2019/08/25
電動ガン用チャンバーパッキン 実力検証
たかがパッキン、されどパッキン 命中精度を極めるならパッキンにこだわれ!
今、電動ガン用内部パーツでもっとも注目を集めているのがチャンバーパッキンだろう。命中精度や飛距離に直接関わる重要なパーツであり、装着後の効果も体感しやすい。ここでは内部の突起形状や素材にこだわった電動ガン用チャンバーパッキンをピックアップ。特徴と実射性能を計測してみた。
テスト方法
- 使用銃はG&Gアーマメントの電動ガンCM16 SRXL
- 使用BB弾はマルゼン・アキュラシーバイオ0.25g
- ターゲットまでの距離は20m
- 公平性を期すためチャンバーパッキンのみ交換
- ホップアップ調整後に10発の集弾性および初速を計測
ノーマルの集弾性は95mm。10発の平均初速は76.3m/s
* 実射データは参考値です。使用する銃やBB弾、パーツのセッティング方法、使用環境などによって異なる数値が出ます。あらかじめご了承ください
FIREFLY
電気くらげ(辛口)
¥1,600
集弾性は72mm。10発の平均初速は67.7m/s
ファイアフライのくらげシリーズは2個の突起によってBB弾に安定した回転を加えることで命中精度を向上させる。飛距離よりも近距離における命中精度の向上に適している。0.20g弾用の甘口と0.25g弾以上の辛口がある。
http://gwa2002.net/
FIREFLY
電気うましか(漬け)
¥2,000
集弾性は75mm。10発の平均初速は72.4m/s
VSR-10やガスブローバックガン用として発売されていた「うましか」を電動ガン用にアレンジ。セッティング違いで4種類ラインアップされており、漬けは0.20g弾以上に適した遠距離での命中精度を重視したタイプ。
http://gwa2002.net/
FIREFLY
電気うましか(赤身)
¥2,000
集弾性は68mm。10発の平均初速は72.2m/s
同社のなまずをさらに進化させた半円状に窪んだ突起が特徴のうましか。うましかは飛距離重視のセッティングで、赤身は0.20g弾以上で飛距離も命中精度も重視したい方にお薦め。4品の中でもっとも命中精度がよかった。
http://gwa2002.net/
FIREFLY
電気うましか(中トロ)
¥2,000
集弾性は74mm。10発の平均初速は72.8m/s
飛距離重視の中トロは0.25g弾前後に適している。G&Gアーマメント純正のホップテンショナーを用いたが、ファイアフライの電気なまず(甘口)がお薦めとのこと。今回のテストでは大きな違いは見受けられなかった。
http://gwa2002.net/
FIREFLY
電気うましか(大トロ)
¥2,000
集弾性は73mm。10発の平均初速は74.1m/s
0.25g弾以上の重量弾が適している飛距離重視の大トロ。各タイプの違いは素材と硬度にあるようで、漬けは硬く、大トロは柔らかい。硬度が高いからといって重量弾向きではないようだ。初速は大トロがもっとも高かった。
http://gwa2002.net/
宮川ゴム工業所
ハイブリッドパッキン(硬度本体80-給弾口50 /長掛けミドル)
¥参考品
集弾性は80mm。10発の平均初速は75.2m/s
異なる硬度のゴムを合体させた世界初のハイブリッドパッキン。給弾口と本体の硬度を変えることで耐摩耗性や気密性の向上が図られている。写真は本体の硬度が80°の重量弾に適した長掛けミドルタイプ。
Twitter:@miyagawagomu
宮川ゴム工業所
ハイブリッドパッキン(硬度本体40-給弾口70 /誘導溝付きブイ)
¥参考品
集弾性は55mm。10発の平均初速は77.9m/s
誘導溝付きのブイ型突起が特徴。本体の硬度を40°給弾口を70°にすることで中近距離における命中精度向上と気密性を高めたもの。その効果は実射結果にはっきり現れており、バランスのとれたパッキンである。
