぜひそちらもチェックしてほしい。
Photo&Text:櫻井朋成(Tomonari SAKURAI)
編集部レビュー:アームズマガジンウェブ編集部
この記事は月刊アームズマガジン2019年11月号 P.122-129より抜粋・再編集したものです。