エアガン

2026/05/12

今さら聞けない「電動ガンバッテリーの基礎知識」

 

知れば知るほど奥が深い!電動ガンの動力源

 

 電動ガンのパワーソースとして欠かせないのが電動ガン用バッテリーだ。電動ガンそのものの性能を維持するためにも電動ガン用バッテリーに関する正しい知識を身に着けておきたい。ここでは現在主流となっているリポバッテリーを中心に電動ガン用バッテリーの特徴を解説する。

 

電動ガン用バッテリーの種類

 

 電動ガン用バッテリーは複数のセル(電池の構成単位のひとつ、単電池)を接続したもので構成されており、セルの種類は「ニッケル水素」と「リチウムポリマー(通称リポ)」の2つが現在主流となっている。バッテリーの容量(mAh=アンペアアワー/電流×時間もしくはwh=ワットアワー/電圧×時間)、電圧(V=ボルト)はセル1個あたりの容量と電圧に比例しており、例えば8.4Vのニッケル水素バッテリーの場合、1個のセルの電圧は1.2Vなので7つセルが、7.4Vのリポの場合、1個のセルの電圧は3.7Vなので2つのセルが内蔵されていることになる。一般的に容量を多くするとバッテリーのサイズそのものも大きくなる傾向にある。

 

電動ガン用バッテリーの種類
東京マルイ純正のニッケル水素(NiMH)バッテリー。電圧8.4V、容量1,300mAhのいわゆるミニサイズと呼ばれている。東京マルイからはこのボックス型のミニタイプと、かつて「ウナギバッテリー」と呼ばれた細長いスティック型のAKタイプの2種類リリースされている

 

 ニッケル水素バッテリーのサイズは使われるセルの関係からサイズが決まっているが、リポバッテリーは同じ電圧、容量であってもサイズにバリエーションがあり、同じ容量のニッケル水素バッテリーに比べてコンパクトなのが特徴だ。そのため、多種多様な機種に対応できる。電圧は高ければ高いほど高回転(発射速度)が上がるが、その分銃への負担が増える。また容量が多いほど発射できる弾数が増える。自分の持っている銃に適したバッテリーを選ぼう。

 

電動ガン用バッテリーの種類
現在主流となっているリチウムポリマー(LiPo)バッテリー。写真のジーフォースの「ZACリポバッテリー」はバッテリーのバランスコネクター内にバッテリーの種別、セル数、容量等が記憶されたスマートチップを内蔵することで、スマートチップのデータを充電器が読み取り、そのバッテリーにあわせた最適な充電が自動的に開始される

 

電動ガン用バッテリーの種類
東京マルイのリポバッテリー「MS・Li-Poバッテリー」シリーズは専用ICセンサーによる各種保護(過放電防止、過充電防止、放電過電流保護、短絡保護、OV充電禁止)機能を搭載。温度センサー搭載(温度判定は銃本体または充電器本体で制御)、さらに内蔵回路によるセル管理を採用することでバランス充電非採用となっている

 

 リポバッテリーをよく見ると「20C」とか「30C」とか表示されている。これはリポバッテリーの性能を示す基準のひとつである「Cレート」と呼ばれる連続放電能力を示しており、この数値が高いほど高い電流を流せることになる。つまり、このCレートが高いほど同じ電圧(V)やアンペア数(mAh)であっても高い性能を有している。性能アップに直結するので高Cレートのリポバッテリーを使いたいところだが、電子トリガーやMOSFET搭載の電動ガンの場合、高Cレートのバッテリーを使用すると基盤等が破損する恐れがあるので注意しよう。

 

コネクターの種類

 

 リポバッテリーが主流になる前は容量別に「ミニバッテリー」「ラージバッテリー」に大別でき、それぞれコネクターのサイズが異なっていた。しかし、現在ではミニバッテリーに付属しているコネクター(タミヤ型コネクター)にほぼ統一されている。また、一部の海外メーカー製品にはT型(2Pもしくはディーンズ)と呼ばれる世界標準のコネクターが付属している。このT型にもスタンダードとミニの2種類ある(多くの場合はスタンダード)ので注意しよう。

 

コネクターの種類
東京マルイをはじめとした電動ガン用として最も普及しているタミヤ型コネクター(ミニタイプ)。コネクターにバッテリーを接続する際、コネクター同士の向きに注意して接続する

 

コネクターの種類
海外製電動ガンに用いることが多いT型コネクター。T型のオス側は平らな端子が縦と横に並んでいる。メス側に接続する際は向きに注意する

 

コネクターの種類
T型コネクターにタミヤ型コネクターのバッテリー、あるいはその逆の組み合わせで使いたい場合は専用の変換コネクターを使う

 