Twitter:@miyagawagomu
宮川ゴム工業所
チャンバーパッキン(硬度60/ブイ/ニトリルゴム/シリコン)
ニトリル¥1,000 /シリコン¥1,200(どちらもマルイ純正/ブイ/フラットの3種セット)
ニトリル60での結果。集弾性は75mm。10発の平均初速は72.6m/s
シリコン60での結果。集弾性は90mm。10発の平均初速は73.8m/s
ブイ(V)字型の突起が特徴の宮川ゴム工業所の標準パッキン。硬度は60°で、ニトリルゴムとシリコンの2種類。なおブイの単品販売はなく、マルイ純正タイプとフラットタイプのセットでの販売となる。
Twitter:@miyagawagomu
宮川ゴム工業所
チャンバーパッキン(硬度60 /ミドル/ニトリルゴム/シリコン)
ニトリル2個入り¥1,500(専用押しゴム付き)、シリコン2個入り¥1,100
ニトリル60での結果。集弾性は65mm。10発の平均初速は74.2m/s
シリコン60での結果。集弾性は74mm。10発の平均初速は75.9m/s
突起を2つにして上部2点保持としたことで、強いホップと安定した回転が得られる硬度60°のミドルタイプ。重量弾が適しているが、ニトリルゴムでの結果は良好で、命中精度向上にも効果が得られるようだ。
Twitter:@miyagawagomu
宮川ゴム工業所
チャンバーパッキン(硬度60 /スリム/ニトリルゴム/シリコン)
ニトリル2個入り¥1,000、シリコン2個入り¥1,100
ニトリル60での結果。集弾性は72mm。10発の平均初速は75.5m/s
シリコン60での結果。集弾性は79mm。10発の平均初速は76.0m/s
0.20g~0.25g弾に適したスリムタイプ。ミドルタイプよりも突起の厚みが薄くなっているのがわかるだろうか。ニトリルゴムはパッキンとしては一般的な素材で、シリコンゴムは摩擦力が高く、ホップが掛かりやすい。
Twitter:@miyagawagomu
KM企画
電動ガン対応セパレートチャンバー45&55
45、55ともに¥1,500
硬度45での結果。集弾性は75mm。10発の平均初速は72.7m/s
硬度55での結果。集弾性は73mm。10発の平均初速は72.4m/s
突起の中央がV字にカットされており、特殊なウレタン素材製の本体とプラスチック製スペーサーの2分割構造を採用している。硬度は45° (緑)と55°(青)、65 °(赤)の3タイプ。どちらも集弾性が向上している。
http://www.head1950.com/
MAPLE LEAF
モンスターホップアップラバー60°
¥900
集弾性は68mm。10発の平均初速は72.5m/s
マズル側にかけてテーパーがかけられてBB弾を包み込むような特殊な形状を採用。外周には気密性を高めるリブが追加されている。実射結果は良好で、突起の効果があるようだ。硬度は50°、60°、70°、80°の4タイプ。
http://www.option-no1.com
PDI
Wホールドチャンバーパッキン硬度50°
¥576
集弾性は70mm。10発の平均初速は74.0m/s
BB弾を2点で保持する「Wホールド」形状の突起を採用。縁切りによって保持力が均質化され、BB弾に安定したホップが掛かる。集弾性が向上しており、気密性を高める外周のリブの効果もあるようだ。硬度は50°と70°。
http://www.x-fire.jp/
ライラクス
エアーシールチャンバーパッキン(ソフト)
¥1,000
集弾性は75mm。10発の平均初速は75.4m/s
今回集めたチャンバーパッキンの中では唯一東京マルイ純正の突起形状を採用。独自形状よりもセッティングしやすく、集弾性が向上していることから効果は現れている。硬度別にエクストラソフト、ソフト、ハードがあり。
http://www.laylax.com/
TEXT:毛野ブースカ
この記事は月刊アームズマガジン2019年9月号 P.60~61より抜粋・再編集したものです。