コネクターの種類
東京マルイのリポバッテリーに使われている逆差し防止機能が備わったMR30型は端子が3つ並んでいるのが特徴。最初は抜き差ししにくいかもしれないが慣れればスムーズに交換できるようになる

 

コネクターの種類
電動ハンドガンや電動コンパクトマシンガン用のリポバッテリーは通常のリポバッテリーとは異なるBEC(JST)コネクターが付属している

 

コネクターの種類
ジーフォースからは各種変換コネクターがラインアップされている。写真左からNoir次世代(SOPMOD)用変換コネクター(¥1,350)、Noir電動ハンドガン用変換コネクター(¥1,250)、Noir電動コンパクトマシンガン用変換コネクター(¥1,350)

 

 

電動ガン用バッテリーの充放電

 

 電動ガン用バッテリーの使用に際して注意したいのが充放電の仕方だ。ニッケル水素は放電の必要はないが、放電特性が高いために、空の状態にしない必要がある。無闇に放電するとパフォーマンスが低下してしまう。そのため定期的に充電を行なう必要がある。リチウムポリマーは放電の必要がなく追充電も可能だが、使い切ってしまうと充電できなくなり使用不可能になってしまうので、フルオートの連射速度やセミオートのレスポンスが落ちてきたと感じたら即使用を止めて充電する。あるいは使用前にバッテリーチェッカーを使って電圧を確認することを心がけよう。

 

電動ガン用バッテリーの充放電
東京マルイのMS・Li-Poバッテリー専用のMS・Li-Poセーフティチャージャーは各種保護機能を搭載。急速CCCV充電(1A)により約1.5時間で充電が完了。充電中はバッテリーの温度センサーを監視して、異常が発生した場合、LEDランプとブザー音で知らせてくれる。バッテリー保管時に劣化を少なくするストレージモードも搭載している

 

電動ガン用バッテリーの充放電
操作ボタンは「CHARGE(充電)ボタン」と「STOR(ストレージ)ボタン」のみと至ってシンプル。充放電の進行状況や異常が発生した場合はインジケーターの各種発光パターンによって把握できる。写真は充電が開始された状態(赤点灯)

 

電動ガン用バッテリーの充放電
充電が終了するとインジケーターが緑点灯に変わってビープ音が鳴る。充電時間は7.4V1,500mAhの場合は約1.5時間(バッテリーがストレージ状態の場合は約30分) *ストレージモード=バッテリーを保護に適した電圧にするために行なう充電または放電機能

 

電動ガン用バッテリーの充放電
東京マルイのMS・Li-Poバッテリーチェッカーはバッテリーの電圧を確認できるほか、充電器とバッテリーの間に接続することで充電/ストレージ充電時の電圧/電流/容量/経過時間、ストレージモード放電時のバッテリー電圧/経過時間などがチェックできるモニターとしても使える

 

電動ガン用バッテリーの充放電
MS・Li-Poバッテリーを充電やストレージモード、保管・移動時に安全に使用するために不可欠なのがMS・Li-Poセーフティバッグ(耐火袋)だ。難燃性素材を二重構造にすることで万が一発火した際の延焼や炎の勢いを弱める効果がある。大小各1枚、延長ケーブルが付属している。写真のように延長ケーブルを使ってバッテリーをセーフティバッグに入れた状態で充電・ストレージモードを行なう

 

電動ガン用バッテリーの充放電
ZACリポバッテリー用のZACリポチャージャーは手のひらサイズなので保管や持ち運びにも便利だ。給電コネクターには汎用性に優れたUSB Type-Cが採用されている

 

電動ガン用バッテリーの充放電
本体下側にZACシリーズの最大の特徴であるGrepow社の「G-Tech」を用いたコネクターが設けられており、ZACリポバッテリーを接続することでバッテリー側のコネクターハウジングスマートチップに内蔵されたデータが自動的に読み込まれて充電が開始される

 

電動ガン用バッテリーの充放電
セル数や電池種別、電流値、充電状況を知らせる表示以外に電池種別と電流値をセレクトするボタンが設けられている

 

電動ガン用バッテリーの充放電
各セルの電圧と容量の状態が確認できるバッテリーチェッカーがあると便利。写真はジーフォースの「LiPo Analyzer」

 

 充電の際には必ず専用の充電器を使用すること。特にリチウムポリマーは誤った充電によっては、発火する恐れがあるので注意する。ニッケル水素、リポとも指定の充放電器を使用し、説明書の指示に従って充電しよう。充電電流は1A~2A が適切だ。充電時間はバッテリーの容量や残量、充電電流によって異なるので一概には言えないが、30分から1時間程度と想定しておこう。

 


 

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TEXT:アームズマガジンウェブ編集部

 

この記事は月刊アームズマガジン2026年5月号に掲載されたものです。

 

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